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【希望的観測】と【楽観視】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「希望的観測」(読み方:きぼうてきかんそく)と「楽観視」(読み方:らっかんし)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「希望的観測」と「楽観視」という言葉は、どちらも明るい見通しを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




希望的観測と楽観視の違い

希望的観測と楽観視の意味の違い

希望的観測と楽観視の違いを分かりやすく言うと、希望的観測とは希望を交えた判断を意味し、楽観視とは気楽に考えることを意味するという違いです。

希望的観測と楽観視の使い方の違い

一つ目の希望的観測を使った分かりやすい例としては、「合格すると希望的観測を持っている」「確証バイアスは希望的観測でしょう」「希望的観測を込めて採用されると思う」「希望的観測に頼って失敗した」などがあります。

二つ目の楽観視を使った分かりやすい例としては、「感染しても軽症だろうと楽観視する声もあった」「自分の将来を楽観視している」「感染症拡大はもはや楽観視できない」「市場は経済成長を楽観視している」などがあります。

希望的観測と楽観視の使い分け方

希望的観測と楽観視という言葉は、どちらも未来の事柄に対して明るい見通しを持つことを表します。二つの言葉は、ほぼ同じ意味を持ちますが、厳密な意味や使い分けには違いがあります。

希望的観測とは、根拠によらない「そうあって欲しい」という希望に影響された判断を意味します。自分の都合の良いように考えることであり、「合格すると希望的観測を持っている」のように、個人的見解として使われることが多い言葉です。

楽観視とは、物事を明るい向きに見ることを意味し、好ましい状態に向かうだろうと考えて心配しないことを意味します。「自分の将来を楽観視している」のように個人的見解として使われるだけでなく、「市場は経済成長を楽観視している」のように一般的見解としても使われています。

希望的観測と楽観視を比べると、楽観視の方が広い意味を持ち、幅広く使われる言葉だと言えるでしょう。

希望的観測と楽観視の英語表記の違い

希望的観測を英語にすると「wishful thinking」となり、例えば上記の「希望的観測を持つ」を英語にすると「have wishful thinking」となります。一方、楽観視を英語にすると「optimistic」となり、例えば上記の「楽観視する声」を英語にすると「optimistic voices」となります。

希望的観測の意味

希望的観測とは

希望的観測とは、事のなりゆきを、希望を交えて都合のよいように推し量ることを意味しています。

希望的観測の使い方

希望的観測を使った分かりやすい例としては、「景気に対して希望的観測の考え方の人が多い」「正常性バイアスは希望的観測だ」「心理学に希望的観測の概念があります」「希望的観測ですが上手くいくでしょう」などがあります。

その他にも、「希望的観測を込めて勝利すると思います」「恋愛に対して希望的観測を抱いてしまう」「安易に希望的観測を持つな」「希望的観測は生きていくための必需品だ」「希望的観測で目標を立てた」などがあります。

希望的観測という言葉の「希望」とは、将来に対する期待や明るい見通しを表し、「観測」とは、成り行きを予測することを表します。希望的観測とは、客観的な判断ではなく、「そうだったらいいな」という希望にそって判断を行うことです。一般に、望ましい結果を予測することを指します。

「希望的観測ですが」の意味

上記の例文にある「希望的観測ですが」とは、文頭に置いて後に続く内容が、自分の都合の良い予想であることをあらかじめ知らせておく表現です。客観的な判断ではなく希望的観測であると、自虐的なニュアンスを含んだ言い方です。

表現方法は「希望的観測を込めて」「希望的観測が強い」「希望的観測はよくない」

上記以外では「希望的観測を込めて」「希望的観測が強い」「希望的観測はよくない」などが、希望的観測を使った一般的な言い回しです。

希望的観測の対義語

希望的観測の対義語・反対語としては、物事を否定的にとらえる考え方を意味する「マイナス思考」、全く希望がもてないほど悪くなっているさまを意味する「絶望的」、人生に悲観し生きているのが嫌になっているさまを意味する「厭世的」などがあります。

希望的観測の類語

希望的観測の類語・類義語としては、物事を肯定的にとらえる考え方を意味する「プラス思考」、未来に目標を定め向かうことを意味する「未来志向」、心配や苦労がなくのんびりとしていられることを意味する「気楽」、気分がのんびりとしていることを意味する「呑気」などがあります。

楽観視の意味

楽観視とは

楽観視とは、物事の先行きがよいほうに向かうとみなすこと、心配しなくてよいと考えることを意味しています。

楽観視の使い方

楽観視を使った分かりやすい例としては、「経済の先行きを楽観視する」「絶対合格なんて楽観視しすぎだろう」「未来は明るいと楽観視する」「楽観視できない状況が続く」「達成は楽観視できない様相です」などがあります。

その他にも、「気候変動による影響は楽観視できない」「物事を楽観視している」「彼女は楽観視しすぎる短所がある」「英語は自然に身に付くと楽観視している」「現実をみないで楽観視はよくないよ」などがあります。

楽観視という言葉の「楽観」とは、物事の成り行きを良い方に考えて心配しないことを表し、「視」とは取り扱うことを表します。楽観視とは、物事の先行きが良い方に向かうとみなすことや、明るい見通しを持つことを意味する言葉です。

「楽観視できない状況」の意味

上記の例文にある「楽観視できない状況」とは、油断してはいけない、リスクもあると考えなくてはいけない状況であることを表します。

表現方法は「楽観視しすぎ」「楽観視できない」「楽観視している」

上記以外では「楽観視しすぎ」「楽観視できない」「楽観視している」などが、楽観視を使った一般的な言い回しです。

楽観視の対義語

楽観視の対義語・反対語としては、先行きに望みはないと考えるさまを意味する「悲観的」、考え方などが消極的なことを意味する「後ろ向き」、否定的なさまを意味する「ネガティブ」などがあります。

楽観視の類語

楽観視の類語・類義語としては、物事をうまくゆくものと考えて心配しないさまを意味する「楽観的」、物事に対する姿勢が積極的であることを意味する「前向き」、積極的であるさまを意味する「ポジティブ」などがあります。

希望的観測の例文

1.希望的観測を込めて、私は経済成長と環境保全を両立する道はあると考えています。
2.株式市場の関係者の間では、今後の先行きについて希望的観測を持つのはよくないと囁かれています。
3.希望的観測が強いのですが、これから本気で勉強すれば息子は東大に入れるはずです。
4.私は、日本のアニメや漫画が広がれば、世界中に親日派が増えると希望的観測を持っています。
5.ビジネスの世界に希望的観測はタブーだと、上司に注意されてしまった。
6.おとといの就職試験では、自分の中ではかなり手ごたえを感じていたので希望的観測をこめて採用されると思っているが、結果が出るまではわからない。
7.財界のトップたちは今年一年の景気判断については希望的観測を持っていたが、コロナウイルスの感染拡大によってすべてが狂ってしまったね。
8.当時、テクノロジーが発達には希望的観測に満ちていたが、いざそれらが現実味を帯びてくると様々な問題が噴出しているように思われる。
9.彼女の家庭はいろいろ問題が多かったが、それでも明るく振る舞っていたのはきっと希望的観測を捨てないことで精神のバランスを保っていたのかもしれないね。
10.上層部の発表した業績予想はあくまで過去の栄光から端を発した希望的観測によるもので、業界全体の現実を見ていないとの批判も多くあった。

この言葉がよく使われる場面としては、希望に影響されて判断を行うことを表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「希望的観測を込めて」とは、自分に都合の良い判断を含めていることを意味します。例文3の「希望的観測が強い」とは、冷静な判断ではなく、自分の願望にそった判断である度合いが大きいことを表します。

楽観視の例文

1.私たちのチームは勝利を楽観視する雰囲気があり、それが敗因になったのかもしれません。
2.何事にも楽観視することは、長所でもあり短所でもあると思う。
3.実態経済が伴わないのに、日本株に対して先行きを楽観視している​市場関係者が多いと感じます。
4.ワクチンを接種しても感染症にかかるケースがあり、感染症の終息に向けて楽観視できない状況です。
5.将来を楽観視しすぎず、悲観しすぎず、常に様々な可能性を考えて対処していこう。
6.あの時会社を飛び出してからいきなりフリーランスになれたのは若い頃特有の楽観視によるもので、今だったらあんな無茶なことはできないだろう。
7.例の貿易交渉について大臣は楽観視していたが、政府関係者のなかには慎重論も根強くあり、政府内で調整が粘り強く続いているようだった。
8.震災時、原発の冷却電源はすぐに回復するだろうという楽観視もあったが、一号機の水素爆発によってその状況は一気に吹き飛んでしまう。
9.人が未来の状況をいたずらに楽観視するのは、今の状況を変えようと奮起したくないとの心理を正当化しようとしているからではないだろうか。
10.見ての通り世の中は目まぐるしく変わっていくので、わたしは目の前のことを一生懸命やるだけで精一杯で、楽観視も悲観視もする余裕がなかった。

この言葉がよく使われる場面としては、物事の先行きがよいほうに向かうとみなすことを表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「勝利を楽観視する」とは、当然のように勝利すると考えている様子を表します。例文5では、「楽観視」の対比表現として「悲観」が用いられています。一般に「悲観視」とは言いません。

希望的観測と楽観視という言葉は、どちらも明るい見通しを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、希望にそった判断を表現したい時は「希望的観測」を、好ましい状態になると気楽に考えることを表現したい時は「楽観視」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
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