似た意味を持つ「請け負う」(読み方:うけおう)と「請け合う」(読み方:うけあう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「請け負う」と「請け合う」という言葉は、どちらも責任を持って仕事を引き受けることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「請け負う」と「請け合う」の違い
「請け負う」と「請け合う」の意味の違い
「請け負う」と「請け合う」の違いを分かりやすく言うと、「請け負う」とは金銭が発生する仕事を引き受けること、「請け合う」とは責任をもって仕事を引き受けるとことという違いです。
「請け負う」と「請け合う」の使い方の違い
一つ目の「請け負う」を使った分かりやすい例としては、「ビルの工事を請け負う」「壊れた壁の修復を請け負う」「私たちの仕事は会社が請け負った現場へ行き作業をすることです」「パーティーの準備は彼女が一手に請け負っている」などがあります。
二つ目の「請け合う」を使った分かりやすい例としては、「今月中にこの資料を完成させることを請け合う」「この商品の利便性は私が請け合います」「彼が誠実なことは私が請け合う」「彼の人柄は私が請け合います」などがあります。
「請け負う」と「請け合う」の使い分け方
「請け負う」と「請け合う」は、どちらも責任を持って仕事を引き受けることを意味する言葉ですが、仕事を受ける際に報酬などの金銭が関係してくる場合には「請け負う」を使うと覚えておきましょう。
また、「請け合う」は仕事を引き受ける以外にも、上記の「彼の人柄は私が請け合います」「この商品の利便性は私が請け合います」などのように、人物や品物を確実であると保証することの意味で使うのも違いの一つです。
「請け負う」と「請け合う」の英語表記の違い
「請け負う」を英語にすると「undertaken」「contract to」となり、例えば上記の「パーティーの準備は彼女が一手に請け負っている」を英語にすると「she has undertaken all the preparations for the party」となります。
一方、「請け合う」を英語にすると「undertake」「promise」「guarantee」「vouch for」となり、例えば上記の「彼の人柄は私が請け合います」を英語にすると「I will vouch for his character」となります。
「請け負う」の意味
「請け負う」とは
「請け負う」とは、日限や報酬を取り決めた上で仕事を引き受けることを意味しています。
「請け負う」の使い方
「請け負う」を使った分かりやすい例としては、「ダムの建築工事を請け負う」「工事現場での交通整理を請け負う」「弊社は設計だけはなく開発も請け負っています」「用心棒を請け負うことになりました」「裏社会に通じているので裏業務も請け負うことがある」などがあります。
「請け負う」はただ仕事を引き受けるのではなく、日限や報酬を取り決めた上で仕事を引き受けることを意味しています。そのため、金銭が発生する仕事を引き受ける際には「請け負う」を使うと覚えておきましょう。
表現方法は「工事を請け負う」「業務を請け負う」「仕事を請け負う」
「工事を請け負う」「業務を請け負う」「仕事を請け負う」「任務を請け負う」などが、「請け負う」を使った一般的な言い回しになります。
「請け負う」の類語
「請け負う」の類語・類義語としては、自分の仕事として引き受けて行うことを意味する「受け持つ」、仕事などを任せられることを意味する「委任される」、役目としてそのことに当たることを意味する「司る」などがあります。
「請け合う」の意味
「請け合う」とは
「請け合う」とは、責任を持って仕事を引き受けることを意味しています。その他にも、確実であると保証することの意味も持っています。
「請け合う」の使い方
「請け合う」を使った分かりやすい例としては、「この本の翻訳を請け合う」「その仕事はうちで請け合います」「今週中に工事を終えることを請け合う」「彼が優秀なのは私が請け合うよ」「この商品の耐久性は僕が請け合います」などがあります。
「請け合う」は、責任を持って仕事を引き受けること、確実であると保証することの二つの意味を持つ言葉であり、どちらの意味でも使われています。
一つ目の責任を持って仕事を引き受けることの意味は、簡単に言うと約束のことです。上記の例文を参考にすると、「この本の翻訳を請け合う」「その仕事はうちで請け合います」「今週中に工事を終えることを請け合う」などのように使います。
二つ目の確実であると保証することの意味は、簡単に言うと人物や品物が間違っていないと責任を持つことです。上記の例文を参考にすると、「彼が優秀なのは私が請け合うよ」「この商品の耐久性は僕が請け合います」などのように使います。
「請け合う」の類語
「請け合う」の類語・類義語としては、 間違いがなく大丈夫であると認めて責任を持つことを意味する「保証」、確信を持ってきっぱりと言いきることを意味する「断言」、自分が責任をもってその物事を受け持つことを意味する「引き受ける」などがあります。
「請け負う」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、日限や報酬を取り決めた上で仕事を引き受けることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように金銭が発生する仕事を受ける場合に使う言葉になります。
「請け合う」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、責任を持って仕事を引き受けることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、確実であると保証することを表現したい時にも使います。
例文1から例文3は責任を持って仕事を引き受けることの意味で使っており、例文4と例文5は確実であると保証することの意味で使っています。
「請け負う」と「請け合う」という言葉は、どちらも責任を持って仕事を引き受けることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、報酬など金銭が関係していくる場合はは「請け負う」を、人物や品物が確実であると保証する場合は「請け合う」を使うようにしましょう。