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【批判】と【非難】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「批判」(読み方:ひはん)と「非難」(読み方:ひなん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「批判」と「非難」という言葉は、どちらも間違いや欠点を指摘することを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使用する傾向があります。




批判と非難の違い

批判と非難の意味の違い

批判と非難の違いを分かりやすく言うと、批判は間違いや欠点を正すために論じることを意味し、非難は間違いや欠点を責め立てることを意味する違いです。

批判と非難の使い方の違い

一つ目の批判を使った分かりやすい例としては、「今日は批判されて落ち込んだ」「あの人は政策の批判ばかりしている」「上司から批判めいたことを言われた」「彼の作品には批判が集まる」などがあります。

二つ目の非難を使った分かりやすい例としては、「心の中は非難や不満でいっぱいである」「世間から非難を受けている政策」「戸惑いと非難の声があがる」「非難されるのが怖いから何も言えない」などがあります。

批判と非難の使い分け方

批判と非難はどちらも間違いや欠点を指摘することを表現する時に使う言葉なのですが、正すために論じるときに使うのが批判です。間違いや欠点を正すために論じるのか、間違いや欠点を責め立てるだけなのかが批判と非難の明確な違いになります。

批判も非難も否定されることなのでどちらもマイナスのイメージがありますが、批判は正すために論じているので、マイナスな指摘の中にもプラスの要素が含まれています。一方、非難は責め立てるだけなのでプラスの要素がありません。

批判と非難の英語表記の意味

批判も非難も英語にすると「criticism」となり、例えば上記の「政策への批判」を英語にすると「criticism of policy」となります。

批判の意味

批判とは

批判とは、誤りや欠点を指摘して正すべきであると論じることを意味しています。

表現方法は「批判する」「批判を受ける」「批判ばかり」

「批判する」「批判を受ける」「批判ばかり」などが、批判を使った一般的な表現方法です。

批判の使い方

批判を使った分かりやすい例としては、「批判だけで議論に参加しない人」「批判を恐れずに主張する」「批判を受け止め前向きに対処する」「彼は批判ばかりしている」「批判を聞き流すようにしている」「批判的思考で考えてみる」などがあります。

その他にも、「上司に意見したら批判を受けた」「とにかく批判ばかりする人は苦手だ」「批判を避ける方法は何もしないこと」「批判されてばかりで辛くなる」「批判や中傷に負けない精神力」「批判を受け入れない同僚」「すぐに批判することはやめよう」などがあります。

批判という言葉は、日常生活とビジネスシーンでもどちらでも使うことができます。特にビジネスシーンでは「批判的思考(クリティカルシンキング)」という言葉がよく使われます。

「批判的思考」の意味

批判的思考(クリティカルシンキング)とは、物事の結論に導く過程において「なぜ」「どうして」「本当にそうなのか」と批判的に問うことで納得のいく結論に到達するための思考法です。より良い方向に導くために物事を批判的に考えることを言います。

批判の類語

批判の類語・類義語としては、物事の是非などを指摘して自分の評価を述べることを意味する「批評」、物事の価値などを批評し論じることを意味する「評論」などがあります。

批の字を使った別の言葉としては、国が条約に対して最終的に確定することを意味する「批准」、文章などを批評して評点をつけることを意味する「批点」、批評して誤りを正すことを意味する「批正」などがあります。

非難の意味

非難とは

非難とは、欠点や過失などを取り上げて責めることを意味しています。

表現方法は「非難を浴びる」「非難を受ける」「非難する」

「非難を浴びる」「非難を受ける」「非難する」などが、非難を使った一般的な表現方法です。

非難の使い方

非難を使った分かりやすい例としては、「若者を非難する老人が多い」「この発言に非難の声が止まない」「非難ばかり受けてストレスがたまる」「非難の目を向けられた」「非難の言葉を浴びせられた」「隣人を非難し始めるとキリがない」などがあります。

その他にも、「日頃の行いが非難を招いてしまった」「多くの人から非難の声があがる」「報道に対して非難が殺到する」「世間からの非難の嵐にさらされる」「非難されるべき欲深さだと言えよう」「非難の応酬になってしまった」「国民からの非難が巻き起こる」などがあります。

非難という言葉は、様々な場面で使うことができます。日常生活とビジネスシーンどちらでも頻繁に使うため、とても馴染みのある言葉でしょう。非難は責めるだけで正す意味がなくマイナスのイメージしかありません。

四字熟語「非難囂々」の意味

非難を使った四字熟語としては、「非難囂々」(読み方:ひなんごうごう)があります。欠点や失敗を責める声が非常にやかましい様子を意味しています。大勢や群衆が一丸となって非難していることを表します。

非難の類語

非難の類語・類義語としては、罪や責任を問いただし非難することを意味する「糾弾」、犯罪や不正をはっきりさせて責任をとるように求めることを意味する「弾劾」、問いただし責任を問うことを意味する「問責」などがあります。

非の字を使った別の言葉としては、人としてのあり方に外れていることを意味する「非道」、普通でない緊急事態を意味する「非常」、正しいことと正しくないことを意味する「是非」などがあります。

批判の例文

1.たとえ的を射た指摘であっても、批判を受けるのはストレスになる。
2.彼は人の意見や批判を受け入れる器があって、人からの信頼が厚い。
3.その会社は批判的な声に耳を傾ける企業風土があり、成長し続けている。
4.誰にも批判されない芸術作品を作るのは無理だと思う。
5.彼女は何かにつけて批判しないと気がすまないようだ。
6.空気も読まず、自分の考えを持って、批判を恐れず主張することは、日本で生まれて育ったわたしにとっては恐怖でしかなかったのだ。
7.同僚はクライアントの批判を前向きに受け止めて考えることで、何か新しいアイデアが思い浮かぶかも知れないと言ってとても前向きに考えていた。
8.彼はいろいろセンセーショナルなことをいってはバッシングを受けていたが、彼自身は批判は聞き流すようにしていたので何の問題もなかったようだ。
9.彼は討論番組で一切発言しないのでまるで批判を避けようとして何も主張しなかったのように言われることもあるが、実は発言が過激すぎてすべてカットされてしまったとのことだ。
10.いままで社内の批判に負けずに開発を続けてきた結果、大きな成果を得ることができたのはいいが、今度はそれを自分の成果だといい出す輩が現れ始めたのだ。

この言葉がよく使われる場面としては、誤りや欠点を指摘して正すべきであると論じることを表現したい時などが挙げられます。

非難とは違い、批判にはアドバイスになるニュアンスがあります。例文2や例文3のように、批判を前向きに受け入れることにより好転させることができる意味合いがあります。

非難の例文

1.台風通過後の対応を巡り、知事が県民だけでなく全国から非難を浴びている。
2.誰かが何かを失敗したときに必要以上にそのことについて非難したがる人がいる。
3.アナウンサーの不用意な発言にSNSでは非難ごうごうである。
4.希少種の鹿を撃ったハンターは動物愛好家たちから非難の的になっている。
5.ご近所に不倫をしたことが知れ渡り、非難の目を向けられている。
6.いままで芸能人に対する心無い非難の声にたいしては泣き寝入りするしかなかったが、ある弁護士が力になってくれて刑事告訴するに至った。
7.国連の会議場では、立場の違いから敵対する国同士が非難の応酬を繰り返していたが、大国がそれを仲裁してなんとかその場を収めた。
8.今回の番組は男女の考えの違いがテーマだったのだが、男性出演者が女性に対してステレオタイプのな発言をし、女性出演陣や観客から非難轟々だった。
9.ある芸能人の不倫騒動でテレビ番組だけでなくインターネットでも非難の目を向けられているが、本人は鋼のメンタルなのかまったく気にしていないようだった。
10.インターネットの世論というのはわかりやすい対象のみ非難しているように見受けられ、本当に非難されるべき人は他にもいるのにと思うことも多い。

この言葉がよく使われる場面としては、欠点や過失などを取り上げて責めることを表現したい時などが挙げられます。

批判とはちがい、非難は間違いや欠点を責め立てるだけでアドバイスのニュアンスはありません。例文1や例文3のように大勢で責め立てることに使われることが多くあります。また、例文4や例文5のように「非難の〇〇」と表現することがあります。

批判や非難という言葉はどちらも人生の中ので数えきれないほど、使ったり聞いたりする言葉なはずです。とても似ている意味を持つ言葉ですが、批判には正そうとするために論じることの意味があることを理解し、使い分けると良いでしょう。

言葉の使い方の例文
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