【バイタリティ】と【モチベーション】と【エンゲージメント】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「バイタリティ」と「モチベーション」と「エンゲージメント」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どの言葉を使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「バイタリティ」と「モチベーション」と「エンゲージメント」という言葉は、本来の意味は違いますが混同して使われる傾向があります。




バイタリティとモチベーションとエンゲージメントの違い

バイタリティとモチベーションとエンゲージメントの意味の違い

バイタリティとモチベーションとエンゲージメントの違いを分かりやすく言うと、バイタリティは外面まで表れる活力を表現する時に使い、モチベーションは内面で沸く意欲を表現する時に使い、エンゲージメントは強い繋がりを表現する時に使うという違いです。

バイタリティとモチベーションとエンゲージメントの使い方の違い

バイタリティという言葉は、「バイタリティ溢れる行動力に驚きを隠せない」「バイタリティのある人は自分から声を掛けてくれる」などの使い方で、生命力、活気やエネルギーを意味します。

モチベーションという言葉は、「モチベーションアップのために自分で褒美を用意した」「モチベーションはひょんなことで下がりかねない」などの使い方で、人が何か物事を行う時のやる気や目的意識を意味します。

エンゲージメントという言葉は、「ホワイト企業の従業員エンゲージメントは高いだろう」「エンゲージメントを意識することで売上向上にもつながるだろう」などの使い方で、信頼関係などの深いつながりや関係性を意味します。

バイタリティとモチベーションとエンゲージメントの使い分け方

バイタリティとモチベーションはどちらも、言動に繋がるものを意味しますが、前者は他者から見てもわかるほど活気に使い、後者は内側から沸いて出るやる気に対して使われます。

一方のエンゲージメントは、個人と個人の繋がりの深さだけでなく、個人と企業の繋がりや信頼関係に対しても使われます。そのため、バイタリティやモチベーションのように感情を示すような意味はありません。

これが、バイタリティ、モチベーション、エンゲージメントの明確な違いです。

バイタリティの意味

バイタリティとは

バイタリティとは、生命力、活気やエネルギーを意味しています。

バイタリティの英語表記

バイタリティは、「vitality」という英語表記をする言葉で、「vital」という言葉の派生語です。苦難や障害を乗り越えて行くような力強さを表しますが、英語であれば、生活力や持久力なども意味する言葉として使われます。

表現方法は「バイタリティのある人」「バイタリティを高める」「バイタリティを求められている」

バイタリティを使って、「バイタリティのある人になりたい」「バイタリティを高めるための糧を得る」「バイタリティを求められている」「バイタリティがないと指摘された」などの表現をすることができます。

やる気に満ち溢れ、言動にまでそれが見受けられる場合に使われることから、日常生活からビジネスシーンまで広く使われている言葉です。

バイタリティの類語

バイタリティの類語・類義語としては、何かを行おうとする精神力を意味する「気力」、いきいきと働こうとする気力を意味する「英気」、生命を維持発展させる力を意味する「血気」、物事に積極的に取り組もうとする意気込みを意味する「覇気」などがあります。

モチベーションの意味

モチベーションとは

モチベーションとは、人が何か物事を行う時のやる気や目的意識を意味しています。

表現方法は「モチベーションを上げる」「モチベーションが下がる」「モチベーションの低下」

「モチベーションを上げる」「モチベーションが下がる」「モチベーションの低下」などが、モチベーションを使った一般的な言い回しです。

「モチベーションリサーチ」の意味

モチベーションを使った言葉として、「モチベーションリサーチ」があります。これは、消費者の行動の原因を探るために、消費者の潜在的な欲求を明らかにするための調査方法を指す言葉です。

具体的な質問をする方法や、一つの語句から連想させる方法、第三者として考えた場合の意見を尋ねる方法など、調査方法も様々です。今日ではインターネットなどが普及したことで消費者アンケートが行いやすくなっているため、多くの企業が活用しています。

モチベーションの対義語

モチベーションの対義語・反対語としては、意欲や気力が衰えることを意味する「脱力」、魂が抜けたようにぼんやりすることを意味する「放心」があります。

モチベーションの類語

モチベーションの類語・類義語としては、人が行動を起こす直接の原因を意味する「動機」、新しいことに取り組もうとする気持ちを意味する「野心」、物事をなそうとする意気込みを意味する「志気」などがあります。

エンゲージメントの意味

エンゲージメントとは

エンゲージメントとは、信頼関係などの深いつながりや関係性を意味しています。

表現方法は「エンゲージメントを高める」「エンゲージメントが高い」「エンゲージメントが低い」

「エンゲージメントを高める」「エンゲージメントが高い」「エンゲージメントが低い」などが、エンゲージメントを使った一般的な言い回しです。

「顧客エンゲージメント」の意味

エンゲージメントを使った言葉として、「顧客エンゲージメント」があります。これは、企業と顧客の間に存在する信頼関係を指す言葉です。企業ブランドを信頼し、高く評価し、愛着を持ってくれている場合は、顧客エンゲージメントが高いと言えます。

新しい商品が発売されたとしても、類似品が既に販売されていたり、後から安価で類似品が発売された場合などには、品質や価格で選べなければ顧客エンゲージメントをより高めることができている企業の商品を消費者は選ぶとされています。

Twitterのエンゲージメントの意味

また、SNSの一つであるTwitterでも「エンゲージメント」という言葉が使われていますが、これは一つの投稿を見た人が取る、その投稿に対する反応や行動を指しますが、企業やツールによってエンゲージメントの意味合いは変わってきます。

エンゲージメントの対義語

エンゲージメントの対義語・反対語としては、信用できず誠実ではないことを意味する「不信」があります。

エンゲージメントの類語

エンゲージメントの類語・類義語としては、当事者間で決められたことを意味する「約束」、二人以上の意思が合致して成立する決まり事を意味する「契約」、結婚の約束を交わすことを意味する「婚約」などがあります。

バイタリティの例文

1.年老いたからか、若いころのバイタリティこそ自分の中に残されていないが、興味があるものに対する貪欲さは変わらない。
2.バイタリティに満ち溢れた後輩についていくので精一杯だったが、彼の活力のおかげで自分まで元気な気持ちになる。
3.子どもたちの並々ならぬバイタリティはどこから来ているのか不思議に思っており、自分にこんな時期があったかさえ考えこんでしまう。
4.息子は小食でバイタリティに欠けていたが、幼稚園でクッキング体験をしたのが楽しかったのか食に興味を持ち前よりよく食べるようになった。
5.東南アジアの人たちのバイタリティ溢れる行動にはたびたび驚かされるが、それは経済が発展しつつあるだからだろう。
6.今どきの若者はたしかに真面目で合理的だが、その反面諦めが早いのでバイタリティに欠けるところがあるな。
7.20代ならば持ち前の体力とバイタリティで困難を乗り越えることができるだろうが、50代になるとそうはいかなくなるのだ。
8.アメリカの大学に留学するには学力も大事だが、日本の大学とは違い積極的に自分をアピールするバイタリティが必要となる。

この言葉がよく使われる場面としては、生命力、活気やエネルギーを意味する時などが挙げられます。

どの例文のバイタリティも、その人の言動ににじみ出て他者にも分かるため、モチベーションという言葉に置き換えて使うことはできません。

モチベーションの例文

1.テスト勉強のモチベーションが上がらないと机に向かうのも億劫だと言う娘に、平均点以上を取れたら美味しいものを食べようと誘ってみた。
2.このモチベーションを維持するために、対象への興味を失わないようにすることが一番大切だと思っているので、できるだけ他人の功績などは目にしないようにしている。
3.常にやる気に満ち溢れている同僚に、どうしたらモチベーションが下がらずにいられるのかと尋ねたら、美味しいものを週末に食べることを決めていると教えてもらった。
4.久しぶりに女子の新入社員が配属されるとの噂で男性陣はモチベーションが上がっていたが、ジェンダー意識の低い人たちねと女性管理職からびしっと諫められていた。
5.目標達成への、より高いモチベーションが生まれるのは、例えば惜しくも金メダルを逃したというような負の体験ではないでしょうか。
6.年の初めには多くの人たちが今年こそ英会話を学ぶぞと息巻いているが、半年を過ぎるとモチベーションが下がり大半が挫折してしまっている。
7.どうしてこの商品がSNSでヒットしたのか判然としなかったので、上司の許しを得て大規模なモチベーションリサーチをかけることにした。
8.売り上げが低迷している時だからこそ、落ち込まずにモチベーションを維持することに努めることが重要だ。

この言葉がよく使われる場面としては、人が何か物事を行う時のやる気や目的意識を意味する時などが挙げられます。

どの例文のモチベーションも内面的な意志を指すことから、バイタリティという言葉に置き換えて使うことはできません。

エンゲージメントの例文

1.エンゲージメントを高めるためにも、商品品質に気を配るだけではなく、その他顧客対応も誠意をもって対応するべきだろう。
2.SNSのエンゲージメントが高ければ、それだけ多くの人の目に触れているため、広告としての目的の一つは達成できていると言えるだろう。
3.継続的なエンゲージメントと顧客との間に育まなければ、高い企業収入を得ることはできないだろう。
4.この製品に対してエンゲージメントが高いお客様の属性について、詳しく調べるよう上司に言われました。
5.企業が社員満足度だけでエンゲージメントを測ると、社内のパワーバランスが崩れる恐れもあるので、あくまで社員一人一人を幸福度を追求すべきだ。
6.日本の家電ブランドは顧客エンゲージメントが高かったが、今では家電部門の売却によって、状況が変わりつつある。
7.その企業アカウントの平均的なツイートのインプレッションは3割ほどで、エンゲージメントの総数は1割にも満たない有様だった。
8.社内の従業員エンゲージメント向上のためだけに、賃金を上げるのは悪手としかいいようがないだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、信頼関係などの深いつながりや関係性を意味する時などが挙げられます。

例文2の「エンゲージメント」は、特定のSNSにおける投稿に対する反応を指すため、視聴者がその投稿を見たという記録になり、視聴者らの期待や不満などの反応を伺うこともできます。

バイタリティとモチベーションとエンゲージメントどれを使うか迷った場合は、外に溢れる活力を表す場合は「バイタリティ」を、内なる意欲を表す場合は「モチベーション」を、強い繋がりを表す場合は「エンゲージメント」を使うと覚えておけば間違いありません。

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