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【鶴の一声】と【天の声】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「鶴の一声」(読み方:つるのひとこえ)と「天の声」(読み方:てんのこえ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「鶴の一声」と「天の声」という言葉は、どちらも多くの人の議論や意見をおさえつける有力者や権威者の一言のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「鶴の一声」と「天の声」の違い

「鶴の一声」と「天の声」の意味の違い

「鶴の一声」と「天の声」の違いを分かりやすく言うと、「鶴の一声」は一般的に使われている、「天の声」は一般的に使われていないという違いです。

「鶴の一声」と「天の声」の使い方の違い

一つ目の「鶴の一声」を使った分かりやすい例としては、「社長の鶴の一声で契約が決まりました」「専務の鶴の一声により私がプロジェクトリーダーとなりました」「編集長の鶴の一声で彼女の原稿は没になりました」などがあります。

二つ目の「天の声」を使った分かりやすい例としては、「社長の天の声で無事に決まりました」「彼女は本当に天の声を聞くことができるのだろうか」「編集長の天の声によりこの漫画が連載されることになりました」などがあります。

「鶴の一声」と「天の声」の使い分け方

「鶴の一声」と「天の声」はどちらも多くの人の議論や意見をおさえつける有力者や権威者の一言のことを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「鶴の一声」は一般的に使われているのに対して、「天の声」は一般的に使われていないという点です。

また、「天の声」はあまり使われていないですが、天が人に伝える声のことの意味もあるのも違いの一つになります。

「鶴の一声」と「天の声」の英語表記の違い

「鶴の一声」も「天の声」も英語にすると「word from the top」「voice from on high」となり、例えば上記の「編集長の鶴の一声で彼女の原稿は没になりました」を英語にすると「A single authoritative word from the editor-in-chief sent her manuscript into the wastebasket」となります。

「鶴の一声」の意味

「鶴の一声」とは

「鶴の一声」とは、多くの人の議論や意見をおさえつける有力者や権威者の一言のことを意味しています。

「鶴の一声」の読み方

「鶴の一声」の読み方は「つるのひとこえ」です。誤って「つるのいっせい」などと読まないようにしましょう。

「鶴の一声」の使い方

「鶴の一声」を使った分かりやすい例としては、「警視総監の鶴の一声により逮捕に待ったがかかりました」「会長の鶴の一声で番組が打ち切りになりました」「政治の世界は鶴の一声で決まることが多い」「社長の鶴の一声で方針が決まりました」などがあります。

「鶴の一声」はプラスのイメージとマイナスのイメージどちらでも使うことができるのが特徴です。

例えば、「編集長の鶴の一声で続編の連載が決定しました」とすると、編集長の発言のおかげで漫画の続編の連載が決定したというプラスのイメージになります。

一方、「社長の鶴の一声で新規事業への参入が決まってしまった」とすると、社長が周囲の反対を押し切って独断で新規事業へ参入してしまったというマイナスなイメージになります。

「鶴の一声」の語源

「鶴の一声」の語源は鶴の鳴き声です。鶴の鳴き声は甲高く、大きいことから他の鳥を威圧するほど迫力があります。

この鶴を有力者や権威者に例えて、多くの人の議論や意見をおさえつける有力者や権威者の一言のことの意味で使われるようになったのが「鶴の一声」ということわざです。

「鶴の一声」の類語

「鶴の一声」の類語・類義語としては、手加減や手ごころのことを意味する「さじ加減」、自分一人だけの考えのことを意味する「一存」、自分の思うままに振る舞う心のことを意味する「恣意」などがあります。

「天の声」の意味

「天の声」とは

「天の声」とは、天が人に伝える声のことを意味しています。その他にも、権力者や影響力が強い人物の意見のことの意味も持っています。

「天の声」の使い方

「会社を建てろと天の声が聞こえた気がしたので企業することにしました」「彼女は天の声が聞こえたなどど意味不明な供述をしています」などの文中で使われている「天の声」は、「天が人に伝える声のこと」の意味で使われています。

一方、「編集長の天の声により連載していた漫画が打ち切りになりました」「社長の天の声で新規プロジェクトのリーダーになりました」などの文中で使われている「天の声」は、「権力者や影響力が強い人物の意見のこと」の意味で使われています。

「天の声」は天が人に伝える声のことと、権力者や影響力が強い人物の意見のことの二つの意味を持つ言葉ですが、現代では天が人に伝える声のことの意味ではほとんどで使われていません。

「天の声」は元々、天が人に伝える声のことの意味で使われていた言葉でした。天は天地や万物の支配者のことを意味しており、とてつもない存在のことを意味しています。

このとてつもない存在を権力者や影響力が強い人に例えて、権力者や影響力が強い人物の意見のことの意味で使われるようになったのが現代の「天の声」です。

「天の声」の類語

「天の声」の類語・類義語としては、神が神自身または天使など超自然的存在を介して人間へ伝達することを意味する「啓示」、神の教えのことを意味する「天啓」、神のお告げのことを意味する「神託」などがあります。

「鶴の一声」の例文

1.意見が割れて中々決めきれずにいたが、社長の鶴の一声で無事に意見がまとまりました。
2.編集長の鶴の一声で、新人作家が本誌デビューすることになりました。
3.副総監の鶴の一声に逮捕されずに釈放となったので、何か怪しいと思い独自で再捜査を始めました。
4.長年進めていたプロジェクトが、社長の鶴の一声により中止になってしまいました。
5.編集長の鶴の一声により、担当して漫画の編集から外されてしまいました。
6.職場の懇親会を開催する店を探していたが、アイドル的女性のチーズがいい!という鶴の一声でチーズ料理の店に決まった。
7.経営方針を巡っては派閥争いが激化していたが、それを見かねた先代の社長は鶴の一声を発して皆を黙らせてしまった。
8.その番組は人気番組であったのに会長の鶴の一声で打ち切りを決定してしまい、現場はとても混乱していた。
9.そもそも上司の鶴の一声で新事業立ち上げが決定したのだから、その失敗の責任を取ってもらわねばならない。
10.会社の方針は社長の鶴の一声で決まっているわけではなくて、社長のライバルである役員の意向も反映されているものだ。

この言葉がよく使われる場面としては、多くの人の議論や意見をおさえつける有力者や権威者の一言のことを表現したい時などが挙げられます。

例文1と例文2の「鶴の一声」はプラスのイメージで使っており、例文3から例文5の「鶴の一声」はマイナスのイメージで使っています。

「天の声」の例文

1.彼は天の声が聞こえる占い師らしいが、どうせインチキに違いありません。
2.今回の事件の犯人は天の声により実行したと、意味不明な供述をしている。
3.この状況を重く見た社長は天の声で新製品の製造販売を決定しました。
4.今回の映画のキャスティングは、スポンサーの天の声で決まったらしいです。
5.監督の天の声により、高卒ルーキーが開幕戦でスタメンデビューとなりました。
6.私の会社では社長を差し置いて会長の権力が強く、会長の指示のことを天の声と言っている。影が薄く、カマキリに似た社長は傀儡社長、もしくは昆虫君と呼ばれている。
7.会議では社長の天の声で新規参入が決定したが、現場は別の案件で忙殺されている有様でそれどころではなかった。
8.政治家が政治的判断をする時に天の声が聞こえたというが、あれは比喩なのか、それとも本当なのかよくわからない。
9.スタジオには出演陣以外にも天の声としてナレーターがいて、何かボケるとすぐに突っ込んでくれるのがお約束だ。
10.漫画の連載は編集長の天の声で継続が決定したが、もしまた問題が起きれば即刻打ち切りにするという条件付きだった。

この言葉がよく使われる場面としては、天が人に伝える声のことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、権力者や影響力が強い人物の意見のことを表現したい時にも使います。

例文1と例文2の「天の声」は天が人に伝える声のこと、例文3から例文5の「天の声」は権力者や影響力が強い人物の意見のことの意味で使っています。

「鶴の一声」と「天の声」はどちらも多くの人の議論や意見をおさえつける有力者や権威者の一言のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、一般的に使われているのが「鶴の一声」、一般的に使われていないのが「天の声」と覚えておきましょう。

言葉の使い方の例文
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