同じ「かんじん」という読み方の「肝心」と「肝腎」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「肝心」と「肝腎」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。
肝心と肝腎の違い
肝心と肝腎の違いを分かりやすく言うと、肝腎よりも肝心の方が、一般的に表記されているという違いです。
一つ目の肝心を使った分かりやすい例としては、「父はいつも肝心な時にいません」「肝心要の局面でこそ実力が試されます」「努力において最も肝心なのは継続することです」「肝心要の指揮者が来れなくなってしまった」などがあります。
二つ目の肝腎を使った分かりやすい例としては、「何よりも肝腎なのは健康である」「肝腎なところで度忘れしてしまった」「クレームには早めの対応が肝腎です」「買い物に来たのに肝腎の財布を忘れてしまった」などがあります。
肝心と肝腎という言葉は、どちらも「かんじん」と読み、「極めて重要であること」を意味します。
二つの言葉は同音同義語であるため、肝心と肝腎は互いに置き換えて使うことができます。上記例文にある「肝心要の局面」は「肝腎要の局面」に、「早めの対応が肝腎」は「早めの対応が肝心」に書き換えることが可能です。
もともとは、非常に重要な臓器である「肝」と「腎」を由来とする「肝腎」という言葉だけが存在していました。「肝腎」は常用漢字の制限などから「肝心」とも書かれるようになり、今では「肝心」と表記されることが一般的になっています。
肝心も肝腎も英語にすると「important」「essential」「crucial」となり、例えば上記の「肝心な時に」を英語にすると「at a critical moment」となります。
肝心の意味
肝心とは、最も重要なこと、肝要を意味しています。
肝心を使った分かりやすい例としては、「英語は毎日少しずつ学習することが肝心です」「肝心なことを忘れている気がする」「夫は肝心な時にしか役に立たない男です」「肝心な時に失敗するのはなぜだろう」などがあります。
その他にも、「人生諦めが肝心ですよね」「小さなことに囚われて肝心なことを見失っている」「肝心要の物価高対策がおろそかになっています」「英語学習で肝心なのは基礎をしっかり身に付けることです」などがあります。
肝心の読み方は「かんじん」の他に「きもごころ」とも読みますが、意味は異なるので注意してください。
肝心の「肝」は訓読みで「きも」と読み、内臓の一つである肝臓を表します。人の感情や意志などの働きのもとになるものを表す「心」と結び付き、肝心とは、とりわけ大切であること、非常に重要なことを意味します。
肝心を用いた日本語には「肝心要」(読み方:かんじんかなめ)があります。肝心要とは、「肝腎要」とも書き、物事の最も重要で無くてはならない部分を意味します。「肝心」も「要」も最も大事なさまを表し、重ねることによって非常に重要であることを強調しています。
肝心の対義語・反対語としては、重要でない小さなことであるさまを意味する「些末」などがあります。
肝心の類語・類義語としては、物事の根本や成否などに大きくかかわることを意味する「重要」、もっとも必要であり重んじられるさまを意味する「大切」、このうえなく大切なことを意味する「かけがえのない」などがあります。
肝腎の意味
肝腎とは、最も重要なこと、肝要を意味しています。
肝腎を使った分かりやすい例としては、「肝腎の予算がまだ決まっていません」「プロジェクトの成功は目標設定が肝腎要です」「肝腎なところを洗い忘れてしまった」「何事も誠実さが肝腎だと思いませんか」などがあります。
その他にも、「腹部エコー検査で肝腎コントラストを指摘されました」「肝腎陰虚の原因と対処法を教えてください」「肝腎症候群の父は余命半年と宣告されました」「肝腎症候群の診断基準をインターネットで調べています」「肝腎症候群のメカニズムを調べています」などがあります。
肝腎の読み方は「かんじん」です。同じ読み方をする熟語に「官人」や「勧進」などがありますが、意味が異なるので書き間違いに注意しましょう。
肝腎という言葉の語源は、文字通り「肝臓」と「腎臓」に由来します。この二つの内臓は、生きていくために非常に大切で欠かせない臓器です。このことから、非常に重要であることを「肝腎」と言うようになり、次第に「肝腎」は「肝心」とも表記されるようになりました。
肝腎を用いた日本語には「肝腎コントラスト」があります。「肝腎コントラスト」とは、腹部エコー検査で、肝臓の実質輝度が隣接する右腎皮質の輝度よりも明らかに高くなる状態を指す言葉です。正常な肝臓は腎臓の輝度と同等であることから、肝臓に異常がある可能性を示しています。
肝腎の対義語・反対語としては、たいしたことではないことを意味する「些細」などがあります。
肝腎の類語・類義語としては、重要で根本にかかわる事柄を意味する「大事」、事柄が普通でなく大変な結果や影響をもたらすような状態であることを意味する「重大」、なくてはならないことを意味する「不可欠」などがあります。
肝心の例文
この言葉がよく使われる場面としては、とりわけて大切な箇所を表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にある「肝心」は、「肝腎」という漢字表記に置き換えても意味に変わりはありません。
肝腎の例文
この言葉がよく使われる場面としては、とりわけて大切なところを表現したい時などが挙げられます。
例文1から例文3にある「肝腎」は、「肝心」という漢字表記に替えても問題ありません。例文4と例文5にある「肝腎」は、肝臓と腎臓を表しています。
肝心と肝腎という言葉は、どちらも「とても重要であること」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、一般的に使われている「肝心」を使用すれば間違いないでしょう。ただし、肝臓と腎臓の二つの臓器を表現したい時は「肝腎」を使うようにしてください。