似た意味を持つ「チャリティー」と「ボランティア」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「チャリティー」と「ボランティア」という言葉は、「社会貢献活動」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
チャリティーとボランティアの違い
チャリティーとボランティアの違いを分かりやすく言うと、チャリティーは団体で行われる慈善活動を表現する時に使い、ボランティアは個人で行われる慈善活動を表現する時に使うという違いです。
一つ目のチャリティーを使った分かりやすい例としては、「環境保護に関するチャリティーイベントが行われていた」「チャリティーコンサートのチケット代が寄付されることになっている」「近所の公園でチャリティーバザーが行われるそうだ」などがあります。
二つ目のボランティアを使った分かりやすい例としては、「ボランティア活動に気軽に参加している」「息子はボランティア精神を持った優しい子どもに育った」「ボランティアに友人と一緒に参加してみよう思っている」などがあります。
チャリティーとボランティアはどちらも、社会貢献活動に対して用いられる言葉ですが、使い方が若干異なる場合があります。
チャリティーは、慈善の心やその精神に基づいて行われる活動を指す言葉です。上記例文の「チャリティーイベント」「チャリティーコンサート」「チャリティーバザー」などのように用いられています。
一方のボランティアは、自主的に無償の奉仕活動や奉仕活動に参加する人を指す言葉です。上記例文の「ボランティア活動」「ボランティア精神」などのように用いられています。
つまり、チャリティーは団体で行われる慈善活動を指すことが多く、ボランティアは個人で行うことができる慈善活動を指すことが多いという違いがあります。
チャリティーを英語にすると「charity」となり、例えば上記の「charity」を英語にすると「a charity event」となります。
一方、ボランティアを英語にすると「volunteer」となり、例えば上記の「ボランティア活動」を英語にすると「volunteer activities」となります。
チャリティーの意味
チャリティーとは、慈善の心やその精神に基づいて行われる活動を意味しています。
チャリティーを使った分かりやすい例としては、「チャリティーコンサートのチケット代にケチつける人を初めて見た」「チャリティーバザーに出品するアクセサリーを制作している」「チャリティーショーに参加するのは初めてだ」などがあります。
その他にも、「チャリティーゴルフコンペが開催されると聞いて参加することを決めた」「チャリティーイベントが近場で行われていると聞いた」「夏にはチャリティー番組を見ることが多い」などがあります。
チャリティーは英語で「charity」と表記され、「慈愛」「寛容」「博愛」「慈善」といった意味を持つ言葉です。日本語でも同じように使われており、チャリティー番組が放映されることもあります。
上記例文の「チャリティーコンサート」とは、入場券の売上の一部や全てが慈善活動に寄付される仕組みのコンサートを指す言葉です。出演者が無報酬で出演することもあり、どんな規模のチャリティーコンサートに対しても使われています。
その他にも、「チャリティーマラソン」「チャリティーバザー」「チャリティーショー」「チャリティーゴルフコンペ」など、様々なチャリティーイベントが開催されています。
チャリティーの類語・類義語としては、苦しむ人を救い助けることを意味する「救済」、社会事業や公共の福祉などに熱心に協力することを意味する「篤志」などがあります。
ボランティアの意味
ボランティアとは、自主的に無償の奉仕活動や奉仕活動に参加する人を意味しています。
ボランティアを使った分かりやすい例としては、「ボランティアの3原則の通り、他人に強制されるようなものはボランティアとは呼べない」「地域おこしのボランティアに参加することを決めた」「週末は時間があるのでボランティアをしている」などがあります。
その他にも、「免許のために教職ボランティアが必須とされている」「ボランティアの募集は多く出ている」「ボランティアのお礼に交通費をいただくことがある」「シニアボランティアに応募したのだと祖母が教えてくれた」などがあります。
ボランティアは英語で「volunteer」と表記され、「志願者」「篤志奉仕家」「申し出る」といった意味を持つ言葉です。日本語でも同じように使われており、自発的な他者や社会への貢献活動やその行為を指します。
上記例文の「ボランティアの3原則」とは、強制されてやらされているわけではない「自発性」、対等な相手に手を伸ばすという「社会性」、対価を受け取らないという「無償性」を指す言葉で、これらを満たす活動がボランティアと呼ばれています。
ボランティアの対義語・反対語としては、その人の意思に関係なく無理にさせることを意味する「強制」、収入を得る目的で身体を使って働くことを意味する「労働」があります。
ボランティアの類語・類義語としては、教育や研究、福祉や芸術などのために寄付金を拠出するなどの貢献活動を意味する「フィランソロピー」、公共事業や社寺などに金品を贈ることを意味する「寄付」などがあります。
チャリティーの例文
この言葉がよく使われる場面としては、慈善の心やその精神に基づいて行われる活動を意味する時などが挙げられます。
どの例文のチャリティーも、団体によって運営されていることが多くあります。
ボランティアの例文
この言葉がよく使われる場面としては、自主的に無償の奉仕活動をする人を意味する時などが挙げられます。
例文1の「ボランティア精神」とは、地域や社会のために見返りを求めずに活動する姿勢や考え方を指す言葉です。
チャリティーとボランティアは、どちらも「社会貢献活動」を表します。どちらを使うか迷った場合は、団体で行われる慈善活動を表す場合は「チャリティー」を、個人で行われる慈善活動を表す場合は「ボランティア」を使うと覚えておけば間違いありません。