【疎まれる】と【嫌われる】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「疎まれる」(読み方:うとまれる)と「嫌われる」(読み方:きらわれる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「疎まれる」と「嫌われる」という言葉は、どちらも関わりたくないと思うことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「疎まれる」と「嫌われる」の違い

「疎まれる」と「嫌われる」の意味の違い

「疎まれる」と「嫌われる」の違いを分かりやすく言うと、「疎まれる」とは実際に行動に移されていること、「嫌われる」とはただ思っているだけなことという違いです。

「疎まれる」と「嫌われる」の使い方の違い

一つ目の「疎まれる」を使った分かりやすい例としては、「彼は自分勝手なのでみんなから疎まれる」「他人から疎まれる存在にならないよう気を付けよう」「時間にルーズな人は疎まれることが多い」などがあります。

二つ目の「嫌われる」を使った分かりやすい例としては、「時には嫌われる覚悟も必要だと思います」「彼女に嫌われている理由が分かりません」「あなたに嫌われるのが怖いです」などがあります。

「疎まれる」と「嫌われる」の使い分け方

「疎まれる」と「嫌われる」はどちらも関わりたくないと思うことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「疎まれる」は、ただ関わりたくないと思うだけではなく、実際に嫌って遠ざけるという行動に移された時に使います。一方、「嫌われる」は嫌がってその対象と関わりたくないと思うだけで、遠ざけるという行動には移していないというのが違いです。

「疎まれる」と「嫌われる」の英語表記の違い

「疎まれる」も「嫌われる」を英語にすると「be disliked」「be hated」となり、例えば上記の「あなたに嫌われるのが怖いです」を英語にすると「I am afraid of being disliked by you」となります。

「疎まれる」の意味

「疎まれる」とは

「疎まれる」とは、嫌って遠ざけられることを意味しています。

「疎まれる」の読み方

「疎まれる」の読み方は「うとまれる」です。誤って「おろまれる」などと読まないようにしましょう。

表現方法は「疎まれる人」「疎まれる女」「職場で疎まれる」

「疎まれる人」「疎まれる女」「疎まれる男」「職場で疎まれる」などが、「疎まれる」を使った一般的な言い回しになります。

「疎まれる」の使い方

「疎まれる」を使った分かりやすい例としては、「同期から疎まれてることには気づいています」「平気で嘘をつく人は疎まれる傾向があります」「高金利の金貸しは世間から疎まれる」「この事件は彼が疎まれるようになた原因です」などがあります。

「疎まれる」は嫌って遠ざけることを意味する「疎む」に、受け身の助動詞である「れる」が合わさり、嫌って遠ざけられることの意味で使われている言葉です。

意味からも分かるように、マイナスなイメージでしか使わない言葉になります。そのため、プラスのイメージで使うことはないと覚えておきましょう。

「疎まれる」ことが多い人の特徴として、自己中心的、ネガティブ、清潔感がない、プライドが高い、空気が読めない、お金や時間にルーズなどがあります。したがって、そういう行動を取らないように注意しましょう。

「疎まれる」の類語

「疎まれる」の類語・類義語としては、嫌って避けることを意味する「忌む」、嫌ってよそよそしくすることを意味する「疎んずる」、近づきがたく思ったりする気持ちを態度や表情に表すことを意味する「煙たがられる」などがあります。

「嫌われる」の意味

「嫌われる」とは

「嫌われる」とは、嫌がってその対象と関わりたくないと思われることを意味しています。

表現方法は「どこに行っても嫌われる」「だんだん嫌われる」

「どこに行っても嫌われる」「だんだん嫌われる」「なぜか人に嫌われる」「嫌われる人」「嫌われる女」「嫌われる男」などが、「嫌われる」を使った一般的な言い回しになります。

「嫌われる」の使い方

「嫌われる」を使った分かりやすい例としては、「不幸アピールする女性は女性から嫌われる傾向があるようだ」「嫌われる人は何かしらの欠点があるはずだ」「相手によって態度を変える人は職場で嫌われる人の代表です」などがあります。

「嫌われる」は嫌がってその対象と関わりたくないと思うことを意味する「嫌う」に、受け身の助動詞である「れる」が合わさり、嫌がってその対象と関わりたくないと思われることの意味で使われている言葉です。

意味からも分かるように、マイナスなイメージでしか使わない言葉になります。そのため、プラスのイメージで使うことはないと覚えておきましょう。

「嫌われる」ことが多い人の特徴として、自己中心的、ネガティブ、清潔感がない、プライドが高い、空気が読めない、お金や時間にルーズなどがあります。したがって、そういう行動を取らないように注意しましょう。

「嫌われる」の類語

「嫌われる」の類語・類義語としては、不都合や不利益が生じると予測される人から離れるようにすることを意味する「避けられる」、これという理由もなく感情的に嫌うことを意味する「毛嫌いする」などがあります。

「疎まれる」の例文

1.彼はいつも一言多いので、周囲の人間から疎まれている。
2.空気が読めない人は疎まれることが多いので、そうならないように注意しよう。
3.彼がクラスのみんなから疎まれている理由は、清潔感がないからです。
4.お金と時間にルーズな人は疎まれる傾向があるので、そうならないように気を付けよう。
5.正論ばかり言ってると、上司や同期から疎まれることが増えます。
6.私は活発で成績もいい兄と妹とは真逆で勉強も運動も苦手でおどおどしているからか、母親から疎まれて育ち大人になった今でも家族に心を許すことができない。
7.上司は部下から疎まれていることもわからないのだから、鈍感と言えば鈍感だが、ある意味幸せなことなのかもしれない。
8.子供が思春期に差し掛かってから、はじめて実の娘に疎まれることがどれほど悲しいことか思い知らされました。
9.男受けがいいということは男社会でうまく生きていくにはいいのかもしれないが、同性から疎まれたりいじめられたりするからいいことばかりではない。
10.その男は会社のアドバイザーとしてまだ経験が浅いの社長を支えてきたが、会社が軌道に乗るとその存在を疎まれるようになった。

この言葉がよく使われる場面としては、嫌って遠ざけられることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「疎まれる」はマイナスなイメージで使う言葉です。

「嫌われる」の例文

1.彼女に嫌われるようなことをした覚えがないのに、メールの返事が返ってきません。
2.プライドが高く自己中心的な人は、周囲から嫌われる可能性が高いです。
3.彼はいつも上から目線でみんなから嫌われているので、困っていても誰も助けてくれません。
4.断ったら嫌われる可能性があるので、貯金はないが飲み会には参加しています。
5.他人の悪口ばかり言ってる人は、嫌われる傾向があります。
6.人に嫌われたくなくて自分を主張せず生きてきたが、その人の顔色を伺う様子が相手をもっと不快にさせるのだとは誰も教えてくれなかった。
7.嫌われるのが怖くていつも人に合わせてしまうが、他部署の同期に自分を持っていない人は誰も大事にしてくれないよ。嫌われる勇気もあった方がいいとアドバイスされた。
8.学生時代はクラスメイトから嫌われることを極度に恐れていて何も挑戦することができないでいた。
9.会社の同僚たちの間ではアドラー心理学の嫌われる勇気を熱心に読んでいて、週末には読書会が開かれるほどであった。
10.多数派になるには丁寧な説明が必要だ。意見が通らないからと言って大声で騒いだり罵倒したりしていては嫌われるだけだ。

この言葉がよく使われる場面としては、嫌がってその対象と関わりたくないと思われることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「嫌われる」はマイナスなイメージで使う言葉です。

「疎まれる」と「嫌われる」はどちらも関わりたくないと思うことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、行動に移されているのが「疎まれる」、ただ思われているだけなのが「嫌われる」と覚えておきましょう。

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