【青年期】と【壮年期】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「青年期」(読み方:せいねんき)と「壮年期」(読み方:そうねんき)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「青年期」と「壮年期」という言葉は、どちらも「人の年齢区分」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




青年期と壮年期の違い

青年期と壮年期の意味の違い

青年期と壮年期の違いを分かりやすく言うと、青年期とは15歳ごろから25歳ごろまでを表し、壮年期とは25歳ごろから65歳ごろまでを表すという違いです。

青年期と壮年期の使い方の違い

一つ目の青年期を使った分かりやすい例としては、「子供たちは幼年期と青年期の間に大きく発達します」「アイデンティティの獲得が青年期の発達課題です」「青年期では体の変化が著しい」などがあります。

二つ目の壮年期を使った分かりやすい例としては、「壮年期の初期は働き盛りで忙しいものです」「壮年期の身体的特徴と心理的特徴をノートにまとめる」「壮年期に起こりやすい健康問題がいくつかあります」などがあります。

青年期と壮年期の使い分け方

青年期と壮年期という言葉は、どちらも年齢区分や発達段階を表しますが、意味や使い方には違いがあります。

青年期とは、発達心理学では15歳ごろから25歳ごろまでの時期を言います。青年期は子どもから大人へと成長する過渡期であり、発達段階でいう学童期から壮年期の間を表します。壮年期とは、青年期と老年期の間の時期です。具体的な年齢としては、25歳ごろから65歳ごろまでを指します。

青年期や壮年期などの年齢区分の定義は、学問や文化あるいは研究者によって異なります。区分の違いはありますが、一般的には年齢が進むにつれて、おおよそ「乳児期」「幼年期」「学童期」「青年期」「壮年期」「老年期」に区切られています。

青年期と壮年期の英語表記の違い

青年期を英語にすると「adolescence」「young adulthood」となり、例えば上記の「幼年期と青年期の間」を英語にすると「between childhood and young adulthood」となります。

一方、壮年期を英語にすると「late middle age」「mature stage」となり、例えば上記の「壮年期の初期」を英語にすると「the early stage of mature age」となります。

青年期の意味

青年期とは

青年期とは、発達心理学で14、5歳から24、5歳までの時期を意味しています。

青年期の使い方

青年期を使った分かりやすい例としては、「知識を吸収しやすい青年期に英語に触れましょう」「青年期の年齢に定義はありますか」「エリクソンが定義する青年期はいつですか」「青年期の社会的特徴を教えてください」などがあります。

その他にも、「青年期の発達課題にアイデンティティの確立があります」「青年期とは発達段階としてどんな時期ですか」「青年期失顔症は小説のなかの架空の病気です」「青年期の発達課題をレポートにして提出してください」などがあります。

青年期の「青」は未熟さを表し、青年期とは成熟に至る前段階を指す言葉です。生理的には身体的変化が現れ、心理的には自我意識の高まりがみられる一方、苛立ちや反抗など精神の動揺が著しい時期です。

青年期の年齢

青年期が具体的にいつ頃であるかは、文化や学問によって異なり、統一した定義はありません。例えば、発達心理学上では15歳~25歳ごろの時期を指し、厚生労働省では15歳〜29歳を青年期としています。

青年期の類語

青年期の類語・類義語としては、青年期のことを意味する「青春期」、青年期の前期で第二次性徴が現れ精神的に変化の現れる時期を意味する「思春期」、精神発達の過程で著しく反抗的態度を示す時期を意味する「反抗期」、幼い子供の時期を意味する「幼少期」などがあります。

壮年期の意味

壮年期とは

壮年期とは、人間の発達段階の一つで青年期と老年期の間の時期、20~25歳頃から 60~65歳頃までを指すことが多いを意味しています。

壮年期の使い方

壮年期を使った分かりやすい例としては、「病気がちで充実した壮年期とはならなかった」「壮年期の患者さんを看護する」「壮年期とは何歳から何歳までを言いますか」「壮年期の次は老年期です」「兄は壮年期に差し掛かるころです」などがあります。

その他にも、「青年期と壮年期にはそれぞれの特徴があります」「もう壮年期と呼ばれる年齢は過ぎました」「壮年期の発達課題と特徴を学びました」「教育者ハヴィガーストの壮年期における発達課題を説明します」

壮年期の「壮年」とは、心身ともに成熟して働き盛りの年ごろ、人生のうち最も元気の盛んな年ごろを意味します。「壮」は訓読みで「さかん」と読み、勢いの強さを表す漢字です。壮年期とは、青年期と老年期の間であり、精神的にも肉体的にも完成し、社会生活でも重要な位置を占める時期です。

壮年期の年齢

壮年期の年齢区分も、青年期と同様に研究者により異なります。一般的には20~25歳頃から 60~65歳頃までを表わすことが多い言葉です。

「壮年期地形」の意味

壮年期を用いた日本語には「壮年期地形」があります。地学分野で使われる用語であり、浸食が進んで山の形が険しくなり、V字谷や急斜面の入り組んだ地形を意味します。浸食の進み具合により、「幼年期地形」「壮年期地形」「老年期地形」と区別されています。

壮年期の類語

壮年期の類語・類義語としては、青年と老年との間の年ごろを意味する「中年」、年を取って精神的身体的に適応能力が減退する時期を意味する「老年期」、女性の成熟期から老年期へと移行する時期を意味する「更年期」、中年を過ぎ老年に入りかけた年頃を意味する「初老」などがあります。

青年期の例文

1.不安やイライラなどが生まれやすい不安定な精神状態は、思春期や青年期の特徴です。
2.青年期である患者さんの看護の関わり方について、看護師長に相談しました。
3.ある時期から、青年期は発達心理学の分野で特に関心をもたれるようになりました。
4.後期の青年期にある大学生たちは、アイデンティティを確立するという課題に直面します。
5.青年期の終わり頃には、大学を卒業して社会に出ていく人が多いでしょう。
6.息子はまさに青年期、最近ではZ世代などともいわれているが本人はまったく無自覚で、そもそも何かの便宜上の分類のためにその世代ではない人たちが言い出したのだと思う。
7.時折青年期に英語に触れていればもっと英語を自由に扱えたのかと後悔することもあるが、今が一番若いと気を取り直して頑張っている。
8.私の青年期は気持ちが不安定になりがちで、独り善がりに悲しんで詩なんて書いてしまったこともありました。
9.人生に青年期があることは一見無意味にも思われるが、あの若さ特有のエネルギーが今後の人生を形づける原動力となっているのだ。
10.息子さんのことについては、まだ青年期で自分が何者なのかを知る時期なのだから、私達は見守ってあげることが大事だと思いますよ。

この言葉がよく使われる場面としては、子どもから大人への過渡期として位置づけられている発達段階を表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「思春期と青年期」はほぼ同義の言葉です。思春期は青年の身体的性的成熟に焦点が合わせた表現であり、青年期は性的成熟以外の社会的成熟も含めた、より広い観点での表現です。

壮年期の例文

1.壮年期に起こりやすい健康問題の原因は、忙しさからのストレスであることが多い。
2.看護学校で、壮年期における患者さんの看護ルールや関わり方を教わりました。
3.心理学者のエリクソンは、壮年期の発達課題は次世代育成能力であると説きました。
4.厚生労働省は、壮年期の特徴を社会的に極めて活動的な時期としています。
5.働き盛りである壮年期の人こそ、病気を予防する食生活と運動が大切です。
6.私は壮年期とは30代から40代の働き盛りの世代のことだと思っていたが、実際は老人世代も含まれているようで、そもそも壮年という言葉自体あまり聞かない気がする。
7.私も壮年期の後半に差し掛かり、老後の生活のことを考える時期が来ているなと自覚しているが、まだ何も具体化していない。
8.テレビドラマで子役から青年期、壮年期へと役者が交代していくのはいいのだが、観ていて違和感のない配役をしてもらいたい。
9.若い頃にはいろいろ問題を起こした彼も、壮年期になって人間が磨かれて周りの人々から慕われるようになりました。
10.あの商品は若者向けを狙ったのでしょうが、今までの壮年期の男性と女性ユーザーが一気に離れてしまった印象があります。

この言葉がよく使われる場面としては、青年期と老年期の間の時期を表現したい時などが挙げられます。

例文3にある「壮年期の発達課題」とは、アメリカの発達心理学者であるエリクソンが提唱したものです。壮年期は、知識や技術を次の世代に伝達する「次世代育成能力」が課題であるとしました。

青年期と壮年期という言葉は、どちらも「年齢層や発達段階」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、15歳ごろから25歳ごろまでを表現したい時は「青年期」を、25歳ごろから65歳ごろまでを表現したい時は「壮年期」を使うようにしましょう。

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