【盛り込む】と【織り込む】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「盛り込む」(読み方:もりこむ)と「織り込む」(読み方:おりこむ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「盛り込む」と「織り込む」という言葉は、どちらも物事を組み込ませることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「盛り込む」と「織り込む」の違い

「盛り込む」と「織り込む」の意味の違い

「盛り込む」と「織り込む」の違いを分かりやすく言うと、「盛り込む」とは盛って中に入れること、「織り込む」とは地色と違う色の糸や模様を入れて織ることという違いです。

「盛り込む」と「織り込む」の使い方の違い

一つ目の「盛り込む」を使った分かりやすい例としては、「弁当箱の中に料理を盛り込む」「この商品は様々なアイデアを盛り込んでいます」「この商品に万人受けするような要素を盛り込む」「一つの計画の中に色々な案を盛り込むことができる」などがあります。

二つ目の「織り込む」を使った分かりやすい例としては、「報告書に自分の考えを織り込む」「赤糸を織り込む作業をする」「教訓を織り込んだ漫画を描く」「青糸を盛り込んだ帯」などがあります。

「盛り込む」と「織り込む」の使い分け方

「盛り込む」と「織り込む」はどちらも物事を組み込ませることという同じ意味を持つ言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「盛り込む」は「弁当箱の中に料理を盛り込む」のように盛って中に入れることの意味でも使うのに対して、「織り込む」は「赤糸を織り込む作業をする」のように地色と違う色の糸や模様を入れて織ることの意味で使うというのが一番の違いになります。

「盛り込む」と「織り込む」の英語表記の違い

「盛り込む」を英語にすると「incorporate」「include」となり、例えば上記の「一つの計画の中に色々な案を盛り込むことができる」を英語にすると「To be able to incorporate some ideas into a plan」となります。

一方、「織り込む」を英語にすると「interweave」「weave」となり、例えば上記の「青糸を盛り込んだ帯」を英語にすると「An obi interwoven with blue thread」となります。

「盛り込む」の意味

「盛り込む」とは

「盛り込む」とは、 計画や考えなどのある纏まりの中に色々なものを一緒に入れることを意味しています。その他にも、盛って中に入れることの意味も持っています。

表現方法は「内容を盛り込む」「資料に盛り込む」「契約書に盛り込む」

「内容を盛り込む」「資料に盛り込む」「契約書に盛り込む」「計画に盛り込む」などが、「盛り込む」を使った一般的な言い回しになります。

「盛り込む」の使い方

「この一文には多くの情報が盛り込まれている」「この携帯には新機能が多く盛り込まれている」などの文中で使われている「盛り込む」は、「計画や考えなどのある纏まりの中に色々なものを一緒に入れること」の意味で使われています。

一方、「重箱に料理を盛り込む」「器に色々なものを盛り込む」などの文中で使われている「盛り込む」は、「盛って中に入れること」の意味で使われています。

「盛り込む」は二つの意味を持つ言葉ですが、どちらの意味でも使われています。特にビジネスシーンにおいては、計画や考えなどのある纏まりの中に色々なものを一緒に入れることの意味で使われることが多いです。

「盛り込む」の類語

「盛り込む」の類語・類義語としては、外に出してある物を取って中に入れることを意味する「取り込む」、二つ以上のものを合わせて一つにすることを意味する「統合」、別々のものが一つになることを意味する「一体化」などがあります。

「織り込む」の意味

「織り込む」とは

「織り込む」とは、一つの物事の中に他の物事を含み込ませることを意味しています。その他にも、地色と違う色の糸や模様を入れて織ることや株価に影響を与えそうな事柄や条件を予測して読み込んでおくことの意味持っています。

表現方法は「気持ちを織り込む」「計画に織り込む」「内容を織り込む」

「気持ちを織り込む」「計画に織り込む」「内容を織り込む」などが、「織り込む」を使った一般的な言い回しになります。

「織り込む」の使い方

「本作品は様々な作品のパロディが織り込まれている」「この歌詞には様々な想いが織り込まれている」などの文中で使われている「織り込む」は、「一つの物事の中に他の物事を含み込ませること」の意味で使われています。

一方、「青糸を織り込む」「好業績は事前に株価に織り込まれている」などの文中で使われている「織り込む」は、「地色と違う色の糸や模様を入れて織ることや株価に影響を与えそうな事柄や条件を予測して読み込んでおくこと」の意味で使われています。

「織り込む」は複数の意味を持つ言葉ですが、一般的に使われているのは一つの物事の中に他の物事を含み込ませることの意味で、ビジネスシーンにおいてよく使われています。

3つ目の株価に影響を与えそうな事柄や条件を予測して読み込んでおくことの意味は、株関連でしか使わないのでとても限定的です。

「織り込む」の類語

「織り込む」の類語・類義語としては、ある纏まりの中に全体の一部となるような形で他のものを加えることを意味する「組み入れる」、ある物事の中に組み入れることを意味する「繰り込む」、ある物や事柄を他の物や事柄の中に移動して入れることを意味する「繰り入れる」などがあります。

「盛り込む」の例文

1.本製品は従来の要素に加えて、いくつかの新しい要素が盛り込まれています。
2.この計画には地域発展のための様々な工夫が盛り込まれています。
3.短い期間であまりにもたくさんのものを盛り込むと、良い戦術は生まれません。
4.このゲームに様々な育成要素が盛り込まれているため、とても人気があります。
5.皿の上に一度のたくさんのものを盛り込むと、かえって見栄えが悪くなります。

この言葉がよく使われる場面としては、計画や考えなどのある纏まりの中に色々なものを一緒に入れることを表現したい時などが挙げられます。その他に、盛って中に入れることを表現したい時にも使います。

例文1から例文4の「盛り込む」は計画や考えなどのある纏まりの中に色々なものを一緒に入れること、例文5の「盛り込む」は盛って中に入れることの意味で使っています。

「織り込む」の例文

1.この作品はアニメオリジナルの展開となっており、原作では描かれなかった展開が織り込まれている。
2.彼が放った言葉の中には、様々な感情が織り込まれています。
3.原作にはない要素が数多く織り込まれており、ドラマオリジナルの展開になています。
4.この歌詞にはファンへの感謝の気持ちが織り込まれているため、ライブの最後に歌われることが多いです。
5.様々な色の糸をパイルとして織り込むことにより模様をつける。

この言葉がよく使われる場面としては、一つの物事の中に他の物事を含み込ませることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、地色と違う色の糸や模様を入れて織ることや株価に影響を与えそうな事柄や条件を予測して読み込んでおくことを表現したい時にも使います。

例文1から例文4の「織り込む」は一つの物事の中に他の物事を含み込ませること、例文5の「織り込む」は地色と違う色の糸や模様を入れて織ることの意味で使っています。

「盛り込む」と「織り込む」はどちらも物事を組み込ませることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、盛って中に入れることを表現したい時は「盛り込む」を、地色と違う色の糸や模様を入れて織ることを表現したい時は「織り込む」を使うようにしましょう。

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