似た意味を持つ「されました」と「しました」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「されました」と「しました」という言葉は、どちらもある動作や行為などを行うことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「されました」と「しました」の違い
「されました」と「しました」の意味の違い
「されました」と「しました」の違いを分かりやすく言うと、「されました」の方が「しました」よりも丁寧な表現という違いです。
「されました」と「しました」の使い方の違い
一つ目の「されました」を使った分かりやすい例としては、「友人の誕生日パーティーに招待されました」「総理大臣がこちらの施設をご訪問されました」「ついにオリンピックが東京で開催されました」などがあります。
二つ目の「しました」を使った分かりやすい例としては、「今日は数学の勉強をしました」「連絡いただいた件確認しました」「10年ぶりに実家に帰省しました」「出張の手配をしました」「私たちは昨日サッカーをしました」たなどがあります。
「されました」と「しました」の使い分け方
「されました」と「しました」はどちらもある動作や行為などを行うことを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「されました」の方が「しました」よりも丁寧な表現という点です。
分かりやすく解説すると、「古文の勉強をされました」「古文の勉強をしました」という二つの文章があります。
どちらも古文を勉強することを指しますが、前者は受動態で主語が第三者になり、「される」という尊敬語の形です。一方、後者は能動態で主語が自分自身になります。つまり、「されました」は敬語表現であるため、「しました」よりも丁寧な表現になるのです。
「されました」と「しました」の英語表記の違い
「されました」も「しました」も英語にすると「did」となり、例えば上記の「私たちは昨日サッカーをしました」を英語にすると「We played soccer yesterday」となります。
「されました」の意味
「されました」とは
「されました」とは、ある動作や行為などを行うことを意味しています。
「されました」の使い方
「されました」を使った分かりやすい例としては、「ワールドカップの日本代表メンバーが発表されました」「上司の誕生日パーティーが開催されました」「大谷さんが歴史の勉強をされました」「新しいゲームソフト発売されました」などがあります。
「されました」は「する」の尊敬語「される」に、「ます」の過去形である「ました」が合わさり、ある動作や行為などを行うことの意味で使われている言葉です。また、「されました」は尊敬語で敬語表現になります。
尊敬語とは話し手が聞き手や話題の主のその動作や状態などを高めて待遇することを意味しています。
「されました」は敬語表現なのでビジネスシーンにおいて上司や取引先などの目上の人に対して使うことができます。また、「されました」をさらに丁寧にした表現として、「なさいました」「なさりました」などがあります。
「されましたでしょうか」は二重敬語
「されました」を使った有名な言葉として、「されましたでしょうか」がありますが、二重敬語ではないかと思う人もいます。結論から言うと、二重敬語であり間違った表現です。
二重敬語とは「尊敬語+尊敬語」「謙譲語+謙譲語」「丁寧語+丁寧語」などのように、一つ語の中に同じ種類の敬語を重複させてしまう間違った敬語の使い方です。
「されましたでしょうか」を分解すると、「される」の尊敬語+丁寧語「ます」の過去形の「ました」+「だろうか」の丁寧語の「でしょうか」が合わさった言葉で上記の例に当てはまっているので二重敬語になります。
「されました」の類語
「されました」の類語・類義語としては、ある動作や行為などを行うことを意味する「なさいました」、結果としてある結果や段階になっていることを意味する「及んでいました」などがあります。
「しました」の意味
「しました」とは
「しました」とは、ある動作や行為などを行うことを意味しています。
表現方法は「拝見しました」「承知しました」「了解しました」
「拝見しました」「承知しました」「了解しました」「了承しました」などが、「しました」を使った一般的な言い回しになります。
「しました」の使い方
「しました」を使った分かりやすい例としては、「毎日ダイエットを頑張って5キロ減量しました」「私は本大会で新記録を更新しました」「部下にこの案件を任せることにしました」「こちらの資料にはもう目を通しました」などがあります。
「しました」はある動作や行為などを行うことを意味する「した」の丁寧語になります。丁寧語とは、丁寧な言い方をすることによって相手への敬意を示すことを意味する敬語表現です。
「しました」は敬語表現なのでビジネスシーンでも使うことができますが、丁寧語であるためやや敬意に欠けている表現になります。そのため、上司や取引先などの目上の人に対して使う場合は、さらに丁寧な表現である「されました」「なさいました」「なさりました」などを使うのがいいでしょう。
「しました」の類語
「しました」の類語・類義語としては、広く世の中に行き渡っていることを意味する「行なわれている」、他からの動きや作用が身に加えられていることを意味する「受けていました」などがあります。
「されました」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、ある動作や行為などを行うことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように。「されました」は様々な場面で使うことができる言葉です。
「しました」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、ある動作や行為などを行うことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように。「しました」は様々な場面で使うことができる言葉です。
「されました」と「しました」はどちらもある動作や行為などを行うことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「されました」の方が「しました」よりも丁寧な表現と覚えておきましょう。