同じ「はんれい」という読み方の「汎例」と「凡例」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「汎例」と「凡例」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。
汎例と凡例の違い
汎例は凡例の間違い
汎例と凡例の違いを分かりやすく言うと、汎例とは凡例の間違った使い方、凡例とは書物の巻頭にあってその編述の方針や使用法などを述べたものです。
汎例は誤字
一般的には汎例という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が似ていることから、凡例のことを間違えて汎例を使っている人がほとんどです。
凡例は正しい日本語
正しい言葉である凡例を使った分かりやすい例としては、「この地図には凡例が記されていた」「テンプレートの凡例は専用ページを参照してください」「あなたが知っておくべきことは全て凡例に書いています」などがあります。
凡例という言葉はあっても、汎例という言葉は存在しません。同時に凡例という単語の意味について「書物の巻頭にあってその編述の方針や使用法などを述べたもの」と覚えておきましょう。
凡例の英語表記
凡例を英語にすると「a legend」「explanatory notes」となり、例えば上記の「あなたが知っておくべきことは全て凡例に書いています」を英語にすると「Everything you need to know is in the explanatory notes」となります。
汎例の意味
汎例とは
汎例とは、凡例の間違った使われ方です。
汎例という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が似ているため、凡例と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。
汎例と間違えやすい理由
凡例と汎例を間違えてしまう一番の理由は、「凡」と「汎」の漢字が似ているかつ読み方が同じだからです。
「凡」は全体に渡ることを意味しているのに対して、「汎」は広く行き渡ることを意味しています。読み方や漢字が似ているものの意味は異なってるので誤用しないようにしましょう。
汎例の「汎」を使った正しい言葉
間違った言葉である汎例の「汎」を使った別の言葉としては、色々な方面に広く用いることを意味する「汎用」、差別することなく広く平等に愛することを意味する「汎愛」、広く全般にわたって解くことを意味する「汎説」などがあります。
凡例の意味
凡例とは
凡例とは、書物の巻頭にあってその編述の方針や使用法などを述べたものを意味しています。
凡例は辞書、設計図、地図、学術書などの冒頭にあって、編集方針や使い方、記号、略語などを解説しているページのことを指しています。
「凡例 図面」「凡例 書き方」「凡例 記号」「凡例 エクセル」「凡例 使い方」などが、「凡例」を使ったよく検索されているキーワードになります。以上のことから「凡例」をインターネットで検索する時は書き方を探している人が多い傾向があるようです。
凡例の使い方
凡例を使った分かりやすい例としては、「凡例を参考にしてこの本を読む」「該当するものには下記の凡例を付記しています」「凡例は以下の通りです」「この本は凡例がいくつも記載されているのでとても読みやすかったです」などがあります。
凡例の読み方
「凡」という漢字は「平凡」(読み方:へいぼん)や「凡人」(読み方:ぼんじん)など「ぼん」の読み方で使われていることが多いのですが、間違っても「ぼんれい」とは読まないようにしましょう。
凡例と判例の混同に注意
凡例と同音の言葉で間違えやすいのが判例になります。判例とは裁判所が特定の訴訟事件に対して下した判断のことで、同種の事件を裁判する際の先例となるものを意味しています。
そのため、書物の巻頭にあってその編述の方針や使用法などを述べたものを意味する凡例とは全く意味の違う言葉なので間違えないように気をつけましょう。
凡例の類語
凡例の類語・類義語としては、例を挙げて説明することを意味する「例言」(読み方:れいげん)があります。
汎例の例文
この言葉がよく使われる場面としては、凡例という言葉を間違えて汎例と表現している時などが挙げられます。
汎例という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、凡例を間違えて使っている可能性が高いです。
汎例という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、汎例ではなく、凡例と表現するのが正しい使い方になります。
凡例の例文
この言葉がよく使われる場面としては、書物の巻頭にあってその編述の方針や使用法などを述べたものを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように凡例はとても限定的な場面で使う言葉です。
汎例と凡例どちらを使うか迷った場合は、汎例は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の凡例を使うようにしましょう。