【スキルアップ】と【キャリアアップ】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「スキルアップ」と「キャリアアップ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「スキルアップ」と「キャリアアップ」という言葉は、「個人の能力を高めること」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




スキルアップとキャリアアップの違い

スキルアップとキャリアアップの意味の違い

スキルアップとキャリアアップの違いを分かりやすく言うと、スキルアップは技術や知識を向上させることを表現する時に使い、キャリアアップは地位や経歴を高めることを表現する時に使うという違いです。

スキルアップとキャリアアップの使い方の違い

一つ目のスキルアップを使った分かりやすい例としては、「この仕事を通じてスキルアップしたいと思っている」「上司が原因でスキルアップがなかなか出来ていない」「スキルアップのために資格勉強を始めることにした」などがあります。

二つ目のキャリアアップを使った分かりやすい例としては、「キャリアアップの機会を逃さないようにする」「女性のキャリアアップは難しいと言われるができる限りのことをする」「キャリアアップにつながるのであれば挑戦してみたい」などがあります。

スキルアップとキャリアアップの使い分け方

スキルアップとキャリアアップはどちらも、個人の能力を高めることを意味しますが、指すものが若干異なります。

スキルアップは、能力や技術力を高めることを表します。すでに習得している能力をさらに向上させることはもちろん、必要とされる技術を新しく習得することに対しても使われる言葉です。

一方のキャリアアップは、より高い資格や能力を身につけることを表しますが、これにより自分の職務経歴を高めることを表現する言葉として使われています。また、転職などによって職場環境を変えることで待遇を向上させることもキャリアアップに含みます。

つまり、スキルアップは自身の能力や技術力を高めることを表し、キャリアアップは能力などを高めることで自身の経歴を高めることを表します。そのため、スキルアップはキャリアアップのために必要とされることが多いと言えます。

スキルアップとキャリアアップの英語表記の違い

スキルアップを英語にすると「improving skills」「upskilling」となり、例えば上記の「スキルアップしたい」を英語にすると「want to improve my skill」となります。

一方、キャリアアップを英語にすると「career advancement」「step up in own career」となり、例えば上記の「キャリアアップの機会」を英語にすると「a career advancement opportunity」となります。

スキルアップの意味

スキルアップとは

スキルアップとは、能力や技術力を高めることを意味しています。

スキルアップの使い方

スキルアップを使った分かりやすい例としては、「社員のスキルアップのためにこの企業では教育プログラムを用意している」「スキルアップのために取り組んでいることとして資格の取得が挙げられる」などがあります。

その他にも、「仕事のスキルアップに必要な知識はコンピューター関連だと感じている」「スキルアップのおかげで楽になるのは自分だ」「スキルアップを目指す理由を尋ねられた」「スキルアップできない職場環境である可能性もある」などがあります。

スキルアップは和製英語

スキルアップは英語で「improving skills」「upskilling」と表記されます。英語に置き換えることもできますが和製英語であるため、英語圏では「skill up」という表現は用いられません。

持ち合わせている能力や技術を磨いて向上させることだけでなく、新しい技術や知識を会得することに対しても使われる言葉で、「アップスキリング」と表現されることもあります。

スキルアップの対義語

スキルアップの対義語・反対語としては、熟練度が下がることを意味する「スキルダウン」、水準が下がることを意味する「レベルダウン」があります。

スキルアップの類語

スキルアップの類語・類義語としては、進歩することや向上することを意味する「ステップアップ」、物事が進歩や発展することを意味する「進展」、物事が良い方へ動くことを意味する「前進」、技術などが身につき進歩することを意味する「上達」などがあります。

キャリアアップの意味

キャリアアップとは

キャリアアップとは、より高い資格や能力を身につけることを意味しています。

キャリアアップの使い方

キャリアアップを使った分かりやすい例としては、「キャリアアップを実現するために今からできることをする」「キャリアアップ転職を狙っているが良い条件の企業がない」「30代になってからキャリアアップに目を向けるようになった」などがあります。

その他にも、「現状を分析できる人はキャリアアップできる人だと思う」「キャリアアップを図るためと志望動機に記載していいのだろうか」「キャリアアップのために使えるものは使っていく姿勢も大切だ」などがあります。

キャリアアップは和製英語

キャリアアップは英語で「career advancement」「step up in own career」と表記されます。英語に置き換えることもできますが和製英語であるため、英語圏では「career up」という表現は用いられません。

専門的な知識を身に付けたり、技術を向上させることを意味する言葉ですが、上記例文の「キャリアアップを実現する」などのように、能力を向上させることで地位や経歴、待遇を高めることを指して使われることが多くあります。

キャリアアップの対義語

キャリアアップの対義語・反対語としては、現在より低い地位の仕事に就くことを意味する「キャリアダウン」があります。

キャリアアップの類語

キャリアアップの類語・類義語としては、順位や等級が上がることを意味する「ランクアップ」、職務上の地位や官位が上がることを意味する「昇進」、職業や商売を変えることを意味する「転業」などがあります。

スキルアップの例文

1.従業員のスキルアップのための支援方法には、研修や個別指導、学習プラットフォームの提供などがある。
2.無理にスキルアップする必要はないのだろうが自分自身のためにならないため、日々努力は怠らないようにしている。
3.スキルアップ講座には様々なものがあり、実務力を養うものからコミュニケーション能力を養うものまで様々だ。
4.スキルアップセミナーに参加するために概要や日程、参加費を調べている。
5.社員のスキルアップは昇給など個人的なメリットもあるが、生産性の向上などの企業的なメリットも多い。

この言葉がよく使われる場面としては、能力や技術力を高めることを意味する時などが挙げられます。

例文5のように「スキルアップ」とともに、「昇給」「昇格」などの言葉が用いられている場合には「キャリアアップ」という言葉に置き換えて使うことはできません。

キャリアアップの例文

1.キャリアアップ転職は難しいのだろうかと尻込みしていたが、結局は自分の頑張りに左右されるものだろう。
2.キャリアアップを目指す女性は多いが、まだまだ管理職に就いている女性が多いとは言えないだろう。
3.男女の間で給料差があることは、キャリアアップに対する意欲を低下させる一因となっている。
4.事業主には国からキャリアアップ助成金を受け取ることができ、優秀な人材のために使われているそうだ。
5.保育士等キャリアアップ研修は自治体ごとに開催されており、研修を受けて特定の役職に就くことで給与額が上がる。

この言葉がよく使われる場面としては、より高い資格や能力を身につけることを意味する時などが挙げられます。

例文5の「保育士等キャリアアップ研修」とは、保育士の待遇改善や専門性向上のために行われており、2023年から修了すべき研修とされています。

スキルアップとキャリアアップは、どちらも「個人の能力を高めること」を表します。

どちらを使うか迷った場合は、技術や知識を向上させることを表す場合は「スキルアップ」を、地位や経歴を高めることを表す場合は「キャリアアップ」を使うと覚えておけば間違いありません。

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