【基ずく】と【基づく】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た日本語の「基ずく」(読み方:もとずく)と「基づく」(読み方:もとづく)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「基ずく」と「基づく」という言葉は、間違えやすい日本語なのでご注意下さい。




「基ずく」と「基づく」の違い

「基ずく」は「基づく」の間違い

「基ずく」と「基づく」の違いを分かりやすく言うと、「基ずく」とは「基づく」の間違った使い方、「基づく」とはそれが基となって起こることです。

「基ずく」は誤字

一般的には「基ずく」という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が似ていることから、「基づく」のことを間違えて「基ずく」を使っている人がほとんどです。

「基づく」は正しい日本語

正しい言葉である「基づく」を使った分かりやすい例としては、「規則に基づく処理を行いました」「経験に基づく意見を述べました」「これは史実基づく映画になります」「彼女の理論は事実に基づく」「税収は収入に基づく」などがあります。

「基づく」という言葉はあっても、「基ずく」という言葉は存在しません。同時に「基づく」という単語の意味について「それが基となって起こること」と覚えておきましょう。

「基づく」の英語表記

「基づく」を英語にすると「be based」「be founded」となり、例えば上記の「税収は収入に基づく」を英語にすると「Taxation is based on income」となります。

「基ずく」の意味

「基ずく」とは

「基ずく」とは、「基づく」の間違った使われ方です。

「基ずく」が間違っている理由

「基ずく」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が似ているため、「基づく」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。

「基ずく」と「基づく」を間違ってしまう理由としては、「基ずく」の「ずく」と「基づく」の「づく」の発音が似ているのが原因です。ただし、正しい日本語は「基づく」なので、間違えないよう注意が必要です。

ではなぜ「基ずく」が間違った言葉というと、現代仮名遣いの規則によって二語の連合によって生じた「ぢ」「づ」の例に該当するのが理由になります。この例の中には「づ」を使用すると記載されているので、正しい日本語は「基づく」になると覚えておきましょう。

「ずく」の意味

間違った言葉である「基ずく」の「ずく」の意味としては、名詞に付いてその物や事に任せること、ともにその事で結ばれる関係にあること、形容詞や形容動詞の語幹や動詞の連用形などに付いてそれの最上の状態であることなどの意味で使われています。

「基づく」の意味

「基づく」とは

「基づく」とは、それが基となって起こることを意味しています。

「基づく」の読み方

「基づく」の読み方は「基づく」です。誤って「きづく」などと読まないようにしましょう。

「基づく」の使い方

「基づく」を使った分かりやすい例としては、「彼女の指示に基づいて行動しました」「あなたの失敗は小心に基づくものと我々は考えています」「こちらは事実に基づく小説です」「判決に基づいて罰金を支払うのが日本の法律です」などがあります。

「基づく」はそれが基となって起こることを意味する動詞です。簡単に言うならば、あることを理解や判断基準の根拠や基盤があることを指しています。

「基づく」は法律用語としても使える

「基づく」は日常生活やビジネスシーンなど、様々な場面において使うことができる言葉です。また、「第〇条に基づく」「○○法に基づく」などのような言い回しで、法律用語としても使うことができます。

また、「基づく」は近づくや到達するという意味も持っていますが、古典で使用されていた意味であり、現代においてはほとんど使われていないと覚えておきましょう。

「基づく」の類語

「基づく」の類語・類義語としては、根拠とすることを意味する「拠る」、あるものを基準にしてそれにならうことを意味する「準ずる」、物事が存在するための理由とすることを意味する「根拠とする」などがあります。

「基ずく」の例文

1.「基ずく」という言葉は存在しないので、おそらく「基づく」の言い間違いだろう。
2.「基づく」という言葉はそれが基となって起こることで、「基ずく」という言葉はない。
3.「基ずく」という言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.それは彼女の誤解に基ずくという言葉を使う人はいるが、正しくはそれは彼女の誤解に基づくです。
5.政治の介入に基づく相場の変動がありましたという言葉はあるが、政治の介入に基ずく相場の変動がありましたという言葉はない。

この言葉がよく使われる場面としては、「基づく」という言葉を間違えて「基ずく」と表現している時などが挙げられます。

「基ずく」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「基づく」を間違えて使っている可能性が高いです。

「基ずく」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「基ずく」ではなく、「基づく」と表現するのが正しい使い方になります。

「基づく」の例文

1.この作品は事実に基づいて書かれているので、リアリティがある作品となっております。
2.こちらは虚偽に基づく情報なので、出版社に全力で抗議しようと思います。
3.クレジットカードは信用情報に基づいて作成することが可能です。
4.今シーズンの実績に基づいて、来年度以降の提示されます。
5.彼は髭がトーレードマークでしたが、球団の規則に基づいて全て剃ることにしました。

この言葉がよく使われる場面としては、それが基となって起こることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「基づく」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。

「基ずく」と「基づく」どちらを使うか迷った場合は、「基ずく」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「基づく」を使うようにしましょう。

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