似た意味を持つ「ワンマン」と「ソロ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「ワンマン」と「ソロ」という言葉は、「一人であること」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
ワンマンとソロの違い
ワンマンとソロの意味の違い
ワンマンとソロの違いを分かりやすく言うと、ワンマンは独裁的な人も表現する時に使い、ソロは単独である様子のみを表現する時に使うという違いです。
ワンマンとソロの使い方の違い
一つ目のワンマンを使った分かりやすい例としては、「かつてはワンマンバスではなく車掌が一緒に乗っていたらしい」「毎年恒例のワンマンショーが行われる」「ワンマン経営にはメリットもあるがデメリットの方が大きいと思っている」などがあります。
二つ目のソロを使った分かりやすい例としては、「チーム脱退後のソロアルバムの売れ行きが好調でファンとして安心した」「ソロ活動が板についてきたようだがグループ活動でも活躍してくれると嬉しい」などがあります。
ワンマンとソロの使い分け方
ワンマンとソロはどちらも、一人であることを意味しますが、使い方や意味が若干異なります。
ワンマンは、個人である様子や一人だけのものを表す言葉です。その他にも、他者の意見を聞く耳を持たず、独裁的な人も指し、「ワンマン経営」「ワンマン社長」などのように使われています。
一方のソロは、一人で行うことを表し、チームに属していながらも一人で活動する場合や、元は複数人で活動していた人が独立して活動する場合に使われることが多い言葉です。
つまり、ワンマンは単独である様子を表すだけでなく独裁的な人も指しますが、ソロは単独である様子のみを表すという違いがあります。
ワンマンとソロの英語表記の違い
ワンマンを英語にすると「one-man」となり、例えば上記の「ワンマンバス」を英語にすると「a one‐man bus」となります。一方、ソロを英語にすると「solo」となり、例えば上記の「ソロアルバム」を英語にすると「the solo album」となります。
ワンマンの意味
ワンマンとは
ワンマンとは、一人だけのものを意味しています。
その他にも、他の人の意見に耳を貸さずに自分の思い通りに事を進める人を表す言葉として使われています。
表現方法は「ワンマンカー」「ワンマン社長」「ワンマン体制」
「ワンマンカー」「ワンマン社長」「ワンマン体制」などが、ワンマンを使った一般的な言い回しです。
ワンマンの使い方
「武道館でのワンマンの告知はそのアーティストのファンを興奮させた」「この電車は終日ワンマン運転のようだ」「ワンマンで仕事をこなしていた時は体調が悪くなる一方だった」などの文中で使われているワンマンは、「一人だけのもの」の意味で使われています。
一方、「ワンマン社長に逆らった人のその後を誰も知らない」「ワンマン体制になってから自分の意見が通りにくくなった」「ワンマンプレーのままではチームは良くならない」などの文中で使われているワンマンは、「独裁的な人」の意味で使われています。
ワンマンは英語で「one-man」と表記され、「一人だけの」という意味を持ち、日本語でも同じように使われています。この意味から、他者の意見を聞かない独裁的な人を表すようにもなりましたが、英語でこの使い方をすることはありません。
「武道館でのワンマン」の意味
上記例文の「武道館でのワンマン」のように、ミュージシャンやバンドが一人、もしくは一グループのみで公演を行う「ワンマンライブ」の略語として使われることもあります。
ワンマンの対義語
ワンマンの対義語・反対語としては、ある目的のために協力して行動する集団を意味する「チーム」があります。
ワンマンの類語
ワンマンの類語・類義語としては、ただ一人だけである様子を意味する「単独」、一人だけであることを意味する「単身」、一人の従業員に全ての作業を行わせることを意味する「ワンオペ」などがあります。
ソロの意味
ソロとは
ソロとは、一人で行うことを意味しています。
ソロの使い方
ソロを使った分かりやすい例としては、「ソロミュージシャンとして活動を始めても応援し続けたい」「ソロキャンプを楽しむ人の動画を配信サイトで見つけた」「ソロでもできるゲームは大体途中で飽きてしまう」などがあります。
その他にも、「他人の目を気にすることなくソロ活を楽しむことができる」「ソロ充と言われても仕方がないが誰かと一緒に住むことの方が苦になると思っている」「ユニットの中で推している人のソロ曲が公開されると聞いて喜んだ」などがあります。
ソロは英語で「solo」と表記され、「独唱」「独演の」「単独に」といった意味を持つ言葉です。本来はイタリア語で「一人で奏でる楽曲」「一人で演奏すること」を表し、英語や日本語でも同じように使われています。
「ソロミュージシャン」の意味
これが転じて、上記例文の「ソロミュージシャン」のように音楽関係者に対して使われるだけでなく、音楽だけでなく一人で活動することを表す「ソロ活」のように広義的に使われるようになりました。
「ソロキャンプ」の意味
また、上記例文の「ソロキャンプ」のように具体的な活動と共に使う場合にも使われたり、一人を楽しめる人を意味する「ソロ充」のような派生語も使われています。
ソロの対義語
ソロの対義語・反対語としては、二人の歌手による重唱を意味する「デュエット」、同じ高さの音で同時に奏でることや二人で同じ動きを行うことを意味する「ユニゾン」があります。
ソロの類語
ソロの類語・類義語としては、一人で行動できる人を意味する「お一人様」、単身である様子を意味する「シングル」、オペラなどの旋律的な独唱部分を意味する「アリア」などがあります。
ワンマンの例文
この言葉がよく使われる場面としては、一人だけのものを意味する時などが挙げられます。
例文4や例文5のように、他者の意見を聞かないで自分の思い通りになるように進行する独裁的な人を表す言葉としても使われています。
ソロの例文
この言葉がよく使われる場面としては、一人で行うことを意味する時などが挙げられます。
どの例文のソロも一人で行うことや単独である様子を表します。
ワンマンとソロは、どちらも「一人であること」を表します。どちらを使うか迷った場合は、独裁的な人を表す場合は「ワンマン」を、単独である様子を表す場合は「ソロ」を使うと覚えておけば間違いありません。