似た意味を持つ「今月」(読み方:こんげつ)と「当月」(読み方:とうげつ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「今月」と「当月」という言葉は、どちらも今現在の月を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
今月と当月の違い
今月と当月の意味の違い
今月と当月の違いを分かりやすく言うと、当月は今現在の月だけでなく、ある特定の月という意味も持っているという違いです。
今月と当月の使い方の違い
一つ目の今月を使った分かりやすい例としては、「今月の来客状況は非常に悪い」「今月の運勢が良くてテンションが上がる」「今月は誕生日があるので旅しみ」「今月の売上目標は絶対に達成する」「今月から習い事を始めることにした」「今月中に提出しなければいけない書類がある」などがあります。
二つ目の当月を使った分かりやすい例としては、「入会当月の退会を認める」「このチケットは当月のみ有効となります」「当月以降の支払い金額は別途明細をご用意します」「当月に収めなければいけない受注がまだこんなにある」などがあります。
今月と当月の使い分け方
今月と当月という言葉は、どちらも今現在の月という意味を持っているのですが、当月はある特定の月という意味も持っています。当月は今現在の月に限らない、という点が今月と当月の大きな違いです。
よって、今月を当月に置き換えることはできますが、当月を今月に置き換えられない場合があります。上記の「今月の来客状況」は「当月の来客状況」に置き換えられますが、「入会当月の退会を認める」は「入会今月の退会を認める」とは置き換えられません。
今月と当月の英語表記の違い
今月も当月も英語にすると「this month」となり、例えば上記の「今月の運勢」を英語にすると「this month’s fortune」となります。
今月の意味
今月とは
今月とは、今現在の月を意味しています。
表現方法は「今月以降」「今月いっぱい」「今月付け」
「今月以降」「今月いっぱい」「今月付け」などが、今月を使った一般的な言い回しです。
今月の使い方
今月を使った分かりやすい例としては、「先月と違って今月は忙しい」「今月に入ってずっと雨が続いている」「私の都道府県では今月は食育月間だ」「今月の学習計画を夏休みが終わるまでに用意する」「今月は嬉しいことがある」「セールは今月までしかやっていないらしい」などがあります。
その他にも、「今月は資金繰りが苦しいから対策が必要だ」「今月は金欠だから節約をしないといけない」「どうするかは今月までに決める」「このプロジェクトを今月かぎりで打ち切る」「今月の限定商品がもう発売されている」「今月になっても連絡がない」などがあります。
今月という言葉は、日常生活やビジネスシーンなど幅広い場面で使われており馴染みのある言葉なはずです。今月とは今現在の月の初めの日から末日までの範囲を表しています。
「今月の給食献立表」の意味
上記の「今月の給食献立表」とは、現在の月の初めから末日までの給食献立を書き表したものです。また、「今月末」とは現在の月の末日ということを表しています。
今月の類語
今の字を使った別の言葉としては、今と昔を意味する「今昔」(読み方:こんじゃく)、何回か行われる事柄の中でいま行われていることを意味する「今回」、今日このごろを意味する「昨今」、今ごろになってを意味する「今更」などがあります。
当月の意味
当月とは
当月とは、ある特定の月を意味しています。
他にも、今現在の月という意味も持っています。
表現方法は「当月払い」「当月内」「当月未払」
「当月払い」「当月内」「当月未払」などが、当月を使った一般的な言い回しです。
当月の使い方
「入会当月の退会は不可となっております」「当月利用分は翌月に請求させていただきます」「入居当月の家賃は契約時に支払うことになっている」「当月利用分のチケットはポイント還元対象です」などの文中で使われている当月は「ある特定の月」の意味で使われています。
一方、「当月と前月の請求額が大きく違う」「当月の請求書を発行する」「当月のみ有効らしいから使わないと」「当月分の経費の精算はお早めに」「当月分だけの請求書を月末に提出をお願いいたします」などの文中で使われている当月は「今現在の月」の意味で使われています。
「入会当月の退会は不可」の意味
当月という言葉は、日常生活よりもビジネスシーンで使われることが多く、特に契約書で多用されています。上記の「入会当月の退会は不可」とは、入会したその月に退会することは認めないことを表しています。
当月の類語
当の字を使った別の言葉としては、物事に直面したその場を意味する「当座」、さし迫っていることを意味する「当面」、順送りに仕事の番に当たることを意味する「当番」、価値や働きなどがほぼ等しいことを意味する「相当」などがあります。
今月の例文
この言葉がよく使われる場面としては、今現在の月を表現したい時などが挙げられます。
例文2で使われている「今月いっぱい」とは、今月中や今月末までを表しており話し言葉で使われることが多い表現です。また、例文5で使われている「今月末」とは、今月の末日の意味で、月によって31日や30日など異なります。
当月の例文
この言葉がよく使われる場面としては、ある特定の月や今現在の月を表現したい時などが挙げられます。
例文1や例文4で使われている「当月」は、ある特定の月を表しています。例文5で使われている「当月」は「今現在の月」を表しています。
今月と当月は今現在の月という同じ意味を持ちますが、当月にはある特定の月という意味もあります。今月と当月のどちらを使えば良いのか迷ったら、当月の方を使っておけば間違いありません。