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【能動的】と【受動的】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「能動的」(読み方:のうどうてき)と「受動的」(読み方:じゅどうてき)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「能動的」と「受動的」という言葉は、似ていても意味は大きく異なりますので、ご注意下さい。




能動的と受動的の違い

能動的と受動的の意味の違い

能動的と受動的の違いを分かりやすく言うと、能動的とは自分から他に働きかけるさま、受動的とは他からの働きかけを受けるさまという違いです。

能動的と受動的の使い方の違い

一つ目の能動的を使った分かりやすい例としては、「課題解決に向けて能動的に取り組む」「能動的な学習により定着を図る」「情報発信は能動的行為である」「いつも能動的な役割を果たす人だ」などがあります。

二つ目の受動的を使った分かりやすい例としては、「自分から発言せずに受動的な態度をとる」「受動的なテレビは脳の成長を妨げる」「受動的攻撃性のある人だ」「学校の授業は受動的な学習になりがちだ」 などがあります。

能動的と受動的の使い分け方

能動的と受動的という言葉は、どちらも態度や姿勢を表す言葉ですが、意味は異なります。能動的とは、自分の方から他に作用を及ぼすさまを意味します。一方の受動的とは、他から作用を及ぼされるさまを意味します。

上記の例文の「能動的な学習」とは、積極的に課題を設定したり調べたりたりして、自らが行動を起こす学習を表します。これが「受動的な学習」となると、知識を与えられたり与えられた情報を覚えるだけの受身な学習を表します。

つまり、能動的は自ら働きかけること、受動的は受身であることであり、二つの言葉は正反対の意味を持っているのです。

能動的と受動的の英語表記の違い

能動的を英語にすると「active」となり、例えば上記の「能動的に取り組む」を英語にすると「make an effort actively」となります。一方、受動的を英語にすると「passive」となり、例えば上記の「受動的な態度をとる」を英語にすると「take a passive attitude」となります。

能動的の意味

能動的とは

能動的とは、自分から他へはたらきかけるさまを意味しています。

表現方法は「能動的に取り組む」「能動的に動く」「能動的な姿勢」

「能動的に取り組む」「能動的に動く」「能動的な姿勢」などが、能動的を使った一般的な言い回しです。

能動的の使い方

能動的を使った分かりやすい例としては、「社員が能動的に取り組む雰囲気がある」「チームメイトと能動的に関わるつもりだ」「能動的に仕事をしてください」「関係改善に向けて能動的に働きかける」などがあります。

その他にも、「能動的に情報収集する」「能動的に動くようになって欲しい」「引っ込み事案を変えて能動的な人になりたい」「能動的学習を促す授業を行う」「同僚の能動的な姿勢を見習おう」などがあります。

能動的という言葉の「能動」とは、他からの働きかけを待たずに自ら活動することを表します。「的」はそのような性質を持つものを表し、能動的は自分から他に積極的に働きかけるさまや、自分の方から他に作用を及ぼすさまを意味します。

「能動的理性」の意味

能動的を用いた日本語には「能動的理性」があります。これは哲学者のアリストテレスの概念であり、認識の動力因であり現実的な理性を意味します。これに対し、質料的・可能的な理性としての「受動的理性」があります。理性を能動的と受動的に区別した考え方です。

能動的の対義語

能動的の対義語・反対語としては、他から動作・作用を及ぼされるさまを意味する「受動的」、自分から進んで物事をしないさまを意味する「消極的」、受け身の態度や受動的な態勢を意味する「受腰」などがあります。

能動的の類語

能動的の類語・類義語としては、物事を進んでするさまを意味する「積極的」、物事を自分から進んで行うさまを意味する「自発的」、元気よく動き働くさまを意味する「活動的」などがあります。

能動的の能の字を使った別の言葉としては、学習・条件反射や経験によらず生得的にもつ行動様式を意味する「本能」、すべてに効力があることを意味する「万能」、よい結果をもたらすはたらきを意味する「効能」などがあります。

受動的の意味

受動的とは

受動的とは、他から動作・作用を及ぼされるさま、自分の意志からでなく他に動かされてするさまを意味しています。

表現方法は「受動的な人」「受動的な態度」「受動的な姿勢」

「受動的な人」「受動的な態度」「受動的な姿勢」などが、受動的を使った一般的な言い回しです。

受動的の使い方

受動的を使った分かりやすい例としては、「受動的な人に向いている仕事だ」「彼女の受動的な態度にイライラする」「何事も受動的な姿勢では身に付きません」「カウンセリングは受動的傾聴が基本である」などがあります。

その他にも、「彼は受動的で自主性のない人だ」「受動的な態度で授業を受けている」「子供の受動的攻撃行動に手を焼く」「漫然と受動的に本を読まないように」「つい受動的な行動を取りがちだ」などがあります。

受動的という言葉の「受動」とは他からの動作や作用を受けることを表し、受動的は自分の意志からでなく他に動かされてするさまを意味します。自分から進んで物事をしないさまから、マイナスイメージのある言葉です。

「受動的攻撃行動」の意味

受動的を用いた日本語には「受動的攻撃行動」があります。怒りを直接的には表現せず、消極的かつ否定的な態度や行動を取ることで他者に反抗や攻撃をする行動です。例えば、情報を共有しない、約束を守らない、仕事を放棄する、などがあります。

受動的の対義語

受動的の対義語・反対語としては、自分から他へはたらきかけるさまを意味する「能動的」、物事を進んでするさまを意味する「積極的」、物事を自分から進んで行うさまを意味する「自発的」などがあります。

受動的の類語

受動的の類語・類義語としては、自分から進んで物事をしないさまを意味する「消極的」、受け身の態度や受動的な態勢を意味する「受腰」、こちらからは積極的に出ないで消極的な態度や様子を意味する「受身」などがあります。

受動的の受の字を使った別の言葉としては、受け入れて自分のものとすることを意味する「享受」、試験を受けることを意味する「受験」、無線通信を交信の相手でない者が受信することを意味する「傍受」などがあります。

能動的の例文

1.彼女は何事にも能動的に動く人で、仕事も早く、頼れる存在だ。
2.子供が能動的に行動するようになるには、自己肯定感が不可欠だ。
3.今の職場には指示待ちの人はおらず、能動的に取り組む部下が多いので、とても仕事が捗る。
4.彼は仕事でもプライベートでも能動的な人で、自然と人をひきつける。
5.アクティブラーニングとは、能動的な学びへの参加を取り入れた学習方法です。
6.来月に行う予定となっている求人では、新卒でも中途でもかまわないので能動的に考えて動ける人材がほしい。
7.失敗を恐れずどんどんチャレンジしていく人を見ると能動的な人で素敵だなと思うので自分も取り入れたい。
8.彼の能動的な行動のおかげで皆が動かされ何事も上手く回るようになった。
9.新規顧客開拓を任されて物怖じしていると上司からもっと能動的に動けと発破をかけられた。
10.人生は必ずしも能動的に生きることが常に最善とは限らないし、待つことも肝要である。

この言葉がよく使われる場面としては、自分から他へはたらきかけるさまを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、能動的という言葉はプラスイメージで使われる言葉です。例文1や例文4にある「能動的な人」とは、自分の意思で周りへ積極的に働きかける人を意味します。

受動的の例文

1.彼女はいつも受動的な態度をとるので、何を考えているのか分からない。
2.彼は受動的な人なので、何かに誘ってくることないし、会話も聞き役で話が盛り上がらない。
3.思春期に観られる受動攻撃性には、食事を拒否したり、不登校になったりする問題があります。
4.カウンセリングではは受動的傾聴や積極的傾聴を上手く使い分けて、クライアントの体験や気持ちを引き出すことが大事になる。
5.話を聞いてノートを取るだけ、という受動的な学習は時代遅れになっている。
6.誰かがやらないとまずいよねという受動的な態度では仕事も覚えられないし、やるべき仕事がどんどんたまっていく一方だ。
7.受動的な人は人生不利なことが多いので、自分に自信をもってまず出来ることから取り組んでみよう。
8.「あなたの仕事に対しての態度は入社時から数十年間ずっと受動的だ。」と上司から指摘され 自分は仕事は完璧だと自信を持っていたのでとてもショックだった。
9.わたしはあまり積極的な性格ではないので、つい何事にも受動的な態度を取ってしまうのが悪い癖だ。
10.何かを観察するときは状況に働きかけるよりも状況をあるがままに受け止める受動的な姿勢が必要とされる。

この言葉がよく使われる場面としては、自分の意志からでなく他に動かされてするさまを表現したい時などが挙げられます。

例文4にある「受動的傾聴」とは、相手の発言に口を挟まずに相手の話にじっくりと耳を傾け受け止めることです。「積極的傾聴」とは、相手の発する言葉だけでなく、その背後にある感情や気持ちまで積極的につかもうとする聞き方のことです。

能動的と受動的という言葉は、どちらも態度や姿勢を表す言葉です。どちらの言葉を使うか迷った場合、自分から他に働きかけるさまを表現したい時は「能動的」を、他からの働きかけを受けるさまを表現したい時は「受動的」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
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