【甘やかす】と【甘えさせる】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「甘やかす」(読み方:あまやかす)と「甘えさせる」(読み方:あまえさせる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「甘やかす」と「甘えさせる」という言葉は、どちらも相手に対して甘い態度を取ることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「甘やかす」と「甘えさせる」の違い

「甘やかす」と「甘えさせる」の違いを分かりやすく言うと、「甘やかす」はマイナスのイメージで使う、「甘えさせる」はプラスのイメージで使うという違いです。

一つ目の「甘やかす」を使った分かりやすい例としては、「親が子どもを甘やかすとわがままに育つことが多いです」「犬を甘やかすとしつけがうまくいかなくなります」「子どもを必要以上に甘やかすと自立できなくなる」などがあります。

二つ目の「甘えさせる」を使った分かりやすい例としては、「今日は特別に子どもを甘えさせてあげました」「疲れているときは少しぐらい甘えさせてもいいです」「ペットを甘えさせる時間も大切にしています」「今日は特別に子どもを甘えさせてあげることにした」などがあります。

「甘やかす」と「甘えさせる」はどちらも相手に対して甘い態度を取ることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「甘やかす」は「子どもを必要以上に甘やかすと自立できなくなる」のように、親や周りの人が過度に世話をして、相手が本来すべき努力や責任を負わなくて済むようにしてしまう場合に使う言葉になります。

一方、「甘えさせる」は「今日は特別に子どもを甘えさせてあげることにした」のように、相手が一時的に寄りかかってくる気持ちを受け止めてあげるという肯定的な意味合いで使う言葉です。

つまり、マイナスのイメージで使うのが「甘やかす」、プラスのイメージで使うのが「甘えさせる」と覚えておきましょう。

「甘やかす」を英語にすると「spoil」「overindulge」となり、例えば上記の「子どもを必要以上に甘やかすと自立できなくなる」を英語にすると「If you spoil a child too much, they won’t learn to be independent」となります。

一方、「甘えさせる」を英語にすると「let someone depend on you」となり、例えば上記の「今日は特別に子どもを甘えさせてあげることにした」を英語にすると「I decided to let my child depend on me a bit more than usual today」となります。

「甘やかす」の意味

「甘やかす」とは、子供などを厳しくしつけないでわがままにさせておくことを意味しています。

「甘やかす大人」「甘やかす彼氏」などが、「甘やかす」を使った一般的な言い回しになります。

「甘やかす」を使った分かりやすい例としては、「つい弟を甘やかしてしまい後で後悔しました」「部下を甘やかすと仕事を覚えなくなります」「友達を甘やかして貸し続けたお金が返ってきません」「甘やかすのと優しくするのは全く違います」などがあります。

「甘やかす」は人に対して必要以上に厳しさを欠き、わがままを許したり望みを何でも聞き入れたりしてしまう行為を表す言葉です。簡単に言うならば、相手の成長や自立を妨げるほどに優しくしすぎることを指します。

「甘やかす」は親や周りの人が過度に世話をして、相手が本来すべき努力や責任を負わなくて済むようにしてしまう場合に使う言葉なので、基本的にマイナスのイメージを伴っていると覚えておきましょう。

「甘やかす」の類語・類義語としては、必要以上に可愛がることを意味する「溺愛」や、厳しくしないことを意味する「放任」などがあります

「甘えさせる」の意味

「甘えさせる」とは、子供の要求を状況に応じて受け入れることを意味しています。

「甘えさせる」を使った分かりやすい例としては、「恋人をたまには甘えさせてあげるのも大事です」「孫を甘えさせるのが祖父母の楽しみだ」「時には子どものわがままを受け入れて甘えさせることも必要です」「彼を甘えさせるのは私にとっても大切な時間だ」などがあります。

「甘えさせる」は相手が頼ってきたときにその気持ちを受け入れ、安心して依存できる状況を許すことを表す言葉です。簡単に言うならば、相手の甘えたい気持ちを受け止めてあげることを指します。

「甘えさせる」は多くの場合、家族や恋人、親しい友人など、信頼関係のある人同士の間で生まれます。

「甘えさせる」は基本的に疲れているとき、つらいとき、誰かに寄りかかりたいときなど、相手が一時的に寄りかかってくる気持ちを受け止めてあげるというプラスのイメージで使うのが特徴です。

「甘えさせる」の類語・類義語としては、相手を包み込むように受け入れることを意味する「受け止める」や、思いやりを持って優しく接することを意味する「庇護」などがあります。

「甘やかす」の例文

1.子どもを必要以上に甘やかすと、自分で考えて行動する力が育たないと言われています。
2.親が何でも買い与えて甘やかすと、物の大切さを学べなくなります。
3.上司が部下を甘やかすと、責任感が育たずにチーム全体に悪影響が出ます。
4.小さな失敗をすぐに許して甘やかすと、成長の機会を奪ってしまいますよ。
5.愛情と甘やかすことを混同すると、相手のためにならないことがあります。

この言葉がよく使われる場面としては、子供などを厳しくしつけないでわがままにさせておくことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「甘やかす」はマイナスのイメージで使う言葉です。

「甘えさせる」の例文

1.泣きたいときは思い切り泣いて甘えていいんだよ、と子どもを甘えさせています。
2.大人でもときには誰かに甘えさせてもらえる時間が必要だと思います。
3.家では仕事のことを忘れて、妻に甘えさせてもらうのが私の癒しです。
4.今日は特別な日なので、子どもを思い切り甘えさせてあげたいと思います。
5.友達の前では強がる彼女を、家ではそっと甘えさせています。

この言葉がよく使われる場面としては、子供の要求を状況に応じて受け入れることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「甘えさせる」はプラスのイメージで使う言葉です。

「甘やかす」と「甘えさせる」はどちらも相手に対して甘い態度を取ることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、マイナスのイメージで使うのが「甘やかす」、プラスのイメージで使うのが「甘えさせる」と覚えておきましょう。

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