似た意味を持つ「水死」(読み方:すいし)と「溺死」(読み方:できし)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「水死」と「溺死」という言葉は、どちらも「水におぼれて死ぬこと」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
水死と溺死の違い
水死と溺死の違いを分かりやすく言うと、水死とは水の中で死ぬこと、溺死とは水におぼれて死ぬことという違いです。
一つ目の水死を使った分かりやすい例としては、「水面に水死体のようなものが浮かんでいます」「遺体は水死体のような見た目をしていた」「警察に呼ばれて水死体の身元の確認を求められました」などがあります。
二つ目の溺死を使った分かりやすい例としては、「釣りをしていた男性が溺死する水難事故がありました」「生後半年の女の子が浴槽で溺死しているのが発見されました」「お風呂での溺死は身近な事故になっています」などがあります。
水死と溺死という言葉は、どちらも水におぼれて死ぬことを表しますが、厳密な意味や使い方には違いがあります。
水死とは、水の中で死亡することを意味します。具体的には、水におぼれて死ぬことや、水中で心臓発作が起きて死ぬことなどを表す言葉です。水死の原因はおぼれることだけではありません。水死という言葉は、水中で死亡すること全般を指しています。
溺死とは、水死の一種であり、水におぼれて死ぬことを意味します。溺死の原因は水などにおぼれて、液体を吸い込むことによる窒息死です。何らかのアクシデントによって水中で正常な呼吸を行うことができなくなり死に至ります。
つまり、水死とは水中で死亡すること全般を指し、溺死とは水死の一つで、水におぼれて死ぬことのみを指します。二つの言葉を比べると、溺死より水死の方が広い意味を持ち、汎用性のある言葉だと言えるでしょう。
水死も溺死も英語にすると「death by drowning」「drowning」となり、例えば上記の「水死体」を英語にすると「a drowned body」となります。
水死の意味
水死とは、水におぼれて死ぬこと、溺死を意味しています。
水死を使った分かりやすい例としては、「川に転落し水死した模様です」「琵琶湖で男性の水死体が発見されました」「赤ちゃんの水死にご注意ください」「水死体は浮くか沈むかご存知でしょうか」などがあります。
その他にも、「水死させて殺害した疑いで逮捕されました」「水死した生徒の第一発見者は英語の先生です」「水死する時の苦しさは想像に難くない」「水死をテーマにした絵画に感銘を受けました」などがあります。
水死の読み方は「すいし」です。誤って「みずしに」「みし」などと読まないようにしましょう。
水死とは、水中で死に至ることを意味し、水などの液体が気道に入り窒息することによって死ぬことを表します。一般に溺死を指し、河川や海あるいはプールなどで多くみられます。また、冷水によるショック死も含まれます。
水死を用いた日本語には「水死体」があります。水死体とは、水中で亡くなった人の死体を意味します。水死体の特徴には、皮膚のふやけ、全身の膨張、顔面が青紫色に変色、口や鼻に白い泡状の物質の付着などがあります。
水死の対義語・反対語としては、危険な状態をきりぬけて生きて帰ることを意味する「生還」などがあります。
水死の類語・類義語としては、水におぼれることを意味する「溺水」(読み方:できすい)、息がつまることや呼吸ができなくなることを意味する「窒息」、事故によって命を落とすことを意味する「事故死」などがあります。
溺死の意味
溺死とは、水におぼれて死ぬこと、おぼれ死に、水死を意味しています。
溺死を使った分かりやすい例としては、「水におぼれて何分で溺死に至りますか」「溺水の過程を段階に分けて説明いたします」「英語の先生が溺死する夢を見ました」「溺死の夢は吉夢と言われています」などがあります。
その他にも、「入浴中に溺死することがあります」「各家庭で浴室での溺死事故を防ぎましょう」「溺死の原因はヒートショックでした」「泡状の分泌物が口や鼻に見られるのは溺死の特徴です」などがあります。
溺死の読み方は「できし」です。誤って「てきし」「できしに」などと読まないようにしましょう。
溺死の「溺」は訓読みで「おぼれる」と読み、泳げないで死にそうになること、水中に落ちて死ぬことを表す漢字です。生命がなくなることを表す「死」と組み合わさり、溺死とは、水におぼれるなどして、液体を吸い込んで窒息死することを意味します。
溺死という言葉は、全身が水や液体の中に溺没して窒息死した場合だけでなく、浅い溝の中や水たまりなどに顔面をつっこんで窒息死した場合も表します。水中で発見された死体のほとんどは溺死ですが、水浴死といわれる冷水刺激による急死などは溺死とは言いません。
溺死の対義語・反対語としては、生きかえることや息を吹きかえすことを意味する「蘇生」などがあります。
溺死の類語・類義語としては、水中に落ちておぼれることを意味する「没溺」(読み方:ぼつでき)、水に沈みおぼれることを意味する「沈溺」(読み方:ちんでき)、息が詰まったり酸素が無くなったりして死ぬことを意味する「窒息死」などがあります。
水死の例文
この言葉がよく使われる場面としては、水におぼれて死ぬことを表現したい時などが挙げられます。
例文3にある「水死人」とは、水におぼれて死んだ人を意味し、「溺死者」とも言います。
溺死の例文
この言葉がよく使われる場面としては、水におぼれて死ぬことを表現したい時などが挙げられます。
例文2にある「溺死事故」とは、水難事故の一種で、水などの液体に体の一部または全身が浸かることで気道が閉塞し、窒息して死亡する事故です。
水死と溺死という言葉は、どちらも「水におぼれて死ぬこと」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、水中で死亡すること全般を表現したい時は「水死」を、水死のなかでも水に溺れて死ぬことを表現したい時は「溺死」を使うようにしましょう。