同じ「おおめにみる」という読み方の「大目に見る」と「多めに見る」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「大目に見る」と「多めに見る」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。
「大目に見る」と「多めに見る」の違い
「大目に見る」と「多めに見る」の意味の違い
「大目に見る」と「多めに見る」の違いを分かりやすく言うと、「大目に見る」とは人の過失や悪いところなどを厳しく咎めず寛大に扱うこと、「多めに見る」とは分量を多く見積もることという違いです。
「大目に見る」と「多めに見る」の使い方の違い
一つ目の「大目に見る」を使った分かりやすい例としては、「多少の失敗は大目に見ることにしました」「今回だけは大目に見るけど次はありません」「今日だけはは大目に見てください」などがあります。
二つ目の「多めに見る」を使った分かりやすい例としては、「多めに見て注文したら結構な数が余ってしまった」「足りなくなったら困るので記念品を多めに見て準備している」などがあります。
「大目に見る」と「多めに見る」の使い分け方
「大目に見る」と「多めに見る」は同音の言葉ですが、意味は全く異なっているので間違えないように注意しましょう。「大目に見る」は人の過失や悪いところなどを厳しく咎めず寛大に扱うことで、「多めに見る」は分量を多く見積もることを意味しています。
また、「多めに見る」が「大目に見る」の誤記で使われてる場合もあります。
「大目に見る」と「多めに見る」の英語表記の違い
「大目に見る」を英語にすると「give me a break」「cut me some slack!」となり、例えば上記の「彼女は仕事を始めてまだ3日目なのだから大目に見てあげよう」を英語にすると「Give her a break. It’s only her Third day on the job」となります。
一方、「多めに見る」を直訳した英語はありません。
「大目に見る」の意味
「大目に見る」とは
「大目に見る」とは、人の過失や悪いところなどを厳しく咎めず寛大に扱うことを意味しています。
表現方法は「大目に見てください」「今回は大目に見る」
「大目に見てください」「今回は大目に見る」などが、「大目に見る」を使った一般的な言い回しになります。
「大目に見る」の使い方
「大目に見る」を使った分かりやすい例としては、「反省しているみたいなので今回は大目に見る」「今回の失敗は大目にみてください」「新人がやったことなので大目にみる」「浮気は絶対に大目に見ることはありません」などがあります。
「大目に見る」は相手が迷惑を掛けたりミスをした場合に、厳しく咎めずに寛大に扱う場合に使う慣用句になります。
「大目に見る」の語源
「大目に見る」の語源は篩(読み方:ふるい)になります。「大目に見る」の「目」とは篩の目のことを意味しており、篩とは砂などの細かい物を網目を通してより分ける道具のことです。
そのため、篩の目が大きければ大きいほど簡単に通過することが可能なので、これが転じて人の過失や悪いところなどを厳しく咎めず寛大に扱うことの意味で使われるようになりました。
「大目に見る」の類語
「大目に見る」の類語・類義語としては、咎めるはずのことをわざと見逃すことを意味する「目溢しする」(読み方:めこぼしする)、過失などを見て見ぬふりをする「目を瞑る」、過失などをそのまま見逃すことを意味する「黙認する」などがあります。
「多めに見る」の意味
「多めに見る」とは
「多めに見る」とは、分量を多く見積もることを意味しています。
表現方法は「材料を多めに見る」「参加者を多めに見る」
「材料を多めに見る」「参加者を多めに見る」などが、「多めに見る」を使った一般的な言い回しになります。
「多めに見る」の使い方
「多めに見る」を使った分かりやすい例としては、「急遽参加する人がいるかもしれないので参加賞は多めに見る予定です」「多めに見て準備したが全然足りませんでした」などがあります。
「多めに見る」は分量を多く見積もることを意味していますが、辞書に載っている言葉でなく、日常で使う実用的日本語になっています。
また、「大目に見る」の誤記として使われている場合もあるので、使う際は注意するようにしましょう。
「多めに見る」の類語
「多めに見る」の類語・類義語としては、必要以上に余りを持たせることを意味する「余裕を持つ」があります。
「大目に見る」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、人の過失や悪いところなどを厳しく咎めず寛大に扱うことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように様々な場面で使うことができます。
「多めに見る」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、分量を多く見積もることを表現したい時などが挙げられます。
例文4のように、「大目に見る」の誤記として「多めに見る」が使われている場合もあるので注意してください。
「大目に見る」と「多めに見る」どちらの言葉を使うか迷った場合、人の過失や悪いところなどを厳しく咎めず寛大に扱うことを表現したい時は「大目に見る」を、分量を多く見積もることを表現したい時は「多めに見る」を使うようにしましょう。