【とっとと】と【さっさと】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「とっとと」と「さっさと」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「とっとと」と「さっさと」という言葉は、どちらも物事を素早く行う様子のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「とっとと」と「さっさと」の違い

「とっとと」と「さっさと」の意味の違い

「とっとと」と「さっさと」の違いを分かりやすく言うと、「とっとと」は相手を突き放したり強く急かす場合に使う、「さっさと」は感情をあまり含まず手早く行動する場合に使うという違いです。

「とっとと」と「さっさと」の使い方の違い

一つ目の「とっとと」を使った分かりやすい例としては、「用がないならとっとと帰ってほしいと思った」「仕事が終わったのでとっとと片付けて退社した」「迷っていないでとっとと決めればいいのにと感じた」などがあります。

二つ目の「さっさと」を使った分かりやすい例としては、「混雑する前にさっさと買い物を済ませました」「やるべきことはさっさと終わらせた方が楽です」「雨が降り出したので洗濯物をさっさと取り込みました」などがあります。

「とっとと」と「さっさと」の使い分け方

「とっとと」と「さっさと」はどちらも物事を素早く行う様子のことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「とっとと」は「邪魔だからとっととどいてほしい」のように、相手に対する苛立ちや不満を含んで使われることが多く、命令的で強い印象を与える言葉になります。

一方、「さっさと」は「用事をさっさと済ませる」のように、効率よく行動することを表す言葉で、感情的な強さは比較的弱く、日常会話でも使いやすい表現です。

つまり、相手を突き放したり強く急かす場合に使うのが「とっとと」、感情をあまり含まず手早く行動することを表すのが「さっさと」と覚えておきましょう。

「とっとと」と「さっさと」の英語表記の違い

「とっとと」を英語にすると「hurry up and」「quickly, and get out」「get it over with quickly」となり、例えば「とっとと帰ってください」を英語にすると「Hurry up and go home」となります。

一方、「さっさと」を英語にすると「quickly」「promptly」「without delay」となり、例えば「さっさと仕事を終わらせました」を英語にすると「I finished the work quickly」となります。

「とっとと」の意味

「とっとと」とは

「とっとと」とは、ためらわずに素早く行動することを意味しています。

「とっとと」の使い方

「とっとと」を使った分かりやすい例としては、「用事が終わったのでとっとと帰りました」「文句を言う前にとっとと行動するべきです」「危険だと感じたのでとっととその場を離れました」「迷っている時間がもったいないのでとっとと決断しました」などがあります。

「とっとと」は、ためらわずに素早く行動すること、ぐずぐずせずに早く物事を進めることを意味する副詞です。副詞とは品詞の一つであり、動詞や形容詞などを修飾して、その行為や状態の様子を詳しく説明する役割を担っています。

「とっとと」の由来

「とっとと」は、人が軽快に足を運ばせる様子や、素早く動くリズム感を音で表した擬態語が由来とされています。明確な語源は定まっていませんが、動作の速さや歯切れの良さを直感的に表す表現として定着しました。

「とっとと」の特徴

「とっとと」はよく「とっとと○○する」という形で使われ、「早く済ませる」「余計な時間をかけない」といった、スピード感や即断即決のニュアンスを伴う場面でよく用いられます。

一方で、「とっとと」は言い方によっては命令的、あるいは冷たく突き放す印象を与えることがあります。そのため、相手に対して使う場合には、状況や人間関係への配慮が必要であると覚えておきましょう。

「とっとと」の類語

「とっとと」の類語・類義語としては、迅速に処理することを表す「早々に」、無駄を省いて進めることを示す「迅速に」などがあります。

「さっさと」の意味

「さっさと」とは

「さっさと」とは、急ぐことを意味しています。

「さっさと」の使い方

「さっさと」を使った分かりやすい例としては、「仕事が終わったのでさっさと帰宅しました」「注意される前にさっさと片付けるべきでした」「雨が強くなる前にさっさと移動しました」「迷っていると時間を無駄にするのでさっさと決断しました」などがあります。

「さっさと」は、手早く行動すること、無駄な時間をかけずに物事を進めることを意味する副詞です。

「さっさと」の由来

「さっさと」は、人の動作が軽快で速やかに進む様子を音で表した擬態語が由来とされています。動きの速さに加え、迷いのなさや要領の良さを含んだ表現として用いられるようになりました。

「さっさと」の特徴

「さっさと」はよく「さっさと○○する」という形で使われ、「早く済ませる」「手際よく処理する」といった効率の良さを伴う場面でよく用いられます。

一方で、「さっさと」は使い方によっては、相手を急かす印象や突き放したような印象を与えることがあります。そのため、ビジネスシーンなどにおいて目上の人に対して使えないので気をつけましょう。

もし、ビジネスシーンで使用する際は、「速やかに対応する」「早めに進める」「円滑に処理する」など、丁寧で客観的な言い回しに言い換えると自然です。

「さっさと」の類語

「さっさと」の類語・類義語としては、迅速に進めることを表す「早く」、効率よく処理することを示す「手早く」などがあります。

「とっとと」の例文

1.注意を何度も無視されたため、内心ではとっととその場を離れてほしいと感じていました。
2.仕事の段取りが悪く苛立っていたので、とっとと結論を出して次へ進みたいと思いました。
3.迷ってばかりの態度を見て、正直なところとっとと決めてほしいと感じてしまいました。
4.長引く会議にうんざりしており、とっとと終わらせて帰宅したい気持ちでいっぱいでした。
5.相手の態度が失礼だったため、とっとと話を切り上げるべきだったと後で反省しました。

この言葉がよく使われる場面としては、ためらわずに素早く行動することを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「とっとと」は相手を突き放したり強く急かす場合に使う言葉です。

「さっさと」の例文

1.混雑を避けるため、朝のうちにさっさと買い物を済ませることにしました。
2.面倒な作業ほど、後回しにせずさっさと終わらせた方が気持ちが楽になります。
3.雨が強くなる前に、洗濯物をさっさと取り込んで部屋に戻りました。
4.予定が詰まっていたため、昼食をさっさと済ませて次の打ち合わせに向かいました。
5.やるべき課題が明確だったので、迷わずさっさと取り組むことができました。

この言葉がよく使われる場面としては、急ぐことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「さっさと」は感情をあまり含まず手早く行動することを表す時に使う言葉です。

「とっとと」と「さっさと」はどちらも物事を素早く行う様子のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、相手を突き放したり強く急かす場合に使うのが「とっとと」、感情をあまり含まず手早く行動することを表すのが「さっさと」と覚えておきましょう。

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