【酔狂】と【粋狂】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「すいきょう」という読み方の「酔狂」と「粋狂」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「酔狂」と「粋狂」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。




酔狂と粋狂の違い

酔狂と粋狂の意味の違い

酔狂と粋狂の違いを分かりやすく言うと、酔狂とは物好きなことだけでなく酒に酔って狂うことも意味し、粋狂とは物好きなことのみを意味するという違いです。

酔狂と粋狂の使い方の違い

一つ目の酔狂を使った分かりやすい例としては、「ガラクタにお金をつぎ込むなんて酔狂な人だ」「漫画オタクの酔狂な世界にハマってます」「真冬にTシャツで出歩くなんて酔狂なやつだ」「宴会で酔狂者に絡まれてしまった」などがあります。

二つ目の粋狂を使った分かりやすい例としては、「真冬にかき氷を作るとは粋狂なやつだ」「彼は借金してまでブランド服にこだわる粋狂な人です」「金持ちの粋狂に付き合わされる」「汚れ役を買って出るなんて粋狂にもほどがある」などがあります。

酔狂と粋狂の使い分け方

酔狂と粋狂という言葉は、どちらも「すいきょう」と読み、「好奇心から人と異なる行動をとること、物好きなこと」という同じ意味を持つ言葉です。この意味で使われている「酔狂な人」「粋狂なやつ」の酔狂と粋狂は、互いに置き換えて使うことが出来ます。

さらに酔狂には、「酒に酔って取り乱すこと」の意味も持っています。粋狂という言葉にはこの意味が無いため、上記の例文の「酔狂者に絡まれる」の酔狂は、粋狂に置き換えることが出来ません。この点が、酔狂と粋狂という言葉の明確な違いになります。

酔狂と粋狂の英語表記の違い

酔狂も粋狂も英語にすると「whim」「capriciousness」「curious」となり、例えば上記の「酔狂な人」を英語にすると「curious person」となります。

酔狂の意味

酔狂とは

酔狂とは、好奇心から人と異なる行動をとること、物好きなことを意味しています。

その他にも、「酒に酔って取り乱すこと」の意味も持っています。

表現方法は「酔狂な世界」「酔狂な人」「伊達や酔狂ではない」

「酔狂な世界」「酔狂な人」「伊達や酔狂ではない」などが、酔狂を使った一般的な言い回しです。

酔狂の使い方

「あんな変わり者と付き合う酔狂な人はいないだろう」「酔狂落語を観て気分転換する」「こんな辺鄙なところに住むなんて酔狂よな」「アイドルの追っかけしてる酔狂老人がいる」などの文中で使われている酔狂は、「好奇心から人と異なる行動をとること」の意味で使われています。

一方、「調子に乗って飲み過ぎて酔狂してしまった」「酔狂人の相手は疲れる」「忘年会で酔狂することのないように」などの文中で使われている酔狂は、「酒に酔って取り乱すこと」の意味で使われています。

酔狂とは、上記の例文にあるように二つの意味を持ちますが、一般的には「好奇心から人と異なる行動をとること」の意味で用いられています。

酔狂の語源

酔狂の語源は、文字通り「酒に狂うこと」にあります。酒に酔って心が乱れることから、普通の人はしないようなことを好んですることの意味になりました。

また、「酒に酔って取り乱すこと」の意味では「酔狂う」とも書き表し、「えいくるう」「えいぐるう」と読みます。

「酔狂人」の意味

上記の例文にある「酔狂人」とは、酒に酔って乱れる人を意味し、「酔狂者」とも言います。

酔狂の対義語

酔狂の対義語・反対語としては、ごくありふれたものであることを意味する「普通」、平凡でとりえのないことを意味する「凡庸」などがあります。

酔狂の類語

酔狂の類語・類義語としては、変わったことを好むことや物事に趣向を凝らすことを意味する「物好き」、その時々の思いつきや気分で行動することを意味する「気紛れ」、酒に酔って狂うことを意味する「酒狂」、酒に酔うと人が変わったようになり暴れることを意味する「酒乱」などがあります。

粋狂の意味

粋狂とは

粋狂とは、好奇心から人と異なる行動をとること、物好きなことを意味しています。

粋狂の使い方

粋狂を使った分かりやすい例としては、「擦り切れたTシャツを愛用するなんて粋狂だな」「保護者会にジャージで来るとは粋狂な人ね」「彼女の誕生日に詩を贈るなんて粋狂としか思えない」「粋狂な世界観を持っている人だ」をなどがあります。

その他にも、「寒中水泳とは粋狂な人だ」「粋狂な感じの服装が好きです」「秋の夜長に粋狂奇人伝を読む」「粋狂連と興笑連を一つにまとめた作品集です」「焼き鳥屋でとりかわしか頼まないなんて粋狂だな」などがあります。

粋狂という言葉の「粋」は垢抜けていること、「狂」は行為などが正常の域を外れることを表します。粋狂とは、好奇心から他の人と違う行いをすること、他の人がしないような変わったことを好んで行うことを意味する言葉です。

「粋狂連」の意味

上記の例文にある「粋狂連」とは、江戸末期に流行した落語の三題噺に関する愛好家グループの一つです。「粋狂連」には狂言作者の河河竹黙阿弥、戯作者の仮名垣魯文、初代三遊亭円朝らが加わっていました。

粋狂の対義語

粋狂の対義語・反対語としては、新鮮みがなくありふれていて平凡なことを意味する「月並み」、世間一般の人と同じ程度であることを意味する「人並み」、世間一般と程度が同じであることを意味する「世間並み」などがあります。

粋狂の類語

粋狂の類語・類義語としては、興味の対象をたやすく別のものに向けることを意味する「移り気」、きわめて風変わりで人の意表をつくことを意味する「奇抜」、並み外れて風変わりなさまを意味する「突飛」、様子や性質などが普通と違っていることを意味する「風変り」などがあります。

酔狂の例文

1.彼の熱心なボランティア活動への取り組みは、決して伊達や酔狂ではないと思う。
2.感染症対策とはいえ、凍えながらテラス席で食事を取る酔狂な人はいないでしょう。
3.リアリストである私は、ファンタジー映画の酔狂な世界に入り込めません。
4.昨夜はついつい飲み過ぎて酔狂してしまい、ご迷惑をおかけしてすみませんでした。
5.会社の飲み会では酔狂人の介抱を任されることが多いので、なるべく参加したくありません。
6.朝目が覚めたらスーツのズボンが破け膝から血が出ていた。夕べの飲み会での酔狂ぶりを想像し自己嫌悪に陥った。
7.彼の趣味は一風変わったところがあり、昭和のレトロ看板に給料の大半をつぎ込むほど酔狂なやつだった。
8.忘年会シーズンで酔っぱらっている本人は気持ちがいいのだろうが、こちらとしては酔狂人の相手は疲れてしまうだけだよ。
9.わたしは音楽活動をやっているが、けっして伊達や酔狂でやっているわけじゃない。本気でやっているのだ。
10.あの都会の人たちはわざわざ不便な田舎に移住しようって言ってるんだから酔狂以外の何物でもないだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、物好きなこと、酒に酔って取り乱すことを表現したい時などが挙げられます。

例文1から例文3の文中にある酔狂は、「物好きなこと」の意味で用いられています。例文4や例文5の酔狂は、酒に酔って取り乱すことの意味で用いられています。

粋狂の例文

1.研究に一生を捧げるような粋狂な人間でないと、世紀の発見はできないだろう。
2.この作品は伊達や粋狂ではない、私は本気で小説家になろうと思っているのだ。
3.この物語は、粋狂な世界一周クルーズの最中に嵐に巻き込まれ、無人島に流れ着いたお話しです。
4.こんな古いブラウン管テレビを高値で買うなんて、我ながら粋狂よな。
5.極寒の北海道を半袖短パンで旅するなんて、粋狂なやつだなぁ。
6.彼は平成15年生まれの10代だが、昭和のカルチャーに魅せられてLPレコードやカセットテープをコレクションしている酔狂な若者だ。
7.ガールフレンドの誕生日に、自作の歌の弾き語りをプレゼントするなんて粋狂としか思えない。
8.あんなへたくそな絵画を1億円で買いたい人がいるなんてまったくお金持ちとのは粋狂な人が多いのだね。
9.もし昔の人がタイムスリップして渋谷のハロウィンの様子を見たら、未来の日本人は粋狂なやつらだと呆れてしまうかもしれない。
10.わたしももう還暦になるので、かつての叔父のように粋狂人になって骨董品集めやら茶道やらを極めてみたくなったのだ。

この言葉がよく使われる場面としては、普通は人のしないようなことを好んですることを表現したい時などが挙げられます。

粋狂とは、物好きなこと、風変りなさまを意味し、上記の「粋狂」は全て「酔狂」という言葉に置き換えることが出来ます。例文2にある「伊達や粋狂ではない」とは、格好つけたり物好きでやっているのではない真摯な様子を表す言い回しです。

酔狂と粋狂という言葉は、どちらも「物好きなこと、好奇心から変わった行動をとること」を意味する同音同義語です。さらに「酔狂」は、酔って常軌を逸することの意味も持つことを覚えておきましょう。

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