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【赤字】と【黒字】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「赤字」(読み方:あかじ)と「黒字」(読み方:くろじ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「赤字」と「黒字」という言葉は、似ていても意味は大きく異なりますので、ご注意下さい。




赤字と黒字の違い

赤字と黒字の意味の違い

赤字と黒字の違いを分かりやすく言うと、赤字とは収支の結果マイナスの状況、黒字とは収支の結果プラスの状況という違いです。

赤字と黒字の使い方の違い

一つ目の赤字を使った分かりやすい例としては、「貿易赤字は前年より拡大した」「特例国債法に基づいて赤字国債が発行される」「赤字決算でも役員報酬は減額されなかった」「赤字企業を再建する」「コロナ禍で赤字決算となる」などがあります。

二つ目の黒字を使った分かりやすい例としては、「我が国の貿易黒字は3年ぶりだ」「営業利益が増え今年度決算は黒字化した」「黒字倒産はなぜ起こるのだろう」「財政黒字の国を調べる」「今月の家計はなんとか黒字だった」などがあります。

「貿易赤字」と「貿易黒字」の違い

赤字と黒字という言葉は、どちらも会社の決算状況や、家計簿に関して見たり聞いたりする言葉でしょう。二つの言葉は似たような表現をしますが、意味や使い方には大きな違いがあります。

赤字とは、支出が収入より多いことを意味します。上記の例文にある「貿易赤字」とは、輸入額が輸出額を上回り、貿易収支を見た場合にマイナスの状況にあることです。

一方、黒字とは、収入が支出より多いことを意味します。「貿易黒字」とは、輸出額が輸入額を上回り、貿易収支を見た場合にプラスの状況にあることです。

つまり、収支の結果、マイナスの状況にあることを赤字、プラスの状況にあることを黒字と言います。赤字と黒字という言葉は、相反する意味を持つ言葉なのです。

赤字と黒字の英語表記の違い

赤字を英語にすると「deficit」「red ink figure」「passive balance」となり、例えば上記の「貿易赤字」を英語にすると「trade deficits」となります。

一方、黒字を英語にすると「surplus」「black ink figure」「positive balance」となり、例えば上記の「貿易黒字」を英語にすると「trade surplus」となります。

赤字の意味

赤字とは

赤字とは、支出が収入より多いことを意味しています。

その他にも、赤いインクなどで書いた文字、校正などで訂正・補筆した文字や記号の意味も持っています。

表現方法は「赤字になる」「赤字にする」「赤字に転落する」

「赤字になる」「赤字にする」「赤字に転落する」などが、赤字を使った一般的な言い回しです。

赤字の使い方

「赤字国債発行額の推移を調べる」「赤字決算には利点もあります」「赤字企業を買収する」「赤字でも確定申告の必要はありますか」「赤字申告でも資金調達はできる」などの文中で使われている赤字は、「支出が収入より多いこと」の意味で使われています。

一方、「手紙を赤字で書く」「赤字で強調する」などの文中で使われている赤字は「赤色の文字」の意味で、「原稿に赤字を入れる」「校正刷に赤字で記入する」などの文中で使われている赤字は「校正で訂正・補筆した文字や記号」の意味で使われています。

赤字の由来

赤字という言葉は、もともと「赤色の文字」のことです。経済用語としての赤字は、簿記で不足額を表す数字を赤色で記入することが由来となり、支出が収入より多いことを表します。また、校正や文章の推敲にあたって赤色で書き込むところから、文字校正などの修正指示のことを表します。

「赤字国債」の意味

赤字という言葉を用いた日本語には「赤字国債」があり、国が一般会計の赤字補填のために発行する国債のことです。公共事業費などの財源にあてられる建設国債と異なり、歳入に不足が生じた際に、人件費などの政策経費に必要な資金を調達するために発行されます。特例国債とも言います。

赤字の対義語

赤字の対義語・反対語としては、収入が支出を上回って剰余が生じた状態を意味する「黒字」、事業などをして得るもうけを意味する「利益」などがあります。

赤字の類語

赤字の類語・類義語としては、決算上の損失や赤字を意味する「欠損」、売買の結果において価格の改定や為替相場の変動などにより発生する損失を意味する「差損」、 赤字や欠損を意味する「マイナス」、朱墨で俳句などに添削したりした書き入れを意味する「朱」などがあります。

黒字の意味

黒字とは

黒字とは、収支決算の結果、余剰が生じることを意味しています。

その他にも、黒い色で書いた文字の意味も持っています。

表現方法は「黒字になる」「黒字を確保する」「黒字経営」

「黒字になる」「黒字を確保する」「黒字経営」などが、黒字を使った一般的な言い回しです。

黒字の使い方

「収益構造の改善で黒字決算を実現する」「大手企業の黒字リストラが進んでいる」「上場企業が黒字倒産した」「赤字経営を黒字化したい」「黒字倒産した会社の事例を集める」などの文中で使われている黒字は、「収支決算の結果、余剰が生じること」の意味で使われています。

一方、「黒字ではっきり記入して下さい」「黒字が緑色に見えてしまう」「赤で書かれた文字が黒字に見える」「黒字を隠すマーカーを使って暗記する」などの文中で使われている黒字は、「黒い色で書いた文字」の意味で使われています。

黒字の由来

黒字という言葉の原義は、文字通り「黒い色で書いた文字」です。しかし、現在では経済用語として「収支決算の結果、余剰が生じること」の意味で使われることが多くなっています。この意味は、会計書類や帳簿上で、収支決算の収入超過額を黒で書くことに由来します。

「黒字リストラ」の意味

上記の例文にある「黒字リストラ」とは、業績が好調であっても敢えて行われる企業構造の再構築を意味します。業績赤字を受け行われる従来型のリストラとは異なり、業績が堅調なうちに高度な技能を持つ人材の確保などにより会社を活性化させることを目的としています。

「黒字倒産」の意味

黒字という言葉を用いた日本語には「黒字倒産」があります。会社の計算上では利益が出ていても、実際の資金の不足によって倒産することです。原因として、売掛金の回収不能や、予定していた収入が入らなかったことなどにより起こるものです。

黒字の対義語

黒字の対義語・反対語としては、収支決算の結果で支出が収入より多いことを意味する「赤字」、財産や利益などを失うことを意味する「損失」などがあります。

黒字の類語

黒字の類語・類義語としては、売買の結果において価格の改定為替相場の変動などで発生する利益を意味する「差益」、取引で売値と買値の差額によって生じる利益金を意味する「利鞘」、黒字や利益を意味する「プラス」などがあります。

赤字の例文

1.長引く不況により赤字企業が増えており、抜本的な金融政策が叫ばれている。
2.事業所得が赤字だった場合に確定申告をする義務はありませんが、赤字申告をすることでメリットが生じることもあります。
3.赤字決算とは何か、デメリットだけでなくメリットもあるという話を会計士から聞くことができた。
4.子供の頃に、手紙を赤字で書くと縁起が悪いと言われたことを今も信じて、赤ペンは使わないようにしている。
5.自分の原稿に赤字を入れてもらったら、修正箇所が多くて原稿が真っ赤になってしまった。
6.新しい経営者の経営戦略のもと、バスの赤字路線をどんどん廃止していったものだから、生活の足がなくなったと嘆くお年寄りの声も聞かれるようになった。
7.わが国の財政が赤字だからといって、緊縮財政に舵を切れば、消費は余計に落ち込んでデフレスパイラルが加速するだけだろう。
8.近くのデパートでは赤字覚悟と銘打ったセールを行っていたが、店は連日お客でにぎわっていたので、きっと儲かっているに違いないだろう。
9.1980年代のアメリカのレーガン政権下では財政収支の赤字と経常収支の赤字の双子の赤字に苦しんでいたが、現在のアメリカでもそれらの問題が蘇りつつある。
10.昭和時代、プロ野球球団の運営が万年赤字であっても、それを広告費と考えるとまったく問題ないと考えるほどおおらかな時代でもあった。

この言葉がよく使われる場面としては、支出が収入より多いこと、赤色の文字、校正などで訂正・補筆した文字や記号を表現したい時などが挙げられます。

例文1から3の例文にある赤字は、支出が収入より多いことを意味します。例文4の赤字は赤色の文字の意味で、例文5の赤字は校正などで訂正した文字や記号の意味で使われています。例文5の「赤字を入れる」とは文章の間違いを指摘修正することであり、「赤を入れる」とも言います。

黒字の例文

1.この不況のなかでも黒字決算を創出できるか否か、経営手腕が問われている。
2.中小企業のうち何割が黒字企業なのかが、景気を把握する指標になります。
3.長い間ずっと黒字経営を続けていた飲食店のオーナーに、経営のコツをインタビューした。
4.決算書にある記号の△や▲が黒字マークなのか赤字マークなのか混乱するので、白黒はっきり明記して欲しい。
5.白い背景に黒字は見づらいという時は、黒い背景に白い文字で書くといいよ。
6.テレビ局本体が斜陽産業であったとしても、一等地にあるために不動産業が黒字で赤字を補填しているような状態なので、そう簡単には潰れないだろう。
7.彼の事業は好調であったが、売掛金の回収がおざなりになっていたため、入金のタイミングが大幅にずれ込んだことで、黒字倒産の憂き目を見たのだ。
8.自己投資をして収益が出なかったら赤字だけど、自己投資によって得た経験というのは常に黒字なのだから、心配することはないよ。
9.会社の経営は数字上は黒字であったが、社員の給料が上がるわけでもなく、多くのノルマを強いられていたので、苦しい状況が続いていた。
10.黒字会社が赤字会社を飲み込んで、わざわざその赤字を背負い込むなんて考えられないのだから、何か裏があるに違いないだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、収入が支出を上回って剰余が生じた状態、黒い色で書いた文字を表現したい時などが挙げられます。

例文1から4にある黒字は、収入が支出を上回って剰余が生じた状態を意味します。例文5の黒字は、黒い色で書いた文字を意味します。例文4にある決算書にある記号の△や▲はどちらも赤字(マイナス)を示します。ただし、株価については△がプラス、▲はマイナスを示す場合もあります。

赤字と黒字という言葉は、どちらも収支の結果を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、支出が収入より多いマイナスの状況を表現したい時は「赤字」を、収入が支出より多いプラスの状況を表現したい時は「黒字」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
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