似た意味を持つ「メンテナンス」と「メインテナンス」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「メンテナンス」と「メインテナンス」という言葉は、「維持や管理」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
メンテナンスとメインテナンスの違い
メンテナンスとメインテナンスの意味の違い
メンテナンスとメインテナンスの違いを分かりやすく言うと、メンテナンスの方が日本において慣用的であり、メインテナンスの方がよりネイティブの発音に近いという違いです。
メンテナンスとメインテナンスの使い方の違い
一つ目のメンテナンスを使った分かりやすい例としては、「今日はコピー機のメンテナンス作業をお願いする予定だ」「緊急メンテナンスのせいかゲーム内実績が無かったことになってしまった」「メンテナンス日を手帳にメモしておく」などがあります。
二つ目のメインテナンスを使った分かりやすい例としては、「こころのメインテナンスはとても重要なことだ」「定期的なメインテナンスで健康を維持している」「メインテナンス期間は設けていない」などがあります。
メンテナンスとメインテナンスの使い分け方
メンテナンスとメインテナンスはどちらも同じ語をカタカナ語として使っている言葉で、意味や使い方に違いはありません。強いて挙げるならば発音が違う点が挙げられます。
どちらの言葉も、保守や維持、管理を意味する「maintenance」をそのままカタカナ語として使っており、どちらの表現も間違いではありません。
発音以外に大きな違いはありませんが、インターネット上ではメンテナンスという表記の方が多く使われており、検索エンジンにおけるヒット数はメインテナンスの約60倍ものヒット数となり、大きく差をつけています。
また、メンテナンスは省略して「メンテ」という使われ方もされていますが、メインテナンスを省略して「メインテ」という使い方をすることはありません。
メンテナンスとメインテナンスの英語表記の違い
メンテナンスもメインテナンスも英語にすると「maintenance」となり、例えば上記の「メンテナンス作業」を英語にすると「maintenance work」となります。
メンテナンスの意味
メンテナンスとは
メンテナンスとは、保守や管理を意味しています。
表現方法は「体のメンテナンス」「メンテナンスをする」「メンテナンスを実施する」
「体のメンテナンス」「メンテナンスをする」「メンテナンスを実施する」などが、メンテナンスを使った一般的な言い回しです。
メンテナンスの使い方
メンテナンスを使った分かりやすい例としては、「セルフメンテナンスをしばらく怠っていた」「メンテナンスを続けることで精神面も健康になる」「今日はメンテナンスのためにマッサージに来た」などがあります。
その他にも、「リモートメンテナンスサービスを提供してくれる企業には頭が上がらない」「メンテナンスのために業者が訪ねてくれた」「アップデートのためのメンテナンスが明けた時補填アイテムを配布してくれた」などがあります。
メンテナンスは英語で「maintenance」と表記され、持続や維持、整備、扶助を意味する言葉として使われています。維持することを意味する「maintain」という動詞に、性質や状態などを表す語尾が付くことで名詞化された言葉です。
「セルフメンテナンス」の意味
上記例文の「セルフメンテナンス」とは、自分の所有しているものや自分自身を点検し、異常が発生している場合は正常な状態や本来の姿へと戻すことや、その正しい状態を維持することを意味する言葉です。
「リモートメンテナンス」の意味
また、上記例文の「リモートメンテナンス」とは、システムなどの管理やトラブル調査などをネットワークを経由して遠隔から行うことを指す言葉です。遠隔保守やリモメンと呼ばれることもあります。
メンテナンスの対義語
メンテナンスの対義語・反対語としては、旧来の習慣などを新しくすることを意味する「革新」、壊れたり傷つくことを意味する「破損」、干渉せずにやりたいことをさせることを意味する「放任」があります。
メンテナンスの類語
メンテナンスの類語・類義語としては、保護して安全な状態であるようにすることを意味する「保全」、傷んだ箇所を直して元通りにすることを意味する「修復」、面倒をみることや尽力することを意味する「世話」などがあります。
メインテナンスの意味
メインテナンスとは
メインテナンスとは、維持や整備を意味しています。
メインテナンスの使い方
メインテナンスを使った分かりやすい例としては、「メインテナンス期間中は食事にも気を遣う必要がある」「メインテナンスを定期的に行うことは健康のためになる」「医者にメインテナンスの重要性を語られた」などがあります。
その他にも、「ビルメインテナンスに関することは専門家に尋ねる方がいいだろう」「愛車のメインテナンスに掛かる費用を気にしたことはなかった」「ギターのメインテナンスをサボっているため良い音が出る気がしない」などがあります。
メインテナンスは「メンテナンス」と読み方が異なるのみで、起源や意味などは全く同じです。もとの「maintenance」の「main」をより発音した時の音に近い「メイン」と表記しています。
上記例文の「メインテナンス期間中」などのように継続的な治療や健康を維持するための医療行為などに多く使われていますが、その他上記例文の「愛車のメインテナンス」などのように設備や機械類にも使われています。
「ビルメインテナンス」の意味
また、上記例文の「ビルメインテナンス」とは、建物を安全かつ快適に利用することができるように機能を維持し管理することを意味します。具体的には、空調設備の管理やその他不具合が生じた設備の点検などが該当します。
メインテナンスの対義語
メインテナンスの対義語・反対語としては、全く新しいものにすることを意味する「刷新」、物や組織などを壊すことを意味する「破壊」、制御できない状態になることや他の要素を無視して事を進めることを意味する「暴走」があります。
メインテナンスの類語
メインテナンスの類語・類義語としては、ある状態をそのまま保ち続けることを意味する「持続」、壊れたり傷んだりした部分を繕うことを意味する「補修」、配慮することや世話をすることを意味する「ケア」などがあります。
メンテナンスの例文
この言葉がよく使われる場面としては、保守や管理を意味する時などが挙げられます。
どの例文のメンテナンスも「メンテ」と省略することができ、「メンテ日」「セルフメンテ」「緊急メンテ」などの表現も使われています。
メインテナンスの例文
この言葉がよく使われる場面としては、維持や整備を意味する時などが挙げられます。
例文1や2のように健康状態に関する場合で使われることが多いものの、例文3から例文5のように機器類やシステムなどに対しても使われています。
メンテナンスとメインテナンスは、どちらも「維持や管理」を表します。どちらを使うか迷った場合は、より慣用的な表現をする時は「メンテナンス」を、ネイティブの発音に近い表現をする時は「メインテナンス」を使うと覚えておけば間違いありません。