【資料】と【書類】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「資料」(読み方:しりょう)と「書類」(読み方:しょるい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「資料」と「書類」という言葉は、似ていても意味は大きく異なりますので、ご注意下さい。




資料と書類の違い

資料と書類の意味の違い

資料と書類の違いを分かりやすく言うと、資料とは研究や判断のもととなる材料、書類とは文字で書き記したものの総称という違いです。

資料と書類の使い方の違い

一つ目の資料を使った分かりやすい例としては、「卒論で使えそうな資料を集めています」「資料を受け取ったお礼をメールで伝えました」「テンプレートを使って資料送付の添え状を作成する」「資料のホッチキスを止める位置には決まりがあります」などがあります。

二つ目の書類を使った分かりやすい例としては、「詳しくは添付書類をご覧ください」「やっと書類棚の整理が終わりました」「書類保存期間を一覧表でチェックする」「書類送付状のテンプレートを作成しました」「書類を三つ折りで送る際のマナーを教えてください」などがあります。

資料と書類の使い分け方

資料と書類という言葉は、どちらもビジネスシーンや研究機関などで使用されていますが、意味や使い方には違いがあります。

資料とは、それを使って何かをするための材料を意味し、特に、研究や調査あるいは判断などのもとになる材料を指す言葉です。資料には、情報やデータが記された文書の他に、目で観て認識できる情報を収録した「視覚資料」などもあります。

書類とは、いろいろな文書や書き付けなどの総称であり、特に、目的があって記録する文書のたぐいを意味します。一般的には文字や絵が書かれた紙媒体を指しますが、WordやExcelといったソフトウェアで作成した「電子書類」も存在します。

つまり、資料とは研究や判断のもととなる材料であり、書類とは文字で書き記したものの総称です。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

資料と書類の英語表記の違い

資料を英語にすると「material」「data」となり、例えば上記の「資料を集める」を英語にすると「collect material」となります。一方、書類を英語にすると「document」「paper」となり、例えば上記の「添付書類」を英語にすると「an attached document」となります。

資料の意味

資料とは

資料とは、研究や調査の基礎となる材料を意味しています。

資料の使い方

資料を使った分かりやすい例としては、「AIを活用して資料作成する」「資料送付についてメールでお知らせする」「ビジネス英語研修で使用する資料を作成しています」「効率的な資料のファイリング方法を教えてもらいました」などがあります。

その他にも、「サイトから大学の資料請求をしました」「資料請求を10校以上まとめてすると図書カードがもらえます」「地域の文化を伝える資料館が完成しました」「伝わりやすい資料作成のコツをご紹介します」などがあります。

資料の「資」は訓読みで「もと」と読み、元となる材料を表し、「料」は特定のことのために使うものを表します。資料とは、それを使って何かをするための材料を意味し、おもにビジネスシーンや研究機関で使用される言葉です。

「証拠資料」の意味

資料を用いた日本語には「証拠資料」があります。証拠資料とは、裁判所が証拠方法を取り調べた結果得た内容を意味します。例えば、証拠方法が証人の場合には聴き取った証言が証拠資料であり、証拠方法が文書である場合にはその文書の記載内容が証拠資料となります。

資料の類語

資料の類語・類義語としては、歴史研究の材料となる文献や遺物などの総称を意味する「史料」、自分の文章の中で引用した他人の文章や意見あるいはデータを意味する「参考文献」、参照や出典を意味する「リファレンス」などがあります。

書類の意味

書類とは

書類とは、文書や書き付けなどの総称、特に、事務や記録などに関する書き付けを意味しています。

書類の使い方

書類を使った分かりやすい例としては、「書類送付の添え状を用意してください」「書類送付のご案内とタイトルに書きました」「昔から書類整理は苦手なんです」「書類収納にはちょっとしたコツがあります」などがあります。

その他にも、「書類送検後の起訴率はどれぐらいですか」「愛用していた書類ケースが壊れてしまいました」「書類を英語に翻訳するように頼まれました」「書類選考通過メールに返信した方がいいですか」などがあります。

書類の「書」は訓読みで「かく」と読み、事柄をかきつけたものを表す漢字です。似た性質でまとめられるものの集まりを表す「類」と結び付き、書類とは、目的があって記録する文書のたぐいを意味します。特に、記録や事務に関する文書を指す言葉です。

「書類送検」の意味

書類を用いた日本語には「書類送検」があります。書類送検とは、犯罪容疑者の身柄を拘束することなく、事件に関する調書だけを検察庁に送ることを意味します。警察官と検察官を繋ぐ手続きであり、これにより検察が警察から事件の処理を引き継ぐことになります。

書類の類語

書類の類語・類義語としては、文字で書き記したものの総称を意味する「文書」、公務員が職務上作成する文書を意味する「公文書」、手紙や書簡を意味する「書状」、情報を記録したものを意味する「ドキュメント」などがあります。

資料の例文と使い方

1.レポートに添付する資料の種類は、多ければ多いほどよいというわけではありません。
2.教育委員会は英語指導に役立つ各種資料を作成し、教育機関に配布しています。
3.こちらの資料写真をご利用になる場合は、当館の提供である旨のクレジットを必ず入れてください。
4.ビジネス資料に使えそうなフリーのイラストをダウンロードして保存しています。
5.プレゼン資料をデザインするときの重要なポイントを、わかりやすく解説いたします。

この言葉がよく使われる場面としては、研究や調査などのもとになる材料を表現したい時などが挙げられます。

例文5にある「プレゼン資料」とは、プレゼンテーションの内容をより伝わりやすくするための資料であり、パワーポイントなどのツールを利用して作成されるものです。

書類の例文と使い方

1.会社を設立する際に必要な書類は、全部で何種類あるかご存知でしょうか。
2.ビジネスで使用する書類の書き方は、仕事をしながら自然に覚えていくではずです。
3.就活では、応募書類の中で自分の英語力をできるだけアピールするようにしました。
4.電子化された書類とは、紙媒体の情報をデジタルに変換したものです。
5.契約書類は見慣れない漢字や言い回しが多いので、取っつきにくいと感じてしまします。

この言葉がよく使われる場面としては、 文字で記したものの総称、記録や事務に関する文書を表現したい時などが挙げられます。

例文5の「契約書類」は「契約書」とも言い、取引当事者間で契約が締結されたことを証明した文書を意味します。

資料と書類という言葉は、似ていますが意味は異なります。どちらの言葉を使うか迷った場合、研究や判断のための材料を表現したい時は「資料」を、文字で書き記したものを表現したい時は「書類」を使うようにしましょう。

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