似た意味を持つ「抜き差しならない」(読み方:ぬきさしならない)と「抜き差しならぬ」(読み方:ぬきさしならぬ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「抜き差しならない」と「抜き差しならぬ」という言葉は、どちらも動きが取れないくてどうしようもないことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「抜き差しならない」と「抜き差しならぬ」の違い
「抜き差しならない」と「抜き差しならぬ」の意味の違い
「抜き差しならない」と「抜き差しならぬ」の違いを分かりやすく言うと、「抜き差しならない」の方が「抜き差しならぬ」よりも一般的に使われているという違いです。
「抜き差しならない」と「抜き差しならぬ」の使い方の違い
一つ目の「抜き差しならない」を使った分かりやすい例としては、「私は今抜き差しならない状況にあります」「抜き差しならない立場に置かれてしまいました」「彼は抜き差しならない状況にいます」などがあります。
二つ目の「抜き差しならぬ」を使った分かりやすい例としては、「抜き差しならぬ状況を中々打開することができません」「彼と私はいつも張り合っていて抜き差しならぬ関係です」「本プロジェクトはトラブルが続いており抜き差しならぬ状況です」などがあります。
「抜き差しならない」と「抜き差しならぬ」の使い分け方
「抜き差しならない」と「抜き差しならぬ」はどちらも動きが取れないくてどうしようもないことを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「抜き差しならない」の方が「抜き差しならぬ」よりも一般的に使われているという点です。
ただし、どちらも正しい日本語なので、基本的に好きな方を使って問題ないと覚えておきましょう。
「抜き差しならない」と「抜き差しならぬ」の英語表記の違い
「抜き差しならない」も「抜き差しならぬ」も英語にすると「the chips are down」「be inextricably involved」「be in a sticky situation」となり、例えば上記の「彼は抜き差しならない状況にいます」を英語にすると「He is in a sticky situation」となります。
「抜き差しならない」の意味
「抜き差しならない」とは
「抜き差しならない」とは、動きが取れないくてどうしようもないことを意味しています。
表現方法は「抜き差しならない仲」「抜き差しならない関係」「抜き差しならない状況」
「抜き差しならない仲」「抜き差しならない関係」「抜き差しならない状況」などが、「抜き差しならない」を使った一般的な言い回しになります。
「抜き差しならない」の使い方
「抜き差しならない」を使った分かりやすい例としては、「油断したばかりに抜き差しならない状況に陥ってしまいました」「事態は悪化するばかりで抜き差しならないところまできてしまいました」「抜き差しならない立場はとても辛いです」などがあります。
「抜き差しならない」は動きが取れないくてどうしようもないことを意味する慣用句です。慣用句とは二語以上の単語が結合して、それ全体である特定の意味を表す言葉のことを指しています。
「抜き差しならない」は物事が緊迫した膠着状態で動けない場合だったり、逃げ場のない状況に追い込まれた際に使う言葉です。したがって、ややマイナスなイメージを伴っていると覚えておきましょう。
「抜き差しならない」の語源
「抜き差しならない」の語源は刀の動きを表したことですが、諸説あると言われます。
一つ目は武士が追い詰められた時の状況です。刀を抜くことが良いのか、すでに抜いた刀を差すことが良いのかの判断に困る様子を表しており、これが転じて、動きが取れないくてどうしようもないことを「抜き差しならない」というようになった説です。
二つ目は刀を抜き差ししたくても錆ついて物理的に抜き差しができない状態のことです。つまり、錆びているので刀を抜き差ししたくてもどうしようもすることができません。これが転じて、どうしようもならないことを「抜き差しならない」というようになった説です。
「抜き差しならない」の類語
「抜き差しならない」の類語・類義語としては、避けることもしりぞくこともできず動きがとれないことを意味する「のっぴきならない」、追い詰められていて待ったなしの状態であることを意味する「逃げ場のない」、物事が行き詰まって先に進めない状態のことを意味する「袋小路」などがあります。
「抜き差しならぬ」の意味
「抜き差しならぬ」とは
「抜き差しならぬ」とは、動きが取れないくてどうしようもないことを意味しています。
表現方法は「抜き差しならぬ仲」「抜き差しならぬ関係」「抜き差しならぬ状況」
「抜き差しならぬ仲」「抜き差しならぬ関係」「抜き差しならぬ状況」などが、「抜き差しならぬ」を使った一般的な言い回しになります。
「抜き差しならぬ」の使い方
「抜き差しならぬ」を使った分かりやすい例としては、「多額の損失を出した会社は抜き差しならぬ段階に入ってしまいました」「不景気により国全体が抜き差しならぬヒステリックな状態に陥っている」「抜き差しならぬ状況で誰も頼れる人がいません」などがあります。
「抜き差しならぬ」は動きが取れないくてどうしようもないことを意味する慣用句です。
「抜き差しならぬ」は物事が緊迫した膠着状態で動けない場合だったり、逃げ場のない状況に追い込まれた際に使う言葉です。したがって、ややマイナスなイメージを伴っていると覚えておきましょう。
「抜き差しならぬ」の注意点
「抜き差しならぬ」を使う上で注意しなければならないのは、正しい日本語ではあるものの、広く一般的に使われていないので相手に伝わらない可能性があるという点です。もし、確実に伝えたいのであれば、広く一般的に使われている「抜き差しならない」の方を使うようにしましょう。
「抜き差しならぬ」の語源
「抜き差しならぬ」の語源は刀の動きを表したことですが、諸説あると言われます。
一つ目は武士が追い詰められた時の状況です。刀を抜くことが良いのか、すでに抜いた刀を差すことが良いのかの判断に困る様子を表しており、これが転じて、動きが取れないくてどうしようもないことを「抜き差しならぬ」というようになった説です。
二つ目は刀を抜き差ししたくても錆ついて物理的に抜き差しができない状態のことです。つまり、錆びているので刀を抜き差ししたくてもどうしようもすることができません。これが転じて、どうしようもならないことを「抜き差しならぬ」というようになった説です。
「抜き差しならぬ」の類語
「抜き差しならぬ」の類語・類義語としては、逃げ場のないところまで追い込められることを意味する「追い詰められる」、手段や方法が見つからないことを意味する「どうにもならない」などがあります。
「抜き差しならない」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、動きが取れないくてどうしようもないことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「抜き差しならない」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。
「抜き差しならぬ」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、動きが取れないくてどうしようもないことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「抜き差しならぬ」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。
「抜き差しならない」と「抜き差しならぬ」はどちらも動きが取れないくてどうしようもないことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、基本的に大きな違いはないので、好きな方を使って問題ないと覚えておきましょう。