【サプライヤー】と【ベンダー】と【メーカー】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「サプライヤー」と「ベンダー」と「メーカー」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どの言葉を使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「サプライヤー」と「ベンダー」と「メーカー」という言葉は、企業の種類という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




サプライヤーとベンダーとメーカーの違い

サプライヤーとベンダーとメーカーの意味の違い

サプライヤーとベンダーとメーカーの違いを分かりやすく言うと、サプライヤーは企業への供給元を表現する時に使い、ベンダーは消費者への販売元を表現する時に使い、メーカーは製造元を表現する時に使うという違いです。

サプライヤーとベンダーとメーカーの使い方の違い

サプライヤーという言葉は、「自動車部品のサプライヤーに対する影響が計り知れない」「メガサプライヤーはランク付けがなされている」などの使い方で、他の企業に対する供給を業務の中心としている企業を意味します。

ベンダーという言葉は、「有名なITベンダーの商品には挙動に問題がある製品もあるらしい」「システムベンダーの企業に勤める弟はいつも仕事に追われている」などの使い方で、消費者に対する販売を業務の中心としている企業を意味します。

メーカーという言葉は、「アパレルメーカーに勤めて早5年が経った」「新しいカップ麺の開発に携わるために食品メーカーへの就職を決めた」などの使い方で、製造を業務の中心としている企業を意味します。

サプライヤーとベンダーとメーカーの使い分け方

サプライヤーとベンダーはどちらも商品などを対象の相手に販売を行うものを指し、特に前者は原材料などを企業に対して、後者は製造された商品を消費者に対して販売します。

また、ベンダーはコンピューターに関する製品などを販売する業者を表し、IT業界以外で消費者に対して商品を販売する企業は、サプライヤーやメーカーが使われることがほとんどです。

一方、メーカーは、サプライヤーを兼ねて商品の取引を行っている企業もありますが、開発や製造を行っているものに対して使われる言葉です。サプライヤーやベンダーは開発や製造を行っているわけではありません。

これが、サプライヤー、ベンダー、メーカーの明確な違いです。

サプライヤーの意味

サプライヤーとは

サプライヤーとは、商品などの供給者を意味しています。また、商品製造業者や、原料を供給する国に対しても使われます。

サプライヤーの語源

英語で供給すること、補充することを意味する「supply」に「er」をつけて人を示すようにした単語の「supplier」の読み方を、そのままカタカナ語として使っている言葉です。

サプライヤーを使った言葉として、「メガサプライヤー」「オフィシャルサプライヤー」があります。

「メガサプライヤー」の意味

一つ目の「メガサプライヤー」とは、大手自動車メーカーなどに部品を供給する、規模が非常に大きい企業で、部品の研究や開発、製造などを行っている企業を指します。

「オフィシャルサプライヤー」の意味

二つ目の「オフィシャルサプライヤー」とは、スポーツや文化的なイベントなどにおいて、運営組織や選手らに対して物品を提供する代わりに、そのイベントのロゴやマスコットなどを使用する権利を得た企業を指す言葉です。

サプライヤーの類語

サプライヤーの類語・類義語としては、金品や技能などを相手に役立ててもらうために差し出すことを意味する「提供」があります。

ベンダーの意味

ベンダーとは

ベンダーとは、売り手を意味しています。ベンダと呼ばれることもあります。

その他にも、自動販売機という意味があり、この場合は英語で「vending machine」と言われることから「ベンディングマシン」とも呼ばれています。

ベンダーの由来

もとは英語で販売することを意味する「vend」が由来となった言葉ですが、曲げることを意味する「bend」が由来となったベンダーも存在し、ベンダー機やパイプベンダーなどの使われ方がされています。

「ITベンダー」の意味

ベンダーを使った言葉として、「ITベンダー」があります。これは、企業が必要とする情報秘術に関連した機器やソフトウェア、システムやサービスなどの販売を行う企業を指します。

さらに、開発から販売までを行う企業は開発ベンダー、注文を受けてから企画や設計を始め、販売後の運用までを行う企業を「システムインテグレーター」と言います。

ベンダーの類語

ベンダーの類語・類義語としては、商品を売って利益を得る人を意味する「商人」があります。

メーカーの意味

メーカーとは

メーカーとは、製造業者を意味しています。

メーカーを使った言葉として、「アパレルメーカー」「一貫メーカー」があります。

「アパレルメーカー」の意味

一つ目の「アパレルメーカー」とは、衣料品の企画製造を行い、販売なども行っている会社を指す言葉です。「アパレル」の一言で「アパレルメーカー」を指すこともありますが、「アパレル業界」を指す場合にも使われるため、文脈によって意味が変わります。

似たような言葉に「ブランド」がありますが、商品ごとの特徴やコンセプトがまとめられたものを表し、メーカー内で作られるものがブランドです。

「一貫メーカー」の意味

二つ目の「一貫メーカー」とは、原材料の調達や加工から、製品の製造完了までの一連の工程を、全てその企業の内で行う製造会社を指す言葉で、一貫製造体制や、一貫生産体制とも言われます。

メーカーの対義語

メーカーの対義語・反対語としては、商品の使用者を意味する「ユーザー」、消費者を意味する「コンシューマー」があります。

メーカーの類語

メーカーの類語・類義語としては、生活に必要な物資などの製造をする人を意味する「生産者」、道具や機械などを使って品物を作る人を意味する「製作者」があります。

サプライヤーの例文

1.サプライヤー企業であることを証明するかのように、公式ホームページにロゴやエンブレムが掲げられている。
2.インターネットではサプライヤーの募集を行っている企業も多く、金属や機械部品から食品の仕入先など多岐にわたる。
3.その業界が変化していくと、使われていた部品のサプライヤーにも大きな影響を与えることになる。

この言葉がよく使われる場面としては、商品などの供給者を意味する時などが挙げられます。

例文1の「サプライヤー企業」とは、部品などの調達品を提供する企業を指す言葉です。

ベンダーの例文

1.マルチベンダー体制は採用されることが多くなっており、その分野に特化したシステムが求められている。
2.大手ITベンダーが他の企業と共同制作を行った製品は飛ぶように売れて大成功を収めた。
3.開発ベンダーは開発した製品の販売まで行うが、顧客に対する質問も純社員が行うことができて好都合だ。

この言葉がよく使われる場面としては、売り手を意味する時などが挙げられます。

例文1の「マルチベンダー」とは、複数のメーカーの製品を販売する企業や、複数のシステムや周辺機器などを使ったコンピューターシステムを指す言葉です。

メーカーの例文

1.家電製品は国内メーカーのものを選んで買っていたが、家具などは海外メーカーのデザインが好みだ。
2.大手自動車メーカーでは初売りイベントを行うことが多く、テレビCMでも大々的に宣伝が行われている。
3.先日とある食品メーカーが発売したキッチン商品に問題があったため回収が行われていた。

この言葉がよく使われる場面としては、製造業者を意味する時などが挙げられます。

メーカーと言う言葉はこの言葉だけで使うのではなく、上の例文の「国内メーカー」「自動車メーカー」「食品メーカー」などのように限定して使われることも多い言葉です。

サプライヤーとベンダーとメーカーどれを使うか迷った場合は、企業への供給元を表す場合は「サプライヤー」を、消費者への販売元を表す場合は「ベンダー」を、製造元を表す場合は「メーカー」を使うと覚えておけば間違いありません。

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