同じ「きゅうきょく」という読み方の「窮極」と「究極」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「窮極」と「究極」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。
窮極と究極の違い
窮極と究極の意味の違い
窮極と究極の違いを分かりやすく言うと、窮極よりも究極と書く方が一般的という違いです。
窮極と究極の使い方の違い
一つ目の窮極を使った分かりやすい例としては、「窮極の贅沢って何だろうか」「地球温暖化は窮極的には生命の危機を示唆する」「テロリストが窮極の悪事を企てる」「核兵器の窮極的廃絶を切に願う」などがあります。
二つ目の究極を使った分かりやすい例としては、「すき焼きかしゃぶしゃぶか究極の選択だ」「教育の究極の目的は世界平和だと思います」「舞台で究極のパフォーマンスを見せた」「これぞ究極のラーメンだ」などがあります。
窮極と究極の使い分け方
窮極と究極という言葉は、どちらも「きゅうきょく」と読み、「物事を突きつめて極めること」という同じ意味を持つ同音同義語です。そのため、上記の例文にある「窮極」と「究極」は互いに置き換えて使うことが出来ます。
あえて違いを挙げるならば、一般的には「究極」の方が多く使われていることでしょう。もともとは「窮極」と書き、窮極という表記は中国の古典にも出てきています。「究極」は「窮極」の書き換えですが、いつしか「究極」と書くことが一般的になりました。
窮極と究極は同じ意味であるため、どちらの漢字を使っても間違いではありませんが、一般的に使われている「究極」を使う方が無難でしょう。
窮極と究極の英語表記の違い
窮極も究極も英語にすると「extreme」「ultimate」「final」となり、例えば上記の「窮極の贅沢」を英語にすると「the ultimate level of luxury」となります。
窮極の意味
窮極とは
窮極とは、物事を突きつめ極めること、その最後の到達点、究竟を意味しています。
窮極の使い方
窮極を使った分かりやすい例としては、「この事件は窮極の完全犯罪です」「料亭で窮極の料理を堪能する」「兵士たちには窮極の覚悟がありました」「窮極への道は長く険しいものです」などがあります。
その他にも、「社会の発展が窮極的に当社の目指すものです」「小さな酒蔵で窮極の大吟醸に出会った」「窮極たる手甲を手に入れた」「ペットとのひと時が窮極の癒しの時間です」「窮極の美を探し求める」などがあります。
窮極の語源
窮極の語源は、その言葉の成り立ちに由来します。「窮」は訓読みで「きわめる」と読み、奥深くまで行きつくすこと、突き詰めることを表し、「極」は行きつくした果てを表します。窮極とは、物事の最後に達する所を意味する言葉です。
窮極という言葉は、何かの度合いが激しいことや、程度が最も高いことを表します。「窮極の美」のように良い事にも、「窮極の完全犯罪」のように悪い事にも用いられています。
窮極の対義語
窮極の対義語・反対語としては、これといったすぐれた特色もなく当たり前なことを意味する「平凡」、ごくありふれたものであることを意味する「普通」、ごく一般的であることを意味する「並み」などがあります。
窮極の類語
窮極の類語・類義語としては、物事の行きつくところや極限を意味する「極み」、ある物事が最高の状態に達していることを意味する「至り」、到達することのできる最高の境地を意味する「極致」、物事の限度ぎりぎりのところを意味する「極限」などがあります。
究極の意味
究極とは
究極とは、物事を突きつめ極めること、その最後の到達点、究竟を意味しています。
表現方法は「究極のところ」「究極を言えば」「究極に難しい」
「究極のところ」「究極を言えば」「究極に難しい」などが、究極を使った一般的な言い回しです。
究極の使い方
究極を使った分かりやすい例としては、「究極の選択を迫られても選べないので困っています」「ブロッコリーと鶏胸肉とは究極のダイエット食だね」「ゲーム大会は究極の二択クイズで盛り上がった」「デザインの究極形を追求する」などがあります。
その他にも、「究極のイチゴジャムレシピを伝授します」「究極に難しい漢字を出題します」「究極の選択でわかる心理テストです」「究極のところ敗因は努力不足だ」「これが究極の学習アプリだと思います」などがあります。
究極とは、物事を突きつめて行きついた果てや、極めることを意味します。前述した「窮極」という言葉の書き換えですが、現在では、「窮極」よりも「究極」と表記されることが多くなっています。
「究極の選択」の意味
上記の例文にある「究極の選択」とは、いずれかを選ばなければならない状況のなかで、どちらが優れているかを決めるのが難しかったり、どれを選んでも苦しむかもしれないさまを意味します。
「究極兵器」の意味
究極を用いた日本語には「究極兵器」があります。巨大な破壊力を持ち、それに対する有効な防御手段がない兵器を意味する言葉で、具体的には核兵器や大陸間弾道ミサイルなどを指します。
究極の対義語
究極の対義語・反対語としては、学問や技芸などを学びはじめることを意味する「入門」、学問や芸事などの習いはじめを意味する「初歩」などがあります。
究極の類語
究極の類語・類義語としては、物事の度合いの最も高まったところを意味する「極点」、物事の最後や果てを意味する「終極」、この上なく高く優れていることを意味する「至高」、極限や極致に達していることを意味する「至極」などがあります。
窮極の例文
この言葉がよく使われる場面としては、物事を果てまで極めることを表現したい時などが挙げられます。
例文3にある「窮極形」とは、これ以上ない完璧な形状を表しています。例文4の「窮極のところ」は、物事が最終的にある結果に至るさまを表し、「行き着くところ」「結局」などと言い換えることができます。
究極の例文
この言葉がよく使われる場面としては、物事を押し詰めて最後に達する所を表現したい時などが挙げられます。
例文1にある「究極の選択」とは、どちらも選び難く、捨て難い状況を表しています。例文2の「究極のところ」とは、最終的に到達するところを表します。似た表現には、「詰まるところ」「行き着くところ」などがあります。
窮極と究極という言葉は、どちらも「きゅうきょく」と読み、物事を極めることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、一般的に表記されている「究極」を用いた方が通じやすいでしょう。