似た意味を持つ「おしどり夫婦」(読み方:おしどりふうふ)と「円満夫婦」(読み方:えんまんふうふ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「おしどり夫婦」と「円満夫婦」という言葉は、どちらも仲が良い夫婦のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「おしどり夫婦」と「円満夫婦」の違い
「おしどり夫婦」と「円満夫婦」の意味の違い
「おしどり夫婦」と「円満夫婦」の違いを分かりやすく言うと、「おしどり夫婦」は一般的に使われている、「円満夫婦」は一般的に使われていないという違いです。
「おしどり夫婦」と「円満夫婦」の使い方の違い
一つ目の「おしどり夫婦」を使った分かりやすい例としては、「私の両親はおしどり夫婦なのでいつも仲良さそうにしている」「職場の人からおしどり夫婦だねとよく言われる」「彼らは結婚して10周年にもなるけど未だにおしどり夫婦のようです」などがあります。
二つ目の「円満夫婦」を使った分かりやすい例としては、「円満夫婦な家庭を築きたいです」「円満夫婦に憧れています」「あの二人は円満夫婦で幸せそうです」「課長はすぐ奥さんのことを話すので円満夫婦に違いないだろう」などがあります。
「おしどり夫婦」と「円満夫婦」の使い分け方
「おしどり夫婦」と「円満夫婦」はどちらも仲が良い夫婦のことを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「おしどり夫婦」が一般的に使われているのに対して、「円満夫婦」は一般的に使われていないという点です。
ただし、どちらも正しい日本語なので、基本的に好きな方を使って問題ないと覚えておきましょう。
「おしどり夫婦」と「円満夫婦」の英語表記の違い
「おしどり夫婦」も「円満夫婦」も英語にすると「soulmates」「lovebirds」「happy married」となります。
例えば上記の「彼らは結婚して10周年にもなるけど未だにおしどり夫婦のようです」を英語にすると「Even though they have been married for 10 years, they are still like a pair of lovebirsds」となります。
「おしどり夫婦」の意味
「おしどり夫婦」とは
「おしどり夫婦」とは、仲睦まじい夫婦のことを意味しています。
「おしどり夫婦」の漢字表記
「おしどり夫婦」を漢字にすると、「鴛鴦夫婦」と表記することができますが、あまり一般的ではありません。余程の理由がない限り、ひらがなの「おしどり夫婦」を使うようにしましょう。
「おしどり夫婦」の使い方
「おしどり夫婦」を使った分かりやすい例としては、「おしどり夫婦というものに憧れています」「彼らはおしどり夫婦として有名です」「おしどり夫婦でいる秘訣を知りたいです」「近所でも有名なおしどり夫婦だったのでこのような事件が起こるとは信じられません」などがあります。
「おしどり夫婦」とは仲睦まじい夫婦のことを意味する言葉です。睦まじいとは男女間の愛情がこまやかことを意味しており、つまり簡単に言うならば、夫婦の仲が良いことを意味しています。そのため、基本的にプラスのイメージで使われている言葉と覚えておきましょう。
「おしどり夫婦」は日常のなかで笑顔が多いこと、お互いを尊敬し合っていること、夫婦の時間だけではなく、一人の時間も大切にしていること、どれだけ時間が経っても常にカップルで居続けることなどが特徴です。
また、「おしどり夫婦」でいるための秘訣はいくつか存在し、感謝や思いやりを忘れないこと、相手を褒めること、相手に対して深く干渉しないこと、好意の押し付けをしないこと、スキンシップを取ることなどが挙げられます。
「おしどり夫婦」の由来
「おしどり夫婦」の由来は中国の故事である「鴛鴦の契り」(読み方:えんおうのちぎり)です。鴛鴦とはオシドリという鳥のことで、鴛は雄のオシドリ、鴦は雌のオシドリのことを意味しています。また、オシドリは雄と雌が一緒にいることが多い鳥です。
中国の宋の王が、ある家来の美しい妻を奪い取ったことでその家来は自殺しました。その事実を知った妻も、夫と同じ墓に入れてほしいと遺言を残して自殺したのです。
ところが、宋の王はわざと二人の墓を別々に隣り合わせに作りました。しかし、それぞれの墓から木が生えて枝や根が絡み合うほどに成長したのです。そこにオシドリのつがいが巣を作り、寄り添って鳴き続けました。
このことが転じて、仲睦まじい夫婦のことを「おしどり夫婦」と言うようになりました。
「おしどり夫婦」の類語
「おしどり夫婦」の類語・類義語としては、妻を人一倍大事にする夫のことを意味する「愛妻家」、夫婦が仲良く添い遂げることを意味する「偕老同穴」(読み方:かいろうどうけつ)などがあります。
「円満夫婦」の意味
「円満夫婦」とは
「円満夫婦」とは、調和が取れている夫婦のことを意味しています。
「円満夫婦」は「夫婦円満」とも表記可能
「円満夫婦」は、言葉を入れ替えて「夫婦円満」と表記することも可能です。
「円満夫婦」の使い方
「円満夫婦」を使った分かりやすい例としては、「円満夫婦の秘訣はお互いに思いやることです」「私たちは結婚当時から円満夫婦です」「彼らは円満夫婦に見えたが実は仮面夫婦だったらしい」「課長から円満夫婦になる秘訣を教えてもらいました」などがあります。
「円満夫婦」は物事の様子や人柄などが調和がとれていて穏やかなことを意味する「円満」に、婚姻関係にある男女の一組のことを意味する「夫婦」が合わさり、調和が取れている夫婦のことを意味する言葉です。
そのため、基本的にはプラスのイメージで使う言葉ですが、「円満夫婦ではない」のように否定形にすることによって、マイナスなイメージでも使うことが可能と覚えておきましょう。
「円満夫婦」でいる秘訣はいくつか存在し、お互いに価値観を押し付けない、スケジュールを共有する、お互いの仕事を尊重する、喧嘩したらきちんと話し合う、常に感謝を気持ちを忘れない、会話する時間を増やすなどがあります。
「円満夫婦」の対義語
「円満夫婦」の対義語・反対語としては、他人の前では仲の良さを演じてみせるが実際の二人の関係は冷えきっている夫婦のことを意味する「仮面夫婦」などがあります。
「円満夫婦」の類語
「円満夫婦」の類語・類義語としては、夫婦仲がよく不和や争いごとがないことを意味する「夫婦円満」があります。
「おしどり夫婦」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、仲睦まじい夫婦のことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「おしどり夫婦」はプラスのイメージで使われることが多い言葉です
「円満夫婦」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、調和が取れている夫婦のことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「円満夫婦」はプラスのイメージで使われることが多い言葉です。
「おしどり夫婦」と「円満夫婦」はどちらも仲が良い夫婦のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、一般的に使われているのが「おしどり夫婦」、一般的に使われていないのが「円満夫婦」と覚えておきましょう。