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【書式】と【様式】と【形式】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「書式」(読み方:しょしき)と「様式」(読み方:ようしき)と「形式」(読み方:けいしき)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どの言葉を使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「書式」と「様式」と「形式」という言葉は、決まった形という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




書式と様式と形式の違い

書式と様式と形式の意味の違い

書式と様式と形式の違いを分かりやすく言うと、書式は書類の書き方を表現する時に使い、様式は一般的な特徴を表現する時に使い、形式は定まったやり方を表現する時に使うという違いです。

書式と様式と形式の使い方の違い

書式という言葉は、「書式が自由な履歴書は楽である」「明日提出するレポートの書式を忘れてしまった」などの使い方で、文書などの書き方を意味します。

様式という言葉は、「ゴシック様式の建築物を実際に一目見てみたい」「生活様式は住んでいる地域によって違う」などの使い方で、事物に共通する一定の特徴や方法を意味します。

形式という言葉は、「入力形式が複雑である」「クイズ形式で解説が進められる」などの使い方で、定められたやり方を意味します。

書式と様式と形式の使い分け方

どれも複数の意味を持つ言葉ですが、書類など書き方を意味する場合は「書類の書式」「書類の様式」「書類の形式」、三つの言葉のどの使い方でも問題ありませんが、文字数などフォントに関することであれば書式という言葉しか使うことはできません。

また、様式は時期によって異なる特徴を指すものです。例えば、ステンドグラスが特徴であるゴシック様式と呼ばれる建築方式は12世紀半ばに生まれたものですが、古代ローマの建築様式を参考にはじまったルネサンス様式は15世紀に普及したものです。

一方の形式は、使われ方や使い方による特徴を指すものです。「入力形式」「クイズ形式」のように形式という言葉を方法という言葉に置き換えて使うことができますが、場合によっては形そのものを意味することもあるため文脈などで判断する必要があります。

これらが、書式、様式、形式の明確な違いです。

書式の意味

書式とは

書式とは、書類の決まった書き方を意味しています。その他にも、パソコンで作成する文書などの文字数や行数など表示ないし印刷する際に指定する形式も意味します。

「書式設定」の意味

書式を使った言葉として「書式設定」があります。これは、パソコンなどで文書を書く際に、どの程度の文字数を一行に表示するか、文字をどの書体にするか、もしくはどのような表示方法で印刷を行うかなど、文字の表示方法に関する設定を指す言葉です。

使用するソフトによっては、書式設定ではなく、フォントという項目で設定項目を一括しているソフトもあります。

書式の類語

書式の類語・類義語としては、ある用途のための型の定まった紙を意味する「用紙」、形式や様式を示す見本を意味する「雛形」、形式や構成を意味する「フォーマット」、形や外形、形式を意味する「フォーム」があります。

様式の意味

様式とは

様式とは、事物や事柄に共通している一定の型や方法を意味しています。その他にも、ある時代や流派の芸術作品の特徴や、習慣などで定められたやり方も意味します。

様式を使った言葉として、「様式化」「様式美」があります。

「様式化」の意味

一つ目の「様式化」とは、一定の様式を持つようにすることを意味する言葉です。自然に存在していたものに変形を加えて単純化、パターン化、伝統化などをすることを指します。

例えば、建築物でいうロココ様式やロマネスク様式、音楽で言うバロック音楽などの名称は、特徴などを挙げて時期で分けるために付けられた名称です。そのため、バロック音楽を作ろうと考えていた作曲家はいません。

「様式美」の意味

二つ目の「様式美」とは、洗練された手順や形式に存在する美しさを指す言葉で、本来は芸術分野で使われます。

また、今日の日本ではお笑い芸人などのお約束のネタや、過去にも行われたような切り返し方などを指す言葉でもあります。ただし、この今日の使われ方は形式美と言われることが多い使われ方です。

様式の類語

様式の類語・類義語としては、技術などでその人らに伝わっている手法を意味する「流儀」、作品の傾向や特徴を意味する「作風」、建築物などの構造や内容を意味する「仕様」、種類によって分けたその一つ一つのまとまりを意味する「部類」などがあります。

形式の意味

形式とは

形式とは、物事を行う時の一定のやり方を意味しています。その他にも、物事が存在する時に表に現れてる形や、形だけで実質が伴わないことなども意味します。

形式を使った言葉として、「形式知」「形式主語」があります。

「形式知」の意味

一つ目の「形式知」(読み方:けいしきち)とは、文章や図表、数式などによって説明や表現ができる知識を指す言葉です。例えば、絵を一つ描くにも様々な技法を学んで知識を得ますが、練習をすればするほど個人の感覚で絵を描くことができます。

得た技法などは、聞けば誰もが理解できるため「形式知」と言います。しかし、この技法を実際に使ってみて、納得のいく絵や評価されるような絵を知識を得た瞬間に描ける人はいません。練習して得た自分なりの感覚に関する知識を「暗黙知」と言います。

「形式主語」の意味

二つ目の「形式主語」とは、英語において使われる文法の一つです。英語は本来、主語が長い文章を嫌う上、結論をまず先に表現してしまいます。そのため、長い文章は文の後ろに持ってきて、主語はitという形式主語を使います。it自体に意味があるわけではありません。

形式の対義語

形式の対義語・反対語としては、実際に事物に備わっている内容や性質を意味する「実質」、事物や事象を成立させている実質を意味する「内容」があります。

形式の類語

形式の類語・類義語としては、機構などの組織体を外から見た形やありさまを意味する「形態」、一定の作法で執り行われる行事を意味する「儀式」、それらしい形式を意味する「体裁」(読み方:ていさい)、整った形を意味する「格好」などがあります。

書式の例文

1.提出書類の書式はホームページからダウンロードすることができる。
2.大学に提出するレポートの書式は問わないと教授に言われている。
3.文書の書式の細かい設定を終わらせてから書き始める方が効率がいい気がする。

この言葉がよく使われる場面としては、文字の表示方法や文書の書き方を意味する時などが挙げられます。

例文1と例文2の書式は、様式や形式という言葉に置き換えて使うことができますが、例文3はフォントなどの文字の表記方法を指す言葉であるため置き換えて使うことはできません。

様式の例文

1.美術にも音楽にもたくさんの様式があるため楽しみ方もその分たくさんある。
2.生活様式が現在と過去では大きく変わっていて、おそらく過去で生きていくことは私にはできないだろう。
3.来年度の出勤簿の様式を確認して作成をする必要がある。

この言葉がよく使われる場面としては、共通する方法やスタイルを意味する時などが挙げられます。

例文3の様式は、出勤簿と共に使われているため書式という言葉に置き換えて使うことができます。

形式の例文

1.結婚をするとパートナーと二人で決めた後、お互いの両親を連れて形式的な挨拶の場を設けた。
2.大学は小学校や高校と違って様々な授業形式がとられるため、概要を広く知ることから詳細を学ぶことまでできる。
3.海外の人と行うメールの形式は全くわからないが、英語を勉強するいい機会だと思っている。

この言葉がよく使われる場面としては、物事を行う時の定まったやり方を意味する時などが挙げられます。

例文1の「形式的」とは中身よりも形を重視することを表す言葉です。つまり、例文1は、和気あいあいと食事をして、改まった挨拶をするわけではなかったり、単に顔を合わせるだけなど様々な挨拶が考えられます。

書式と様式と形式どれを使うか迷った場合は、書類などの書き方を表す場合は「書式」を、物事の一般的な特徴を表す場合は「様式」を、定められたやり方を表す場合は「形式」を使うと覚えておけば間違いありません。

言葉の使い方の例文
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