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【泡沫(ほうまつ)】と【泡沫(うたかた)】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ漢字で読み方が違う「泡沫」(読み方:ほうまつ)と「泡沫」(読み方:うたかた)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「泡沫(ほうまつ)」と「泡沫(うたかた)」という言葉は、どちらも泡のように儚いものを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




泡沫(ほうまつ)と泡沫(うたかた)の違い

泡沫(ほうまつ)と泡沫(うたかた)の意味の違い

泡沫(ほうまつ)と泡沫(うたかた)の違いを分かりやすく言うと、泡沫(ほうまつ)とは泡の意味で使われることが多く、泡沫(うたかた)とは儚いもののたとえで使われることが多いという違いです。

泡沫(ほうまつ)と泡沫(うたかた)の使い方の違い

一つ目の泡沫(ほうまつ)を使った分かりやすい例としては、「泡沫エアゾールのヘアスプレーを使っています」「泡沫分離装置を設置する」「県知事選に泡沫候補が増えている」「人の一生は泡沫夢幻です」などがあります。

二つ目の泡沫(うたかた)を使った分かりやすい例としては、「川の淀みに泡沫が現れる」「ひと夏の泡沫の恋に酔いしれる」「オリンピック出場は泡沫の夢と消えた」「幸せな泡沫の日々に思いを馳せる」などがあります。

泡沫(ほうまつ)と泡沫(うたかた)の使い分け方

泡沫(ほうまつ)と泡沫(うたかた)という言葉は、どちらも泡やあぶく、転じて消えゆく儚いもののたとえとして使われる言葉です。同じ漢字で読み方が異なる言葉であり、ほぼ同じ意味を持ちますが、使い方には少し違いがあります。

泡沫(ほうまつ)とは、儚いもののたとえよりも、泡やあぶくの意味で使われることが多い言葉です。上記の「泡沫エアゾール」とは、泡状に噴出するスプレー缶のことを表します。また、「泡沫候補」「泡沫夢幻」のように、間もなく消える儚いものの意味で使われることもあります。

泡沫(うたかた)とは、泡やあぶくの意味よりも、儚いもののたとえで使われることが多い言葉です。「泡沫の恋」「泡沫の夢」「泡沫の日々」とは、束の間であっけない儚さを表しています。古文では泡やあぶくの意味で使われていましたが、現代語では少なくなっています。

このように、泡沫(ほうまつ)と泡沫(うたかた)は、ほぼ同じ意味を持ちますが、使われ方に違いがあります。また、泡沫(ほうまつ)は漢字で書かれることが多くありますが、泡沫(うたかた)は平仮名で書かれる方が多いという違いもあります。

泡沫(ほうまつ)と泡沫(うたかた)の英語表記の違い

泡沫(ほうまつ)も泡沫(うたかた)も英語にすると「bubble」「foam」「ephemeral」となり、例えば上記の「泡沫エアゾール」を英語にすると「foam aerosol」となります。

泡沫(ほうまつ)の意味

泡沫(ほうまつ)とは

泡沫(読み方:ほうまつ)とは、泡、あぶくを意味しています。

その他にも、泡のように儚いもの、問題にならないようなもののたとえの意味も持っています。

表現方法は「泡沫候補」「泡沫会社」「泡沫水栓」

「泡沫候補」「泡沫会社」「泡沫水栓」などが、泡沫(ほうまつ)を使った一般的な言い回しです。

泡沫(ほうまつ)の使い方

「蛇口に泡沫キャップを取り付ける」「泡沫水栓の外し方が分からない」「炭酸水の泡沫が好きです」「シャワーヘッドを泡沫吐水型にする」「泡沫水栓の仕組みを教えて下さい」などの文中で使われている泡沫は、「泡、あぶく」の意味で使われています。

一方、「泡沫夢幻なのだから大事に生きよう」「国政選挙に泡沫候補が出馬する」「泡沫会社に就職してしまった」「近代になって泡沫会社禁止条例を廃止した」などの文中で使われている泡沫は、「泡のようにはかないもの、問題にならないようなもの」の意味で使われています。

泡沫という言葉の「泡」「沫」は、どちらも液体が空気を包んでできた小さい玉を意味します。泡沫の原義は泡ですが、転じて、むなしく消えていく儚いもののたとえとして使われています。

「泡沫キャップ」の意味

上記の例文にある「泡沫キャップ」とは、蛇口先端に取り付ける水に空気を混ぜる器具のことです。水流が柔らかくなり水撥ねを防ぐという役割があります。

四字熟語「泡沫夢幻」の意味

泡沫という言葉を用いた四字熟語には「泡沫夢幻」があります。水の泡、夢と幻のようにすぐに消えて無くなる、儚いもののたとえを意味します。特に、人の命や人生について表すことが多くあります。

泡沫(ほうまつ)の対義語

泡沫(ほうまつ)の対義語・反対語としては、果てしなく長く続くことを意味する「悠久」、いつまでも価値を失わずに残ることを意味する「不朽」などがあります。

泡沫(ほうまつ)の類語

泡沫(ほうまつ)の類語・類義語としては、水の泡や無駄になることのたとえを意味する「水泡」、泡の俗な言い方である「あぶく」、液体や固体の内部や表面にできる気体を含んで丸くなったものを意味する「気泡」、まもなく消えるはかないもののたとえを意味する「幻」などがあります。

泡沫(うたかた)の意味

泡沫(うたかた)とは

泡沫(うたかた)とは、水面に浮かぶ泡を意味しています。

その他にも、はかなく消えやすいもののたとえの意味も持っています。

表現方法は「泡沫の人生」「泡沫に消える」「泡沫の舞」

「泡沫の人生」「泡沫に消える」「泡沫の舞」などが、泡沫(うたかた)を使った一般的な言い回しです。

泡沫(うたかた)の使い方

「石鹸水は泡沫が出来やすい」「水溶液を沸騰させて泡沫を集めます」「水槽の泡沫がどんどん増えている」「私の思いは泡沫のように消えた」などの文中で使われている泡沫は、「水面に浮かぶ泡」の意味で使われています。

一方、「楽しかった泡沫の夏が終わる」「初恋は泡沫の恋の如し」「甲子園出場は泡沫の夢に終わった」「戦国武将の栄華は泡沫である」などの文中で使われている泡沫は、「はかなく消えやすいもののたとえ」の意味で使われています。

泡沫とは、もともと水面に浮かぶ泡を指す言葉ですが、古くから、消えやすく儚いもののたとえとして用いられていました。

泡沫(うたかた)は平仮名表記が一般的

「うたがた」と読まれることもありますが、一般的には「うたかた」と読まれています。また、この読み方の場合は漢字よりも平仮名で書かれる傾向があります。

泡沫(うたかた)は文学作品や芸術作品でよく使用される

泡沫という言葉は、文学作品や芸術作品に使用されることが多くあります。和歌で用いられる「うたかたの」は、泡沫が消えやすく浮かびやすいところから「消ゆ」にかかり、また「浮き」と同音の「憂き」にかかる枕詞です。

泡沫(うたかた)の対義語

泡沫(うたかた)の対義語・反対語としては、いつまでも限りなく続くことを意味する「永久」、勢力や威力などのあるさまを意味する「有力」、いつまでも果てしなく続くことを意味する「永遠」、永久になくならないことを意味する「不滅」などがあります。

泡沫(うたかた)の類語

泡沫(うたかた)の類語・類義語としては、はかないもののたとえにされるカゲロウ目の昆虫を意味する「かげろう」、はかないものや命などのたとえを意味する「朝露」、体力や勢力などのないことを意味する「無力」、夢と幻やはかないものを意味する「夢幻」などがあります。

泡沫(ほうまつ)の例文

1.蛇口の先に取り付ける節水泡沫器を取り付けたたものの、期待していたほど水道代は下がらなかった。
2.アパートの住人から、キッチンの蛇口に泡沫水栓を取り付けてよいかとの問合せがありました。
3.ビールの泡沫をイラストにしてみたら、意外にも上手くかけたのでSNSに載せてみた。
4.人生は泡沫夢幻なのだから、くよくよしないで楽しく生きよう。
5.今回の県知事選では、泡沫候補だと思われていたYouTuberが当選し世間を賑わせた。
6.シャワーヘッドを泡沫吐水型に交換しようとしたらサイズが合わなくて焦ったが、ちゃんとアダプターがあるのがわかって事なきを得た。
7.今回の東京都知事選挙では泡沫候補とみられる候補者が行った政見放送のパフォーマンスがネットで大きな話題になっていた。
8.整髪をするために泡沫のエアゾールスプレーを使おうとしたら、ホイップクリームのスプレーだったことに気づき、これは子供たちの仕業だなと悟った。
9.バブル経済に浮かれていた人々は泡沫夢幻の真っただ中にいることに知る由もなく、その好景気がずっと続くと思っていたのだろう。
10.叔父さんがいきなり選挙に出馬すると言っていたが、どこからの支援もないのなら泡沫候補に成り下がるだけなのからやめておいた方がいいと説得した。

この言葉がよく使われる場面としては、あわ、あぶく、儚いもののたとえを表現したい時などが挙げられます。

例文2にある「泡沫水栓」とは、水に気泡が混ざるようにフィルターのようなものをかました蛇口のことです。例文5の「泡沫候補」とは、当選する見込みが極めて低い選挙立候補者を意味し、「特殊候補」「インディーズ候補」とも言います。

泡沫(うたかた)の例文

1.淀みに浮かぶ泡沫は、形を作ったり消えたりして長く留まることはありません。
2.愛する人と過ごす時間は、泡沫の夢のように短く感じられるものです。
3.夢中で魅入った選り抜きのダンサーたちによる舞台は、まさに泡沫の舞いに感じられた。
4.晩年になると、甘酸っぱい青春時代を泡沫の日々だったと回想するものです。
5.リア充でない私は、儚く切ない泡沫の恋を描いた小説を何度も読み返して浸っています。
6.どうせろくでもない金持ち連中が泡沫の人生を楽しむためのカネなのだから、少しくらい奪ったところで神様は大目に見てくれるだろうよ。
7.友人は今流行りの仮想通貨の投資を始めて一時は億り人にまでなったが、その後大損害を被り、一攫千金はまさに泡沫の夢と消えたといえよう。
8.父親は独身時代に旅先で出会った女性たちと泡沫の恋に酔いしれた話をしてくれたが、どうも作り話のような気がして信じることができなかった。
9.わたしは家族に見せてもらった写真に驚き、あの男はたしかにこの世に存在していて泡沫の幻なんかじゃなかったのだと確信を持った。
10.3月11日の大津波で押し流された廃墟の映像をみるにつれ、この世の文明など泡沫に過ぎないのだと思い知らされたのだ。

この言葉がよく使われる場面としては、水の上に浮いている泡、儚く消えやすい物事のたとえを表現したい時などが挙げられます。

例文1の文中にある泡沫は、水の上に浮いている泡の意味で使われています。例文2から例文5にある泡沫は、儚く消えやすい物事のたとえとして使われています。例文2の「泡沫の夢」とは、すぐに消えてしまう一時的な儚い夢を表しています。

泡沫(ほうまつ)と泡沫(うたかた)という言葉は、どちらも物事の儚さを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、泡やあぶくを表現したい時は「泡沫(ほうまつ)」を、儚く消えやすいことを表現したい時は「泡沫(うたかた)」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
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