【頂戴する】と【いただく】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「頂戴する」(読み方:ちょうだいする)と「いただく」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「頂戴する」と「いただく」という言葉は、どちらも物などをもらうことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「頂戴する」と「いただく」の違い

「頂戴する」と「いただく」の意味の違い

「頂戴する」と「いただく」の違いを分かりやすく言うと、「頂戴する」の方が「いただく」よりも丁寧な表現という違いです。

「頂戴する」と「いただく」の使い方の違い

一つ目の「頂戴する」を使った分かりやすい例としては、「部長から結構な品を頂戴する」「明日から二日間お休みを頂戴する」「先日の案件に関する意見を頂戴する」「専務からお時間を頂戴する」などがあります。

二つ目の「いただく」を使った分かりやすい例としては、「部長からお菓子をいただきました」「社長からお褒めの言葉をいただく」「業績が評価されて支店長という名誉ある地位をいただく」「視聴者に一言いただけませんか」などがあります。

「頂戴する」と「いただく」の使い分け方

「頂戴する」と「いただく」はどちらも物などをもらうことを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「頂戴する」の方が「いただく」よりも丁寧な表現という点です。

あくまで「頂戴する」の方が丁寧な表現というだけで、どちらの言葉も敬語表現であるため、ビジネスシーンにおいて使っても問題ありません。

また、「頂戴する」よりも「いただく」の方が幅広い場面で使えるというのも、違いの一つになります。

「頂戴する」と「いただく」の英語表記の違い

「頂戴する」も「いただく」も英語にすると「have」「wear」「receive」「get」「eat」となり、例えば上記の「視聴者に一言いただけませんか」を英語にすると「Do you have a few words for our audience」となります。

「頂戴する」の意味

「頂戴する」とは

「頂戴する」とは、物などをもらうことを意味しています。その他にも、もらったものを顔の上に捧げ持つとい意味も持っています。

表現方法は「ありがたく頂戴します」「お時間を頂戴する」「ご連絡を頂戴する」

「ありがたく頂戴します」「お時間を頂戴する」「ご連絡を頂戴する」「意見を頂戴する」などが、「頂戴する」を使った一般的な言い回しになります。

「頂戴する」の使い方

「頂戴する」を使った分かりやすい例としては、「15分ほどお時間を頂戴する」「社長からご挨拶を頂戴する」「お客様よりクレームを頂戴する」「取引先でお茶を頂戴する」「係長から沖縄のお土産を頂戴する」などがあります。

「頂戴する」は複数の意味を持つ言葉ですが、物などをもらうことの意味で使うのが一般的です。

「頂戴する」は、もらうの謙譲語である「頂戴」を使った言葉なので、ビジネスシーンにおいて目上の人に対して使うこともできます。また、ものをもらう場合だけではなく、相手に時間を作って欲しい場合や、物事を依頼する場合にも使うことが可能です。

「頂戴する」を使う上で注意しなければならない点がいくつかあります。

「頂戴いたします」は二重敬語

一つ目はより丁寧に表現しようとして、「頂戴いたします」としてしまうことです。「頂戴」はもらうの謙譲語なので、それに「する」の謙譲語である「いたす」を重ねてしまうと、二重敬語になってしまうので気を付けましょう。

「お名前を頂戴できますか」は誤り

二つ目は電話の応対などで「お名前を頂戴できますか」などと使う人がいますが、これは正しい表現ではありません。なぜなら、名前はもらえるものではないからです。この場合は、「お名前をお願いできますか」や「お名前をお伺いしてもよろしでしょうか」などを使うようにしましょう。

「頂戴する」の類語

「頂戴する」の類語・類義語としては、受け取ることを謙った言い方のことを意味する「拝受する」、目上の人から物などを戴くことを意味する「賜る」、もらって自分のものにすることを意味する「貰い受ける」などがあります。

「いただく」の意味

「いただく」とは

「いただく」とは、もらうの謙譲語のことを意味しています。その他にも、頭上にあるようにすること、敬意を表して高く捧げること、敬って自分の上の者として迎えること、飲むや食うの謙譲語のことの意味も持っています。

「いただく」の漢字表記

「いただく」を漢字にすると、「頂く」や「戴く」と表記することができます。

表現方法は「していただく」「させていただく」

「していただく」「させていただく」などが、「いただく」を使った一般的な言い回しになります。

「いただく」の使い方

「社長から激励の言葉をいただく」「即位式で王冠をいただきました」などの文中で使われている「いただく」は、「もらうの謙譲語のことや頭上にあるようにすること」の意味で使われています。

一方、「有識者の方々にもご参加いただく予定です」「少しだけお酒をいただきます」などの文中で使われている「いただく」は、「敬って自分の上の者として迎えることや飲むや食うの謙譲語のこと」の意味で使われています。

「いただく」は複数の意味を持つ謙譲語になります。敬語表現なので、ビジネスシーンにおいて目上の人に対して使うことも可能です。また、汎用性が高い言葉なので、幅広い場面で使うことができます。

「いただく」を使う上で注意しなければならないのは、「どうぞ温かいうちにいただいてください」のように尊敬語として使ってしまうことです。

謙譲語とは自分の行動を相手よりも下の立場として表現することなので、相手を高めて使う尊敬語と混同しないように気をつけましょう。

「いただく」の対義語

「いただく」の対義語・反対語としては、与えるややるの謙譲語のことを意味する「差し上げる」があります。

「いただく」の類語

「いただく」の類語・類義語としては、渡されたものを受け収めることを意味する「受け取る」、物や金を受け取ることをことを意味する「授かる」などがあります。

「頂戴する」の例文

1.私たちは全てのお客様に満足してもらうことを目標としていますが、未だ未熟な私たちはお客様からお叱りを頂戴することもございます。
2.私事で大変申し訳ございませんが、来月の頭から3日間お休みを頂戴することは可能でしょうか。
3.部長が北海道旅行から帰ってきたので、お土産を頂戴することになった。
4.課長に話したいことがあったので、お時間を頂戴することにしました。
5.社長賞をいただき、社長からありがたいお言葉を頂戴するとは夢にも思っていませんでした。
6.社長のふるさとの特産品であるというメロンをたまたまその場にいた私たちまで頂戴してしまいました。本当においしくて感動しました。
7.外回り営業では取引先からたびたび冷茶を頂戴していたので、おなかの調子を悪くなりトイレが近くなりました。
8.お客様の携帯電話の手続きに際しましては20分ほどお時間を頂戴することになりますが、よろしいでしょうか。
9.有給休暇の消化のために4日ほどお休みを頂戴することになったが、職場では嫌な顔をする上司はいないので本当に助かります。
10.リスナーさんからFAXやメールでたくさんのリクエストを頂戴しましたが、時間の関係上すべてのリクエストにお答えすることは出来ませんのでご了承ください。

この言葉がよく使われる場面としては、物などをもらうことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「頂戴する」はかしこまった場面で使う言葉です。

「いただく」の例文

1.社内での営業成績がトップだったので、社長からお褒めの言葉をいただきました。
2.富士山が雪をいただいた景色は、とても綺麗で何度も見たくなります。
3.天皇陛下から宸翰をいただくこととなり、大変光栄でございます。
4.有識者を本協会の会長にいただくことで、さらならる発展を目指している。
5.せっかくの機会なので、お酒も少しはいただきますと答えました。
6.同僚は上司からお褒めの言葉をいただいて有頂天になっていたが、そんな調子だと思わぬ失敗をしてしまうかもしれない。
7.先輩は大きな仕事が立て込んで忙しかったので、いつも回ってこない仕事をいくつかいただくことになりました。
8.ワイドショーのリポーターは一言いただけませんかとしつこく迫ってくるので、タレントはとても嫌な顔をしていました。
9.取引先の重役との接待ゴルフに私はとても不安だったが、どうやらとても満足していただけたようで肩の荷がおりました。
10.いまから言うことは他言無用で、あなたが組織を辞めた後でもこの秘密を守っていただくことになりますがよろしいでしょうか。

この言葉がよく使われる場面としては、もらうの謙譲語のことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、頭上にあるようにすること、敬意を表して高く捧げること、敬って自分の上の者として迎えること、飲むや食うの謙譲語のことを表現したい時にも使います。

例文1の「いただく」はもらうの謙譲語のこと、例文2の「いただく」は頭上にあるようにすること、例文3の「いただく」は敬意を表して高く捧げること、例文4の「いただく」は敬って自分の上の者として迎えること、例文5の「いただく」は飲むや食うの謙譲語のことの意味で使っています。

「頂戴する」と「いただく」はどちらも物などをもらうことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「頂戴する」の方が「いただく」よりも丁寧な表現と覚えておきましょう。

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