似た意味を持つ「独創的」(読み方:どくそうてき)と「個性的」(読み方:こせいてき)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「独創的」と「個性的」という言葉は、どちらも普通と違っているさまを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
独創的と個性的の違い
独創的と個性的の意味の違い
独創的と個性的の違いを分かりやすく言うと、独創的とは独自につくり出したものを表現し、個性的とは他と違った性質であることを表現するという違いです。
独創的と個性的の使い方の違い
一つ目の独創的を使った分かりやすい例としては、「彼は独創的な考えの持ち主で面白い」「独創的な人だと言われた」「ゴーギャンは独創的な画家の一人だ」「独創的なデザインの椅子だ」などがあります。
二つ目の個性的を使った分かりやすい例としては、「担任の先生は個性的な先生で面白い」「個性的な人だと言われた」「フリマで個性的な商品が売れ残った」「個性的な高校生が多い学校だ」などがあります。
独創的と個性的という言葉は、普通と違っている様子を表し、日常生活やビジネスシーンで馴染みのある言葉です。似た表現をする言葉ですが、意味は異なるので注意が必要です。創造的は、独自の発想でつくりだしたものや能力を意味します。個性的は、他の人や物と異なる性質をもつことを意味します。
「独創的な考え」と「個性的な考え」の違い
上記の例の「独創的な考え」とは、他の考えをまねることなく、自分の発想でつくりだした考えであることを意味します。これが「個性的な考え」となると、他の人とは違った、その人が持つ特有の考えであることを意味します。
独創的はつくり出すものを表し、物や思考に対して使われることが多い言葉です。一方、個性的は性質が違っていること表し、人や様子に対して使われることが多い言葉です。これが、独創的と個性的の明確な違いになります。
独創的と個性的の英語表記の違い
独創的を英語にすると「creative」「original」となり、例えば上記の「独創的な考え」を英語にすると「creative idea」となります。一方、個性的を英語にすると「unique」「individual」「personal」となり、例えば上記の「個性的な先生」を英語にすると「unique teacher」となります。
独創的の意味
独創的とは
独創的とは、独創する能力があるさま、独創されたものであるさまを意味しています。
表現方法は「独創的な発想」「独創的な作品」「独創的な商品」
「独創的な発想」「独創的な作品」「独創的な商品」「独創的な会社」などが、独創的を使った一般的な表現方法です。
独創的の使い方
独創的を使った分かりやすい例としては、「独創的で衝撃的な映画だった」「独創的な広告作品を募る」「独創的研究の方法論を学ぶ」「独創的アイデアを連発するクリエイターだ」「独創的な手作りマスクだ」などがあります。
その他にも、「独創的かつ画期的対策を進める」「独創的な取り組みと高く評価された」「彼は独創的なアイディアマンだ」「服の着こなし方が独創的である」「独創的な作風を生み出した」などがあります。
「独創的な人」の意味
独創的という言葉の「独創」とは、他のまねをせず、自分一人の考えで物をつくり出すことを意味します。つくりだすものを表すため、物や思考に対して使われることが多い言葉ですが、人に対して使われることもあります。「独創的な人」とは、独自の考えでつくり出す能力がある人を意味します。
独創的の対義語
独創的の対義語・反対語としては、普通であるさまや当たり前であるさまを意味する「常識的」、これといった特色もなくあたりまえなことを意味する「平凡」などがあります。
独創的の類語
独創的の類語・類義語としては、新しいものを初めてつくり出すことを意味する「創造」、文学や絵画などの芸術を独創的につくり出すことを意味する「創作」、他と違ってそのものだけにあるさまを意味する「独自」などがあります。
独創的の独の字を使った別の言葉としては、そのものだけが特別にもっていることを意味する「独特」、ひとりごとを言うことを意味する「独白」、自分ひとりだけのものにすることを意味する「独占」などがあります。
個性的の意味
個性的とは
個性的とは、人や物が他と比較して異なる個性をもっているさま、独特であるさまを意味しています。
表現方法は「個性的なファッション」「個性的な髪型」
「個性的なファッション」「個性的な髪型」などが、個性的を使った一般的な表現方法です。
個性的の使い方
個性的を使った分かりやすい例としては、「個性的な陶芸作品を探している」「個性的なファッションに憧れる」「個性的なワンピースを着こなしたい」「デザインが個性的な腕時計を買った」などがあります。
その他にも、「個性的な女性に魅力を感じる」「個性的なヘアスタイルに挑戦する」「個性的になる方法をネットで調べる」「個性的な家屋に驚いた」「個性的なセンスの持ち主だ」「個性的と言われたくない」などがあります。
「個性的な人」の意味
個性的という言葉の「個性」とは、個人または個物に備わった、そのもの特有の性質を意味します。特有の性質を表すため、人や様子に対して使われることが多い言葉ですが、思考に対して使われることもあります。たとえば「個性的な人」とは、他の人とは違うその人特有の感性を持つ人のことを意味します。
個性的の対義語
個性的の対義語・反対語としては、何もかも一様で個性や特徴のないさまを意味する「画一的」、あるまとまりの中で最も普通であるさまを意味する「平均的」などがあります。
個性的の類語
個性的の類語・類義語としては、、趣向や発想などがきわだって新しいさまを意味する「斬新」、きわめて風変わりで人の意表をつくことを意味する「奇抜」、目新しくて珍しいことを意味する「新奇」などがあります。
個性的の個の字を使った別の言葉としては、ある集団に対してそれを構成する個々の人を意味する「個人」、全体を構成しているものを切り離した一つ一つを意味する「個別」などがあります。
独創的の例文
この言葉がよく使われる場面としては、独創する能力があるさま、独創されたものであるさまを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように、独創的という言葉は芸術作品や発送に対して使われる傾向があります。例文1にある「独創的な作品」とは、独自の発想でつくり出された作品を意味します。例文4にある「独創的な発想や技術」とは、独特な発想とそれをもとにつくり出す技術を表します。
個性的の例文
この言葉がよく使われる場面としては、人や物が他と比較して異なる個性をもっているさま、独特であるさまを表現したい時などが挙げられます。
例文1から例文3のように、個性的はファッションに対して使われることが多い言葉です。例文3の「個性的な服」とは、自分には受け入れられない独特な感性の服を表し、マイナスなイメージになります。個性的という言葉は、誉め言葉にも貶す言葉にもなる言葉なのです。
独創的と個性的という言葉は、どちらも普通と違っているさまを表す言葉です。どちらの言葉を使うか迷った場合、独自につくり出したものを表現したい時は「独創的」を、他と違った性質であることを表現したい時は「個性的」を使うようにしましょう。