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【矜持】と【矜恃】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「きょうじ」という読み方の「矜持」と「矜恃」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「矜持」と「矜恃」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。




矜持と矜恃の違い

矜持と矜恃の意味の違い

矜持と矜恃の違いを分かりやすく言うと、矜恃よりも矜持と表記する方が一般的という違いです。

矜持と矜恃の使い方の違い

一つ目の矜持を使った分かりやすい例としては、「武士としての矜持を保つ振る舞いであった」「自らの矜持を守るため過去の汚点を隠し通した」「人間としての矜持をもって生きよう」「男の矜持が傷つくようなことを言うな」などがあります。

二つ目の矜恃を使った分かりやすい例としては、「ビジネスマンとしての矜恃を正す」「矜恃を傷つけられる出来事であった」「プロとしての矜恃を保つ」「この一手間に料理人の矜恃が込められている」などがあります。

矜持と矜恃の使い分け方

矜持と矜恃という言葉は、どちらも「きょうじ」と読み、「自分の能力を優れたものとして誇る気持ち」という同じ意味を持つ同音同義語です。そのため、上記の例文にある「矜持」と「矜恃」は互いに置き換えて使うことが出来ます。

もともと、矜恃は「自分の能力を頼りにする」という少し違った意味を持っていましたが、漢字が似ていて読み方が同じである矜持と混同し、今では全く同じ意味で使われています。

あえて違いを挙げるならば、一般的には矜持の方が多く使われていることでしょう。矜恃の「恃」は常用外漢字であるため、あまり使われなくなったと思われます。矜持と矜恃は同じ意味であるため、どちらの漢字を使っても間違いではありませんが、一般的に使われている矜持を使う方が無難でしょう。

矜持と矜恃の英語表記の違い

矜持も矜恃も英語にすると「pride」「dignity」「self-respect」となり、例えば上記の「矜持を保つ」を英語にすると「maintain one’s pride」となります。

矜持の意味

矜持とは

矜持とは、自分の能力を優れたものとして誇る気持ちを意味しています。

矜持の読み方

矜持の読み方は「きょうじ」です。慣用読みで「きんじ」とも読まれますが、正式には誤読となります。

矜持の使い方

矜持を使った分かりやすい例としては、「パン職人の矜持をもって作り続けています」「一流のビジネスマンは時間の使い方に矜持を持っています」「プロフェッショナルとしての矜持を持つべきです」などがあります。

その他にも、「自分の職業に矜持をもっていますか」「先輩としての矜持を見せる」「チームリーダーとしての矜持を正す」「優良企業としての矜持を保つ社風があります」「矜持を守ることに躍起になっている」などがあります。

矜持という言葉の「矜」は訓読みで「ほこる」と読み、優れていると思って得意になることを表し、「持」は保つことや持ち続けることを表します。矜持とは、自分の能力に誇りを持って、堂々としているさまを意味する言葉です。

矜持の由来

矜持という言葉の由来は、昔の兵士が携えていた「矛の柄」だと言われています。兵士は戦に向かう時、矛の柄を持つことで自信を持ったことから、誇る気持ちを表すようになりました。

「矜持を持つ」の意味

上記の例文にある「矜持を持つ」は、自分の能力を誇らしく思うことを意味します。「持」という言葉が重なるために、「頭痛が痛い」のような二重表現だと思われがちですが、意味が重複しているわけではないので正しい表現になります。

表現方法は「矜持を正す」「矜持を見失う」「矜持が傷つく」

「矜持を持つ」以外では「矜持を正す」「矜持を見失う」「矜持が傷つく」などが、矜持を使った一般的な言い回しです。

矜持の対義語

矜持の対義語・反対語としては、いじけて必要以上に自分をいやしめることを意味する「卑屈」、へりくだることや控え目な態度をとることを意味する「謙遜」などがあります。

矜持の類語

矜持の類語・類義語としては、自分の才能や業績などに自信と誇りを持つことを意味する「自負」、誇りや自尊心を意味する「プライド」、自分の言動などに自信をもち他からの干渉を排除する態度を意味する「自尊心」などがあります。

矜恃の意味

矜恃とは

矜恃とは、自分の能力を優れたものとして誇る気持ちを意味しています。

矜恃の読み方

矜恃の読み方は「きょうじ」です。慣用読みで「きんじ」とも読まれますが、正しい読み方ではないので注意しましょう。

矜恃の使い方

矜恃を使った分かりやすい例としては、「自分は経営者であると矜恃を正す」「リーダーとしての矜恃を示す一言だった」「彼は英語を話せることで矜恃を持っているようだ」「社会人として矜恃を保つべきです」などがあります。

その他にも、「この塾の名前には学び舎としての矜恃が込められています」「矜恃を持って気高く生きる」「あの人は矜恃が高いように感じます」「怒られてばかりでは矜恃を保つことは出来ない」などがあります。

矜恃という言葉の「恃」は訓読みで「たのむ」と読み、力にして頼りとすることを表します。矜恃とは、もともと自分の能力を頼りにすることを意味する言葉でしたが、いつしか前述の「矜持」の意味に引っ張られ、現在では矜持と同じ意味で使われています。

矜恃の対義語

矜恃の対義語・反対語としては、自分を劣ったものとして卑しめることを意味する「卑下」、へりくだって素直に相手の意見などを受け入れることを意味する「謙虚」などがあります。

矜恃の類語

矜恃の類語・類義語としては、自分の能力などがそれにふさわしいと思うことを意味する「自任」、誇ることや名誉に感じることを意味する「誇り」、自分の才能や仕事について自信を持ち誇りに思う心を意味する「自負心」などがあります。

矜持の例文

1.法律の専門家として矜持をもって心を尽くし、依頼人の問題を解決します。
2.今後の国際社会の展望を聞き、英語教師としての矜持を正すことが出来ました。
3.彼は慎重な性格なので、矜持が傷つくようなことには絶対に手を出しません。
4.今の仕事にプロ意識を持ってから、矜持とプライドの違いが分かるようになりました。
5.ファイナンシャルプランナーとしての矜持をもって、お金の使い方をアドバイスいたします。

この言葉がよく使われる場面としては、自分の能力を優れたものとして他に誇ることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にある「矜持」は「矜恃」に書き換えることが出来ます。例文2の「矜持を正す」とは、自信や誇りを調えなおすことの意味で使われている言い回しです。「矜恃を正す」とも表します。

矜恃の例文

1.当院は患者様に寄り添いながら、専門科としての矜持をもって診療をしています。
2.不景気という逆境のなかにあってこそ、私は組織のリーダーとしての矜恃を正すことにしている。
3.プライドの高い男はうんざりだけど、矜恃を持っている男の人には魅力を感じます。
4.あなたは職人としての矜恃をお持ちなので、すごくかっこいいと思います。
5.帰国子女のクラスメイトは国語に引け目を感じているけど、英語の発音には矜恃を持っているようだ。

この言葉がよく使われる場面としては、自分の能力を優れたものとして他に誇ることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にある「矜恃」は「矜持」に書き換えることが出来ます。例文4にあるように、矜恃とプライドの違いは、矜恃はポジティブな意味でのみ使われますが、プライドはネガティブな意味でも使われることがある点です。

矜持と矜恃という言葉は、どちらも「自分の能力を信じて抱く誇り」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、一般的に使われている「矜持」を使用すれば間違いないでしょう。

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