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【迎合】と【協調】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「迎合」(読み方:げいごう)と「協調」(読み方:きょうちょう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「迎合」と「協調」という言葉は、どちらもを「他者に合わせること」表しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




迎合と協調の違い

迎合と協調の意味の違い

迎合と協調の違いを分かりやすく言うと、迎合とは気に入られるために他者に合わせること、協調とは目的のために他者と力を合わせることという違いです。

迎合と協調の使い方の違い

一つ目の迎合を使った分かりやすい例としては、「あの政党は中流階級に迎合してばかりだ」「私は他者迎合型な人間ではない」「何者にも迎合しない強い意志の持ち主だ」「過度な気遣いは相手に迎合することになる」したなどがあります。

二つ目の協調を使った分かりやすい例としては、「労資協調主義から階級闘争主義に転換した」「他国と協調して自然保護にあたる」「入学前に協調性を身に付けさせたい」「チームに協調性がない人がいて困る」などがあります。

迎合と協調の使い分け方

迎合と協調という言葉は、どちらも結果的には他者に合わせること表す言葉ですが、意味は異なります。迎合とは他人の気に入るように調子を合わせることを意味し、協調とは互いに力を合わせて助け合うことを意味します。

つまり、迎合は他人に気に入られたいために、相手に媚びへつらうことであり、マイナスイメージのある言葉です。一方、協調は目的や全体のために、力を合わせることであり、プラスのイメージがある言葉です。これらが、迎合と協調という言葉の違いになります。

迎合と協調の英語表記の違い

迎合を英語にすると「assentation」「ingratiation」「pandering」となり、例えば上記の「中流階級に迎合する」を英語にすると「pander to the middle class」となります。

一方、協調を英語にすると「cooperation」「coordination」「harmony」となり、例えば上記の「労資協調」を英語にすると「cooperation of capital and labour」となります。

迎合の意味

迎合とは

迎合とは、自分の考えを曲げてでも、他人の気に入るように調子を合わせることを意味しています。

表現方法は「時代に迎合する」「権力に迎合する」「社会に迎合する」

「時代に迎合する」「権力に迎合する」「社会に迎合する」などが、迎合を使った一般的な言い回しです。

迎合の使い方

迎合を使った分かりやすい例としては、「母は父に迎合的だ」「権力者に迎合するつもりか」「迎合力が人脈構築に役に立つ」「何かと迎合して衝突を避けようとする」「時代に迎合しない男の極意を書いた本だ」などがあります。

その他にも、「上司に迎合する風潮が全くない会社だ」「子育ての方針を迎合型から支援型へ切り替えた」「過剰な迎合行動はうっとうしく感じる」「他人に迎合しない生き方を見習いたい」などがあります。

迎合という言葉の「迎」とは相手の気に合うようにすること、「合」とは二つ以上のものが一緒になることを表します。迎合とは、 自分の考えを相手や世の風潮に合わせることを意味し、媚びを売って、相手が気に入るように考えや態度を変えたりすることを表す、マイナスイメージのある言葉です。

四字熟語「阿附迎合」の意味

迎合を用いた四字熟語には「阿附迎合」があり、相手のご機嫌をとり、気に入られようとしてへつらい従うことを意味します。「阿附」とは人に気に入られようとして、機嫌を取ったり言うことを聞いたりすることです。

迎合の対義語

迎合の対義語・反対語としては、人の言動などの誤りを指摘し正すべきであると論じることを意味する「批判」、長上や権威や権力などに従わないことを意味する「反抗」、外部から加わる力に対してはむかうことを意味する「抵抗」などがあります。

迎合の類語

迎合の類語・類義語としては、人の気に入るように振る舞うことを意味する「へつらう」、他人に気に入られるような態度をとることを意味する「媚びる」、人の意見に従うことを意味する「追従」、人に取り入ることを意味する「ごますり」などがあります。

協調の意味

協調とは

協調とは、互いに協力し合うこと、特に利害や立場などの異なるものどうしが協力し合うことを意味しています。

表現方法は「協調する」「協調して」「協調を図る」

「協調する」「協調して」「協調を図る」などが、協調を使った一般的な言い回しです。

協調の使い方

協調を使った分かりやすい例としては、「事業者間の連携と協調を図る取り組みだ」「人と協調するAIが開発された」「安易に協調しないつもりだ」「子供の協調性を高める方法を探している」などがあります。

その他にも、「協調性は組織にとって必要な要素だ」「彼女は仕事はできるが協調性に欠ける」「自らを律しつつ他人とともに協調する」「協調フィルタリングを商品開発の参考にする」などがあります。

協調という言葉の「協」とは力を合わせることや調子を合わせることを表し、「調」とは、全体にわたってつりあいがとれることを表します。協調とは、互いに力を合わせて助け合うことを意味し、特に、利害の相反する双方が協力して問題を解決することを表現する時に使われる言葉です。

「国際協調」の意味

協調を用いた日本語には「国際協調」があり、一国の利害だけでなく、国際的な観点から政策を運営していく考え方を意味します。世界的に相互依存関係が強まるにつれて、この国際協調の考え方は重要になっており、特に経済政策についてその必要性が高まっています。

協調の対義語

協調の対義語・反対語としては、二つのものが互いに譲らないで張り合うことを意味する「対立」、三者が互いに対立することを意味する「鼎立」、互いに自分の意見を強く主張して譲らないことを意味する「確執」、自分の仲間以外の者すべてをしりぞけることを意味する「排他」などがあります。

協調の類語

協調の類語・類義語としては、他人の意見や主張などに賛同することを意味する「同調」、複数の人や団体が力を合わせて物事を行うことを意味する「協同」、力を合わせて事にあたることを意味する「協力」などがあります。

迎合の例文

1.あの政治家は大衆迎合型のポピュリストなので、彼の主張が明るい未来に導いてくれるとは思えない。
2.風潮や時代に迎合しない生き方には憧れるが、孤立してしまうのは嫌だ。
3.時代が教育を迎合させるのではなく、教育が理想をもって世の中をつくりあげていかねばならない。
4.私の欠点は自然と他人に迎合してしまうところだが、自己PRでは協調性があると言うようにしている。
5.若手社員には、上司に迎合追従することなく、堂々と自分の意見を述べ、実行する社員に育ってほしい。
6.クラスのいじめっ子リーダーに迎合してパシリにされるくらいなら、給食がぼっち飯になっても構わない。
7.同僚は酒を飲みながら課長は協調、協調とうるさいが、実際やっているのはほとんど迎合ではないかと悪態をついていた。
8.会社の専務は私の上司の同期なのだが、平社員時代から上に迎合したり、媚を売ったりしてあそこまで出世したのだそうだ。
9.日本国民の三大義務は憲法では勤労、納税、教育と謳われているが、実際の義務は迎合、談合、忖度だろう。
10.辛口評論家はアーティストの多くは一旦売れだすと知らず知らずのうちに大衆に迎合して、自らの芸術を貶めていくだろうと批評した。

この言葉がよく使われる場面としては、自分の考えを相手や世の風潮に合わせることを表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「大衆迎合型」とは、多くの大衆の支持を得ようと大衆に迎合して人気を得ようとすることを表します。例文5にある「迎合追従」とは、相手に気に入られようとして、大いに媚びへつらうことであり、同じ意味の四字熟語には「阿附追従」「阿附迎合」などがあります。

協調の例文

1.彼女をチームリーダーにしたのは、メンバーと協調して円滑にプロジェクトを進めることができるからだ。
2.就職活動では、企業へのアピールポイントに協調性をあげる学生が多い。
3.このプロジェクトを進めるにあたって、協調するが妥協はしないつもりだ。
4.このゲームは、他人の考えを予想することで周りとの協調を図るトレーニングになります。
5.日本人は相互協調的に振る舞う人を評価しがちだが、外国でもそうとは言えない。
6.ある評論家はアメリカ民主党政権による国際協調路線は中国と妥協することで不当な軍拡を黙認してしまうのではないかと懸念していた。
7.組織社会の現代では学校教育で協調性を育むことを第一としており、個別指導することが難しい現状を現役教諭たちが語ってくれた。
8.自動車メーカーの業務提携の背景にはテスラなどの参入で国際競争が激しさを増す中、国内メーカー同士が手を組んで協調を図りたい考えがある。
9.取材先の私立高校では協調性と独創性の両立をめざして新しい教育を模索している校長先生にお話を伺った。
10.小学生の時の通信簿には先生から協調性があるが、もう少し自分の意見が言えるようにしましょうといつも備考欄に書かれていた。

この言葉がよく使われる場面としては、互いに協力し合うこと、互いに協力し合うことを表現したい時などが挙げられます。

例文2にある「協調性」とは、異なった環境や立場に属する者同士が互いに助け合ったり譲り合ったりしながら同じ目標に向かって任務を遂行する性質のことです。ビジネスの場においても大事な要素とされています。

例文5にある「相互協調的」とは、自己と他者との協調関係を重視することを意味します。対になる言葉には「相互独立的」があり、自己を他者から切り離し、自律的であることを重視することを意味します。

迎合と協調という言葉は、どちらも「他者に合わせること」を表しますが、意味は異なります。どちらの言葉を使うか迷った場合、他人の気に入るように調子を合わせることを表現したい時は「迎合」を、互いに力を合わせて助け合うことを表現したい時は「協調」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
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