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【面目】と【面子】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「面目」(読み方:めんぼく)と「面子」(読み方:めんつ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「面目」と「面子」という言葉は、どちらも世間に対する名誉や体裁を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




面目と面子の違い

面目と面子の意味の違い

面目と面子の違いを分かりやすく言うと、面子とは世間に対する名誉だけでなく、メンバーや顔触れの意味も持つという違いです。

面目と面子の使い方の違い

一つ目の面目を使った分かりやすい例としては、「大勢の前で失敗して面目丸潰れだ」「優勝して面目を施す」「不合格続きで面目ないです」「リニューアルで面目一新する」「交渉失敗となり面目次第もございません」「大国としての面目を保つ」などがあります。

二つ目の面子を使った分かりやすい例としては、「男の面子を立てる」「否を認めたぐらいで面子が潰れることはない」「対外的に面子を保つ」「親としての面子を失う」「麻雀で遊ぶために面子を揃える」などがあります。

面目と面子の使い分け方の違い

面目と面子という言葉は、どちらも人が世間に対して持っている誇りや見栄を意味し、この意味では二つの言葉はほぼ同じように使われています。上記の例文の「何とか面目を保つ」は面目を面子に置き換えることができます。

さらに面子という言葉には、会合などのメンバーや顔触れの意味も持っています。面目にはこの意味が無いため、上記の例文の「麻雀で遊ぶために面子を揃える」の面子を面目に置き換えることは出来ません。

また、面目は仏教用語が由来となっており、面子は中国語が由来となっています。これらが、面目と面子という言葉の明確な違いです。

面目と面子の英語表記の違い

面目も面子も英語にすると「honor」「appearance」「face」となり、例えば上記の「面目丸潰れ」を英語にすると「completely lose face」となります。

面目の意味

面目とは

面目とは、世間や周囲に対する体面・立場・名誉。世間からの評価を意味しています。

その他にも、物事のありさまや様子の意味も持っています。

面目の読み方

面目は「めんぼく」という読み方の他に「めいぼく」「めんもく」がありますが、一般的には「めんぼく」と読まれています。

表現方法は「面目ない」「面目丸潰れ」「面目を保つ」

「面目ない」「面目丸潰れ」「面目を保つ」「面目を失う」「面目を施す」「面目が立たない」などが、面目を使った一般的な言い回しです。

面目の使い方

「迷惑をかけてばかりで面目ない」「期待の新人の面目躍如たるプレイだった」「部下の失敗で私は面目丸潰れだ」「このままでは私たちの面目が立たない」「試合は不面目な結果に終わった」などの文中で使われている面目は、「世間や周囲に対する体面や名誉」の意味で使われています。

一方、「これまでとは変わった面目を呈する」「見るも惨めな面目だった」「こんな面目では人前に出せない」「あの家の面目では子ども達が心配だ」などの文中で使われている面目は、「物事のありさま」の意味で使われています。

面目という言葉は、上記の例文のように二つの意味がありますが、「世間や周囲に対する体面や名誉」の意味で使われることが多くあります。

面目の由来

面目とは仏教に由来する言葉であり、禅宗では人がもともと持っている自然のままの心性を「本来の面目」と言います。

「不面目の結果」の意味

上記の例文にある「不面目の結果」とは、面目を失うような不名誉な結果のことです。「不面目」とは、面目を失うことや、名誉が傷つけられるさまを意味します。

四字熟語「面目躍如」「面目一新」の意味

面目という言葉を用いた四字熟語には「面目躍如」「面目一新」があります。「面目躍如」とは、世間の評価に値する活躍をしていて生き生きとしているさまです。「面目一新」とは、世間の評判が一新してそれまでとは違う高い評価を得ることを表します。

面目の類語

面目の類語・類義語としては、世間での評判や名声を意味する「名聞」、世間に対する体裁や見えを意味する「世間体」、人や事物に対する世間の評判を意味する「声価」、他人に対する自分の立場や面目を意味する「手前」などがあります。

面子の意味

面子とは

面子とは、体面、面目を意味しています。

その他にも、麻雀のメンバーや会合などの顔ぶれ、麻雀で3個でひと揃いとなる牌の組み合わせの意味も持っています。

面子の読み方

面子の読み方は「めんつ」です。他にも「めんこ」と読むことが出来ますが、この場合、円形や長方形で表面に絵柄のあるボール紙製の玩具という別の意味になります。

表現方法は「面子を保つ」「面子を立てる」「面子を守る」

「面子を保つ」「面子を立てる」「面子を守る」「面子が潰れる」「面子を潰す」などが、面子を使った一般的な言い回しです。

面子の使い方

「先輩の面子を立てる」「相手の面子を潰すようなことは言わない」「面子を保つためだけの言動だった」「政府の面子を守るための弁明ばかりだ」「私の面子が潰れる」「落第では面子が立たない」などの文中で使われている面子は、「体面、面目」の意味で使われています。

一方、「今夜の麻雀の面子が揃わない」「ミーティングの面子が揃う」などの文中で使われている面子は「麻雀のメンバーや会合などの顔ぶれ」の意味で、「麻雀の面子の作り方を教わる」の文中で使われている面子は「麻雀で3個でひと揃いとなる牌の組み合わせ」使われています

面子という言葉は、上記の例文にあるように複数の意味を持ちますが、ほとんどの場合は「体面、面目」の意味か「麻雀を行うためのメンバーや会合の顔触れ」の意味で使われています。

面子の由来

面子とは、中国語に由来する言葉です。古い中国の社会では、外面的な態度や行動がその人の価値を決定し、世間体や他人の反応や評価が人の態度や行動を制約しました。面子の「面」は人の顔や物の表面を意味し、「子」は中国語において名詞につく接尾字です。

面子の類語

面子の類語・類義語としては、外から見た感じや様子を意味する「体裁」、世間に対する体裁や世間体を意味する「外聞」、外側から見たようすを意味する「外見」、団体や組織などを構成する人を意味する「成員」などがあります。

面目の例文

1.武士は面目を保つために、見栄や建前といった武家の形式ばかりを重んじていたという見方もある。
2.社員研修で部下からの質問に答えられなくて、面目ない思いだった。
3.度重なる失言や不祥事で、内閣はすっかり面目を失うことになってしまった。
4.セミナーの内容は参加者からの評判がよく、面目を施すことが出来た。
5.初戦敗退では名門チームの面目が立たない、負けるわけにはいかないのだ。
6.せっかく君の推薦で参加させてもらえた経営者仲間内内のゴルフコンペだったのに、最下位とは面目ない。
7.和歌が近代になって滅んだのは、面目を保とうとばかりして形式的なものになっていき、中身が無くなって最後には没落してしまったのではないか。
8.男というのは妻に弱みを見せて面目を失うようなことがあってはならないと思いこんでいるので、そんなことはないとメッセージを送ってあげてほしいのだ。
9.フェンシングの決勝試合では、新人選手とベテラン選手の戦いになり、結果はベテランのストレート勝ちといったところで面目躍如の試合運びとなった。
10.彼はかねてから自分には超能力があると豪語したので、人を集めて実演したのだが、見事に大失敗をしてわたしとしても面目丸つぶれだったよ。

この言葉がよく使われる場面としては、世人に対する体面や名誉、世間からの評価、様相や外から見た様子を表現したい時などが挙げられます。

例文2にある「面目ない」とは合わせる顔がないことや、恥ずかしくて顔向けができないことです。謝罪の際に用いられるフレーズですが、この言葉自体には謝罪の意味はありません。例文4にある「面目を施す」とは評価を高めることや、体面や名誉を保つことを意味します。

面子の例文

1.職場でも家庭でもあらゆる場面で相手の面子を立てることが、人間関係を円滑にするコツです。
2.面子を重視している中国人にとって、面子を保つことは非常に重要である。
3.その国には誇りに満ち溢れ、面子が潰れることを何よりも恐れる国民性があった。
4.誰かを注意する時にも、相手の面子を守ることは大事だと思います。
5.麻雀をしたいのに面子が揃わない時があるので、麻雀サークルを立ち上げてメンバーを募集することにした。
6.チャラ男としてあちこちのクラブで幅をきかせてる話をしていたのに、友人の前で顔パス出来なくて、もう面子丸潰れだ。
7.プロジェクトを巡ってライバルとの争いにはなんとか勝利を収めたのだが、彼らにも面子があるからそう簡単に引き下がるとは思えなかったのだ。
8.友人から飲み会の誘いがあったが、どうせ集まるのはいつもの面子だからと断りを入れようとすると、今回は実質合コンだからと半ば強引に参加させられたのだ。
9.家計が厳しいなかで真っ先にお小遣いが減らされてしまうこともあるが、飲みの付き合い上、懐が寂しいと男の面子に関わることもあるのでほどほどにしてほしいものだよ。
10.ろくに働かず毎日酒を浴びるように飲んでいた父親はすでに親としての面子を失っていたので、子どもたちからも嫌われ距離を置かれていたようだ。

この言葉がよく使われる場面としては、体面や面目、麻雀を行なうのに必要な人、ある集まりの参加者を表現したい時などが挙げられます。

例文1の「面子を立てる」や例文2の「面子を保つ」とは、人の体面を汚さないようにすることや面目が保てるようにすることを意味します。例文3にある「面子が潰れる」とは、世間に対する自尊心や誇りなどが汚されるさまを表します。例文5の面子は、麻雀を行うために必要なメンバーを指します。

面目と面子という言葉は、どちらも世間に対する体裁や名誉を意味します。さらに面子には、麻雀を行なうのに必要な人や、会合などのメンバーや顔触れの意味もあることを覚えておきましょう。

言葉の使い方の例文
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