【インフレ】と【デフレ】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「インフレ」と「デフレ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「インフレ」と「デフレ」という言葉は、「物価水準に関する現象」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




インフレとデフレの違い

インフレとデフレの違いを分かりやすく言うと、インフレは物価が上がり続けることを表現する時に使い、デフレは物価が下がり続けることを表現する時に使うという違いです。

一つ目のインフレを使った分かりやすい例としては、「世界規模で発生した流行病のせいで世界的なインフレが発生したと言えるだろう」「継続的なインフレに悩まされているため賃金上昇を願っている」などがあります。

二つ目のデフレを使った分かりやすい例としては、「デフレ対策にはどんなことが行われるのだろうか」「デフレ脱却に向けた展望が内閣府のホームページに記載されている」「デフレでリストラされることを懸念する必要がある」などがあります。

インフレとデフレはどちらも、物価水準に関する現象を表す言葉ですが、意味が大きく異なります。

インフレは、一般的な物価の水準が継続的に上昇し続ける現象を指す言葉です。上記例文の「世界的なインフレ」「継続的なインフレ」などのように使われています。「インフレーション」と省略せずに表現されることも多くあります。

一方のデフレは、一般的な物価の水準が継続的に下落し続ける現象を指す言葉です。上記例文の「デフレ対策」「デフレ脱却」などのように使われています。「デフレーション」と省略せずに表現されることも多くあります。

つまり、インフレは物価が上がり続けることを表し、デフレは物価が下がり続けることを表すという違いがあります。

インフレを英語にすると「inflation」となり、例えば上記の「世界的なインフレ」を英語にすると「global inflation」となります。

一方、デフレを英語にすると「deflation」となり、例えば上記の「デフレ対策」を英語にすると「anti-deflation policies」となります。

インフレの意味

インフレとは、一般的な物価の水準が継続的に上昇し続ける現象を意味しています。

インフレを使った分かりやすい例としては、「ハイパーインフレの時は、物を購入する直前で価格が倍になることもあったそうだ」「インフレによって企業に金が入るのならいいが、給料が上がらないため消費行為ができなくなる」などがあります。

その他にも、「今はインフレを感じないが、景気があまり良くなく物価だけが上がっていると感じることもある」「日本のインフレはいつ終わるのか、誰もが注目しているだろう」「インフレがいつまで続くのかは世界情勢にも左右される」などがあります。

インフレは英語で「inflation」と表記され、「膨張」「慢心」「得意」といった意味を持つ言葉です。貨幣の価値が低くなることで、物価が上がることを意味する「インフレーション」を省略した言葉です。

上記例文の「ハイパーインフレ」とは、生産能力が限界に達しているために、有効需要の増加が生産量の増加をもたらさず、物価だけが短い期間で、数倍、数十倍にまで値上がりし、貨幣に対する社会的な信頼が崩れてしまう状態を指します

戦争や災害によって深刻な物不足が生じた際に、物価が過度に上昇します。また、内紛が起こることによって政府の信用が失墜したり、通貨が発行過多となる状況が発生します。企業は倒産や製造停止を余儀なくされ、さらにインフレが加速することも多くあります。

インフレの対義語・反対語としては、物価の水準が継続的に下がり続けることを意味する「デフレーション」があります。

インフレの類語・類義語としては、経済全体の活動が収縮する状態を意味する「経済収縮」、貨幣の価値が上がっていく状態を意味する「通貨収縮」などがあります。

デフレの意味

デフレとは、一般的な物価の水準が継続的に下落し続ける現象を意味しています。

デフレを使った分かりやすい例としては、「悪循環であるデフレスパイラルに陥った場合、すぐには脱却できないだろう」「デフレが続くと、消費そして生産の停滞が起き、社会に大きな影響を与えることになるだろう」などがあります。

その他にも、「デフレがなぜ悪いのかを端的にまとめた投稿を見た」「デフレの原因は消極的な金融政策だと言われている」「普段から貯蓄があれば、デフレに陥ったとしても得をするのだろう」「デフレ時にはリストラを心配しなければならない」などがあります。

デフレは英語で「deflation」と表記され、「収縮」「通過収縮」「空気を抜くこと」といった意味を持つ言葉です。物価が下がる一方で貨幣の価値が上昇することを意味する「デフレーション」を省略した言葉です。

上記例文の「デフレスパイラル」とは、物価の下落をきっかけに、企業の収益の圧迫が発生し、経費節約へと転じることで賃金が下がり、モノが売れない状況が続き、さらに物価が下落するという流れが繰り返される状態を指す言葉です。

デフレスパイラルを解決するためには、消費活動が行われる必要がありますが、国民には消費活動を行うカネが無い状況であることがほとんどであるため、政府がカネを使うなどの措置を取ることによって解決が見込めるとされています。

デフレの対義語・反対語としては、物価の水準が継続的に上がり続けることを意味する「インフレーション」があります。

デフレの類語・類義語としては、世の中のモノやサービスの値段が上がることを意味する「物価上昇」、物価が継続的に上昇する現象を意味する「通貨膨張」などがあります。

インフレの例文

1.インフレによって国民が消費を渋るようになり、金のまわりが悪くなり、不景気が生まれるのだろうと思う。
2.数年前からインフレがいつまで続くのかについて論じられていたが、現状まだインフレは続いている。
3.株などを保有する人はインフレが起きた場合、恩恵を受けることができるだろう。
4.借金をしたいとは思わないが、お金の価値が下がり、負担が軽くなるためインフレ時に借金をした方がいいそうだ。
5.インフレ率こそ落ちていたそうだが、年が明けてからは徐々に上昇し続けていると聞いた。

この言葉がよく使われる場面としては、一般的な物価の水準が継続的に上昇し続ける現象を意味する時などが挙げられます。

どの例文のインフレも、「インフレーション」という言葉に置き換えて使うことができます。

デフレの例文

1.日本では、1880年代の「松方デフレ」、1920年代からの「井上デフレ」、1940年代からの「ドッジデフレ」の3大デフレが有名だ。
2.学校でインフレとデフレについて学んだが、どちらも程々でなければ誰も得しない状態が続くのだと感じた。
3.バブル崩壊のきっかけやデフレが引き起こされた理由についての質問を見かけた。
4.デフレからの脱却に至らない理由として挙げられる問題点は何なのだろう。
5.デフレ克服のために様々な金融政策が行われるのだろうかと期待している。

この言葉がよく使われる場面としては、一般的な物価の水準が継続的に下落し続ける現象を意味する時などが挙げられます。

どの例文のデフレも、「デフレーション」という言葉に置き換えて使うことができます。

インフレとデフレは、どちらも「物価水準に関する現象」を表します。どちらを使うか迷った場合は、物価が上がり続けることを表す場合は「インフレ」を、物価が下がり続けることを表す場合は「デフレ」を使うと覚えておけば間違いありません。

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