【今しばらく】と【もうしばらく】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「今しばらく」(読み方:いましばらく)と「もうしばらく」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「今しばらく」と「もうしばらく」という言葉は、どちらも少しの間のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「今しばらく」と「もうしばらく」の違い

「今しばらく」と「もうしばらく」の意味の違い

「今しばらく」と「もうしばらく」の違いを分かりやすく言うと、どちらも少しの間のことを意味していますが、「もうしばらく」の方が期間が長いというのが違いです。

「今しばらく」と「もうしばらく」の使い方の違い

一つ目の「今しばらく」を使った分かりやすい例としては、「ただいま準備していますので今しばらくお待ちください」「すぐお調べしますので今しばらくお待ちください」「今しばらくお待ちいただけますか」などがあります。

二つ目の「もうしばらく」を使った分かりやすい例としては、「もうしばらくの間だけお待ちください」「もうしばらくの間彼女と一緒に居たいです」「もうしばらく様子を見た方がいいだろう」「もうしばらくお待ちいただけますか」などがあります。

「今しばらく」より「もうしばらく」の方が期間が長い

「今しばらく」と「もうしばらく」はどちらも少しの間のことを意味している言葉ですが、期間の長さが異なっているのが違いです。

「今しばらく」とは今からしばらくの間の場合に使い、「もうしばらく」とは既に過ぎ去っている時間からさらに時間をかけた場合に使うと覚えておきましょう。

「今しばらく」と「もうしばらく」の分かりやすい例を挙げて説明すると、「メンテナンス終了まで今しばらくお待ちください」は今から少しの間メンテナンスが終わるまで待ってくださいということを意味しています。

一方、「メンテナンス終了までもうしばらくお待ちください」とすると、今まで少し待たせていたが何らかのトラブルがあり、メンテンナンス終了まで時間がかかるのでさらに待ってくださいということを意味しています。

「今しばらく」と「もうしばらく」の英語表記の違い

「今しばらく」を英語にすると「for a while」となり、例えば上記の「今しばらくお待ちいただけますか」を英語にすると「Could you please wait for a while」となります。

一方、「もうしばらく」を英語にすると「a little longer」となり、例えば上記の「もうしばらくお待ちいただけますか」を英語にすると「Could I have you wait a little longer」となります。

「今しばらく」の意味

「今しばらく」とは

「今しばらく」とは、今から少しの間のことを意味しています。

「今しばらく」の使い方

「今しばらく」を使った分かりやすい例としては、「すぐ対応しますので今しばらくお待ちください」「この件については今しばらくお時間をいただけますか」「本日発送させていただきましたので到着まで今しばらくお待ちください」などがあります。

「今しばらく」は現在を意味する「今」と少しの間のことを意味する「しばらく」が合わさり、今から少しの間という意味で使う言葉です。

「今しばらく」はどのくらいの期間か

「今しばらく」がどのくらいの期間で使う言葉なのかというと、場面や人によって解釈が違うので明確な期間は決まっていません。ただし、「今しばらく」は少しの間のことを意味しているので長い期間で使う言葉ではないと覚えておきましょう。

「今しばらく」の漢字表記

「今しばらく」を漢字にすると「今暫く」と表現することができますが、あまり一般的でありません。そのため、平仮名で書くのが無難です。

表現方法は「今しばらくお待ちください」「今しばらくお待ちいただけると幸いです」

「今しばらくお待ちください」「今しばらくお待ちいただけると幸いです」「今しばらくお待ちくださいますようお願い申し上げます」「到着まで今しばらくお待ちください」「今しばらくお時間をいただきたく存じます」などが「今しばらく」を使った一般的な言い回しになります。

「今しばらく」の類語

「今しばらく」の類語・類義語としては、ちょっとの間のことを意味する「少々」、差し迫っていることを意味する「当面」、今しばらくの間のことを意味する「差し当たり」などがあります。

「もうしばらく」の意味

「もうしばらく」とは

「もうしばらく」とは、既に過ぎ去っている時間からさらに時間をかけることを意味しています。

「もうしばらく」の使い方

「もうしばらく」を使った分かりやすい例としては、「もうしばらくは気を引き締めて生活する予定です」「会議がまだ終わっていないのでもうしばらくお待ちください」「復旧までもうしばらくかかりそうです」などがあります。

「もうしばらく」はどのくらいの期間か

「もうしばらく」がどのくらいの期間で使う言葉なのかというと、場面や人によって解釈が違うので明確な期間は決まっていません。

「もうしばらく」は少しの間のことを意味しているので長い期間で使う言葉ではないです。ただし、「もうしばらく」は「今しばらく」よりも少し長い期間を指していると覚えておきましょう。

「もうしばらく」は漢字表記

「もうしばらく」を漢字にすると「もう暫く」と表現することができますが、あまり一般的でありません。そのため、平仮名で書くのが無難です。

表現方法は「もうしばらくお待ちください」「もうしばらくの間」

「もうしばらくお待ちください」「もうしばらくの間」「もうしばらくお待ちいただければ幸いです」などが「もうしばらく」を使った一般的な言い回しになります。

「もうしばらく」の類語

「もうしばらく」の類語・類義語としては、少しの間継続することを意味する「暫し」があります。

「今しばらく」の例文

1.順次発送手配をしておりますので、到着まで今しばらくお待ちください。
2.大雪の影響で通行止めになってしまい、今しばらく動きそうにありません。
3.ただいま社長は席を外しておりますので、こちらにお掛けになって今しばらくお待ちください。
4.契約内容について上司と相談したいので、今しばらくお時間をいただけますでしょうか。
5.ただいま本部の方に確認いたしますので、今しばらくお待ちください。
6.パソコンで動画を見ている最中に「プログラムの更新終了まで今しばらくお待ちください」というメッセージが表示され、いつになったら続きが見られるのかとイライラした。
7.商品の発送が遅れておりまして大変申し訳ございませんが、本日発送いたしましたので到着まで今しばらくお待ちいただければ幸いです。
8.受付の人からただいま会議が長引いているので、今しばらくお待ちくださいと言われたのだが、男が一向にくる気配はなかった。
9.開演時間になっても幕が上がらないのでどうしたのかと思ったら、諸事情により遅れておりますので、今しばらくお待ちくださいというアナウンスがあった。
10.学生からレポート課題の提出期限について今しばらくの猶予をいただきたいなどと言っていたが、期限を守れないやつにかける温情はないと突っぱねた。

この言葉がよく使われる場面としては、今から少しの間のことを表現したい時などが挙げられます。

例文1や例文3にある「今しばらくお待ちください」という言い回しは、「今しばらく」の中で一番使われている言い回しです。

「もうしばらく」の例文

1.体調がまだ優れないので。もうしばらくブログをお休みさせていただきます。
2.ご利用のお客様にご迷惑をお掛けして申し訳ございません。メンテナンス終了までもうしばらくお待ちください。
3.大量の入れ替え作業を行っていることから、もうしばらくお時間がかかる見込みとなっています。
4.本日のメンテナンスについてもうしばらく掛かる予定です。お待たせして申し訳ございません。
5.この件に関しては、もうしばらく様子をみて対応策を考えたいと思います。
6.大規模停電からすでに三日もたっているが、電力会社の復旧工事は進んでいないようで、完全復旧まではもうしばらく時間がかかるだろうな。
7.父親は借金返済をもうしばらく待ってもらえないかと懇願するが、借金取りがそんな話を聞いてくれるはずもなく罵声を浴びせられていた。
8.わたしはもうしばらくこの島に滞在していたかったが、次の仕事の依頼があったので泣く泣く島を離れざるを得なかったのだ。
9.もうしばらくしたら日が暮れるだろうから宵の明星がみえるかもしれないといって、わたしたちは星が現れるのをずっと待っていた。
10.先輩から「どうせ急ぎの用事じゃないんだろう?だったらもうしばらくここで遊んで行けよ」と言われたので、そのご厚意に甘えることにした。

この言葉がよく使われる場面としては、既に過ぎ去っている時間からさらに時間をかけることを表現したい時などが挙げられます。

例文3にある「もうしばらくお待ちください」という言い回しは、「もうしばらく」の中で一番使われている言い回しです。

「今しばらく」と「もうしばらく」どちらの言葉を使うか迷った場合、今からしばらくの間のことを表現したい時は「今しばらくを」、既に過ぎ去っている時間からさらに時間をかけることを表現したい時は「もうしばらく」を使うと覚えておきましょう。

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