【破棄】と【廃棄】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文
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似た意味を持つ「破棄」(読み方:はき)と「廃棄」(読み方:はいき)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「破棄」と「廃棄」という言葉は、どちらも捨てることや処分することを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。



破棄と廃棄の違い

破棄と廃棄の意味の違い

破棄と廃棄の違いを分かりやすく言うと、破棄とは原形をとどめない状態で処分すること、廃棄とはもとの形のまま処分することという違いです。

破棄と廃棄の使い方の違い

一つ目の破棄を使った分かりやすい例としては、「彼女は一方的に婚約を破棄した」「見られたくないテストはこっそり破棄する」「相手国に条約の破棄を正式に通告した」「高裁は東京地裁の裁判員裁判判決を破棄した」などがあります。

二つ目の廃棄を使った分かりやすい例としては、「私たちは仕方なく在庫を廃棄した」「廃棄前提の量の食事には閉口する」「大型ごみの処分に廃棄物処理業者を利用する」「新たな廃棄物処分場が建設される」「不平等条約を廃棄する」などがあります。

破棄と廃棄の使い分け方

破棄と廃棄という言葉は、どちらも不用品などを捨てたり処分する時に使われますが、意味は微妙に異なります。

破棄とは破り棄てることであり、書類などの紙を処分する時によく用いられる言葉です。一方、廃棄とは捨て去ることであり、書類などに限らず様々な不用品を処分する時に用いられています。破棄には、原形をとどめない状態で処分するという意味合いがあることを覚えておきましょう。

また、破棄という言葉は物理的に処分すること以外にも、法律や約束事などを取り消すことの意でも使われています。廃棄という言葉も、条約を一方の意思によって効力を失わせることの意を持っていますが、こちらの意味で使われることはあまりありません。

これらが、破棄と廃棄という言葉の明確な違いになります。

破棄と廃棄の英語表記の違い

破棄を英語にすると「destruction」「annulment」「cancellation」となり、例えば上記の「婚約を破棄する」を英語にすると「cancel the engagement」となります。

一方、廃棄を英語にすると「disposal」「scrap」「repeal」となり、例えば上記の「在庫を廃棄する」を英語にすると「dispose of that stock」となります。

破棄の意味

破棄とは

破棄とは、破り捨てることを意味しています。

その他にも、「契約や取り決めなどを一方的に取り消すこと」「上級裁判所が、上訴に理由があるとして原判決を取り消すこと」の意味も持っています。

表現方法は「書類を破棄する」「破棄致します」「破棄させていただきます」

「書類を破棄する」「破棄致します」「破棄させていただきます」などが、破棄を使った一般的な言い回しです。

破棄の使い方

「不要な書類を破棄する」「退職するにあたり名刺を破棄するか迷う」「昨日の会議資料の破棄をお願いします」「先程のメールは破棄願います」などの文中で使われている破棄は、「破り捨てること」の意味で使われています。

一方、「婚約破棄された」「契約破棄していいですか」などの文中で使われている破棄は「一方的に取り消すこと」の意味で、「高裁への破棄差し戻し判決となった」「自判には取消自判と破棄自判の2種類がある」などの文中で使われている破棄は、「原判決を取り消すこと」の意味で使われています。

破棄は「破毀」とも書き表しますが、一般的には破棄と表記されています。

破棄とは、文字通り「破り棄てること」ですが、複数の意味を持つ言葉です。書類などを物理的に処分することのほかに、法律、判決、約束事などを概念的に取り消すことの意で、それぞれ使われています。いずれも、改まった場面や文章中で用いられることが多い言葉です。

「破棄差戻し」の意味

破棄という言葉を用いた日本語には「破棄差戻し」があります。上訴裁判所における判決の一つであり、上級裁判所が前の裁判における判決を破棄し、原裁判所へ再び審理するよう事案を送り返すことを意味します。

破棄の対義語

破棄の対義語・反対語としては、大切に保存することや使わずにしまっておくことを意味する「温存」、廃止したものなどを再びもとの状態に戻すことを意味する「復活」、とりきめを交わすことを意味する「約定」などがあります。

破棄の類語

破棄の類語・類義語としては、不用のものとして手元から放すことを意味する「捨てる」、今までの状態や関係、約束などが消えてなくなることを意味する「解消」、成り立たないことやまとまらないことを意味する「不成立」などがあります。

廃棄の意味

廃棄とは

廃棄とは、不用なものとして捨てることを意味しています。

その他にも、条約を当事国の一方の意思によって効力を失わせることの意味も持っています。

表現方法は「廃棄する」「廃棄物」「廃棄処分」

「廃棄する」「廃棄物」「廃棄処分」などが、廃棄を使った一般的な言い回しです。

廃棄の使い方

「廃棄物処理法のセミナーに参加した」「一般廃棄物の収集と運搬を請負う業者です」「消費期限が過ぎたコンビニ弁当は廃棄処分になる」「食材の廃棄率の計算を習った」などの文中で使われている廃棄は、「不用なものとして捨てること」の意味で使われています。

一方、「不平等条約を廃棄する」「日本に不利な条約の廃棄を目指す」「規定に従って条約を廃棄する」などの文中で使われている廃棄は、「条約を一方の意思によって効力を失わせること」の意味で使われています。

廃棄という言葉は、上記の例文のように二つの意味がありますが、一般的には「不用なものとして捨てること」の意味で使われています。「廃」とは不用のものとしてやめにすること、「棄」とは棄てることや放り出すことを表す漢字です。

「廃棄率」の意味

廃棄という言葉を用いた日本語には「廃棄率」があります。廃棄率とは、通常の食習慣のもとで一般通念では食べない廃棄部分の重量を、食材の総重量に対する比率で示した数値のことです。例えば、リンゴの場合、皮と芯が廃棄する部分であり15%が廃棄率となります。

廃棄の対義語

廃棄の対義語・反対語としては、そのままの状態に保っておくことを意味する「保存」、廃物を加工して再び同種のものをつくり出すことを意味する「再生」、条約・協定・契約などを結ぶことを意味する「締結」などがあります。

廃棄の類語

廃棄の類語・類義語としては、不要なものを適当な方法で始末することを意味する「処分」。しりぞけすてることを意味する「排棄」、投げ捨てることを意味する「投棄」、意思表示をした者がその効果を消滅させることを意味する「撤回」、制度などをとりやめることを意味する「撤廃」などがあります。

破棄の例文

1.大量の書類を破棄する場合、シュレッダーでは手間も時間もかかるため溶解処理業者へ依頼している。
2.採用に至らなかった方や採用を辞退された方の応募書類などは、当社において責任をもって破棄致します。
3.申し訳ありません、前回の請求書に金額の誤りがございました。お手数ですが破棄してくださいますよう、お願い致します。
4.婚約は一種の契約ではあるが、相手の暴力や不貞行為など正当な理由があれば、いつでも婚約を破棄することが出来ます。
5.今日のゼミでは、自白に信憑性が乏しいとして最高裁において破棄自判し無罪を言渡した事例について議論した。
6.退職に際し、社内で保持していた諸々の紙ベースの資料をシュレッダーで大量に破棄する作業が地味に大変だった。
7.有名な作家が下積み時代の原稿をすべて破棄してしまったといっていたが、もし残っていればプレミアがついたのにと他人事なのに余計なことを考えてしまうのだった。
8.いらなくなった大量の名刺を破棄するのももったいないと思い、何かカードゲームとして使えないか考えたのが、のちのち大ヒットすることになるカードゲームにつながったのだ。
9.先程のお送りしたメールは、あやまってテンプレートをそのまま送ってしまったものなので、まことにお手数ですがすみやかに破棄願います。
10.いつもはシュレッダーにかけて書類を破棄するところを、うっかり忘れてそのままゴミ袋に入れて捨ててしまったことで他社に情報が漏れたと見られている。
11.ある企業が履歴書などの応募書類が破棄されずに業者に売られていたことが判明し、そのことがきっかけで個人情報保護に関する意識がふたたび高まりを見せた。

この言葉がよく使われる場面としては、破り捨てること、契約などを一方的に取り消すこと、上級紙裁判所が原判決を取り消すことを表現したい時などが挙げられます。

例文1から例文3の破棄は、破り棄てることの意味で使われています。例文3のように「破棄してください」という趣旨の文章を敬語にする場合、破棄という行為自体が相手の手を煩わすことなので、「お手数ですが」などの気遣いの言葉を添えると良いでしょう。

例文5の破棄は、上級紙裁判所が原判決を取り消すことの意味で使わています。自判とは、上訴した裁判所が原審の判決を不当として取消または破棄して判決することであり、取消自判と破棄自判の2種類があります。

廃棄の例文

1.スプレー缶を廃棄するときは、中身を使い切るか、ガス抜きキャップを使用してガスが残っていないことを確認しましょう。
2.事業者にとって産業廃棄物処理の費用が高いことも、不法投棄が後を絶たな原因の一つでだろう。
3.不要となった農薬の廃棄処分について役場に相談したら、産業廃棄物処理業者に処理を委託するように言われた。
4.エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などが家電リサイクル法の対象となる廃棄物です。
5.幕末に押し付けられた不平等条約の廃棄を目指して、奔走した外交官の一人が小村寿太郎である。
6.食品廃棄の問題は余剰分を捨てる事にあるのではなく、余剰に気付けていないこと、気づいているのにやめられない事にあると思う。
7.山間部にゴミを大量に投棄したとして廃棄物処理法違反で会社の社長と役員が逮捕されていたが、取り調べによると処理費用を節約したかったと話しているという。
8.我が社では昨年施行された事業系一般廃棄物の減量に関する指導要綱に従い、廃棄物の管理責任者を置き、再生利用の年間計画をしっかり定めている。
9.彼はずっとスーパーのお惣菜売り場で働いていたが、廃棄処分されるお弁当やお惣菜をみてもったいないと思ったことがきっかけで、フードバンクを立ち上げることになったそうだ。
10.今までは家にある不要物は廃棄するしか方法がなかったが、フリーマーケットアプリなどを利用すれば必要な人に届き、それがお金になるのだからいい時代になったと思う。
11.昨今、地元の不良がたちがカネになりそうな資源ゴミを盗む事件をたびたび起こしており、住民たちの間では彼らのことを廃棄族と呼んで蔑んでいた。

この言葉がよく使われる場面としては、不用なものとして捨て去ること、条約を当事国の一方的な意思によって効力を失わせることを表現したい時などが挙げられます。

例文1から例文4にある廃棄は不用なものとして捨て去ることの意味で使われ、例文5にある廃棄は条約を当事国の一方的な意思によって効力を失わせることの意味で使われれいます。例文2にある不法投棄とは、廃棄物処理法などの法令に違反した処分方法で廃棄物を投棄することです。

破棄と廃棄という言葉は、どちらも物を捨てる時や処分する時に使われます。どちらの言葉を使うか迷った場合、原形をとどめない状態で捨てることを表現をしたい時は「破棄」を、もとの形のまま捨てることを表現したい時は「廃棄」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
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