【展示会】と【展覧会】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「展示会」(読み方:てんじかい)と「展覧会」(読み方:てんらんかい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「展示会」と「展覧会」という言葉は、どちらも「品物を陳列して人々に見せる催し」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




展示会と展覧会の違い

展示会と展覧会の意味の違い

展示会と展覧会の違いを分かりやすく言うと、展示会とは商品やサービスを見せる催し、展覧会とは芸術作品を見せる催しという違いです。

展示会と展覧会の使い方の違い

一つ目の展示会を使った分かりやすい例としては、「課長の代理で展示会に参加しました」「東京ビッグサイトで生成AIの展示会がありました」「展示会のパネルをデザイン会社に発注する」「展示会にお立ち寄りいただいたお礼をメールで伝える」などがあります。

二つ目の展覧会を使った分かりやすい例としては、「展覧会を開くための費用を工面する」「近年イラストやアニメの展覧会が増えています」「展覧会開催を記念したオリジナルグッズを販売予定です」「展覧会来場者にお礼状を送る」などがあります。

展示会と展覧会の使い分け方

展示会と展覧会という言葉は、どちらも品物や作品などを並べて広く人々に公開する会を表しますが、意味や使い方には違いがあります。

展示会とは、業界団体やメーカーなどが新製品や技術などを展示して紹介するための催しです。展示会の目的はビジネスであり、出展者が商品の紹介をしつつ販売につなげたいという意図があります。そのため、展示会で即売することもあります。

展覧会とは、美術品や写真などの芸術作品を集めて見せるための催しです。展覧会の目的は芸術鑑賞や文化の普及であり、主に美術館や博物館で行われています。日本を代表する「日展」は「日本美術展覧会」の略称であり、日本画・洋画・彫刻・工芸美術・書の五つの部門からなる総合美術展です。

つまり、展示会とはビジネス目的の企業が商品を見せる場であり、展覧会とは鑑賞を目的とする芸術作品を集めて見せる場です。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

展示会と展覧会の英語表記の違い

展示会を英語にすると「trade show」となり、例えば上記の「展示会に参加する」を英語にすると「participate in the trade show」となります。一方、展覧会を英語にすると「exhibition」となり、例えば上記の「展覧会を開く」を英語にすると「hold an exhibition」となります。

展示会の意味

展示会とは

展示会とは、商品やサービスあるいは情報などを展示して宣伝するための会を意味しています。

展示会の使い方

展示会を使った分かりやすい例としては、「大阪で話題の展示会が開催されています」「DX関連の展示会に参加するために名古屋まで来ました」「2024年に開催される主な展示会を紹介します」などがあります。

その他にも、「東京でおすすめの展示会を教えて下さい」「海外の展示会用に英語のチラシを作成する」「関西エリアの展示会をご案内いたします」「展示会ブースの装飾を業者に依頼しました」などがあります。

展示会の「展示」は、品物や作品などを並べて一般の人々に見せることを表します。多くの人々が集まることを表す「会」と結び付き、展示会とは、主に業界団体や企業が主催者となって製品やサービスを展示する場を意味します。

展示会に出展する目的

展示会に出展する目的は大きく三つあります。一つ目は企業や製品の認知度を高めること、二つ目は新規見込み顧客を獲得すること、三つ目は既存の顧客との関係性を高めることです。展示会は、企業のプロモーション活動として重要な役割を担っています。

展示会の類語

展示会の類語・類義語としては、商品の実物見本を展示し紹介しながら取引をする臨時市場を意味する「見本市」、産物や製品などを一堂に集めて優劣を定める会を意味する「品評会」、見本市や展示即売会を意味する「フェア」などがあります。

展覧会の意味

展覧会とは

展覧会とは、美術品などを陳列して一般に公開する会を意味しています。

展覧会の使い方

展覧会を使った分かりやすい例としては、「数々の展覧会を企画してきました」「関西の展覧会情報をネットで検索しています」「ピアノの絵を展覧会に出品しました」「展覧会の絵画はどのようにして集めるのだろう」などがあります。

その他にも、「展覧会のチラシを作成する」「ポスターをみて展覧会に興味を持ちました」「展覧会のパンフレットは英語併記になっていますか」「2024年に開催される東京都の展覧会を厳選してご紹介します」などがあります。

展覧会の「展覧」は、書画や物品などを広げたり並べたりして一般に見せることを意味します。展覧会とは、芸術作品や産業製品を収集して特定の会場において展示し、限られた期間の間に広く一般の公開する催しです。

表現方法は「美術展覧会」

展覧会を用いた日本語には「美術展覧会」があります。美術展覧会とは、美術品に特化した展覧会を意味します。美術作品を展示し、不特定もしくは特定の鑑賞者に、作品の鑑賞や評価を求める展覧会です。競売を目的としたものもあります。

展覧会の類語

展覧会の類語・類義語としては、産業や芸術文化などの活動の成果や将来の方向を示す催し物を意味する「博覧会」、ある個人の作品だけを集めて開く展覧会を意味する「個展」、万国博覧会を意味する「エクスポ」、展示会や展覧会を意味する「エキシビション」などがあります。

展示会の例文

1.2024年に開かれる東京ビックサイトでの展示会はいくつあるのか、ご存知でしょうか。
2.国際展示会への参加を決める前に、展示会で必要な英語のレベルを確認しましょう。
3.弊社の事業に関係する展示会のスケジュールを、一覧表にまとめてください。
4.展示会のブースは、回遊しやすい導線づくりを意識してレイアウトしてください。
5.展示会でビジネスチャンスを掴もうと、多種多様な企業が一堂に会しました。

この言葉がよく使われる場面としては、自社の製品やサービスを紹介する場を表現したい時などが挙げられます。

例文2にある「国際展示会」とは、世界中から企業や専門家が集まり、最新の製品やサービスを展示してビジネス関係を構築するイベントです。

展覧会の例文

1.ニューヨークで開催された人気アーティストの展覧会は、英語が分からなくても十分楽しめるものでした。
2.ふらりと立ち寄った展覧会の絵が忘れられず、その画家の個展を調べて足を運びました。
3.東京で開かれる面白い展覧会のチケットがあるので、週末に行ってみませんか。
4.趣味の一環で、アニメーションの展覧会やイベントを巡っています。
5.おすすめの展覧会情報サイトがありましたら、教えてもらえませんか。

この言葉がよく使われる場面としては、芸術作品を一ヵ所に集めて展示する場を表現したい時などが挙げられます。

例文2にある展覧会と個展の違いは、展覧会は規模が大きく複数の芸術家たちの作品を展示していることに対し、個展は小規模で個人の作品だけを展示している点にあります。個展は「個人の展覧会」の略です。

展示会と展覧会という言葉は、どちらも「品物を陳列して人々に見せる場」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、企業が商品やサービスを見せる場を表現したい時は「展示会」を、芸術作品を集めて見せる場を表現したい時は「展覧会」を使うようにしましょう。

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