【昨日】と【先日】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「昨日」(読み方:きのう)と「先日」(読み方:せんじつ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「昨日」と「先日」という言葉は、どちらも「近い過去の日」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




昨日と先日の違い

昨日と先日の意味の違い

昨日と先日の違いを分かりやすく言うと、昨日とは今日の一日前の日、先日とは今日より少し前の日という違いです。

昨日と先日の使い方の違い

一つ目の昨日を使った分かりやすい例としては、「昨日の朝に握ったおにぎりは食べられますか」「昨日の野球の結果をチェックする」「昨日からメールが使えなくなりました」「つい昨日のことのように感じる」「昨日はありがとうございました」などがあります。

二つ目の先日を使った分かりやすい例としては、「先日はありがとうございました」「先日付小切手の仕訳方法を教えてください」「2か月前の落し物が先日見つかりました」「先日来たくさんのお問合せをいただいております」などがあります。

昨日と先日の使い分け方

昨日と先日という言葉は、どちらも現在に近い過去の日を表しますが、意味や使い方には違いがあります。

昨日とは、今日から数えて一日前となる日を意味します。一般的には「きのう」と読まれ、改まった敬語表現では「さくじつ」と読まれる言葉です。今日の一日前は「昨日」、今日の二日前は「一昨日」(読み方:いっさくじつ)と言います。

先日とは、今日に比較的近い過去であり、少し前の日を意味します。いつからいつまでを指すかという定義はない曖昧な表現であるため、人によって解釈が異なる言葉です。ただし、一般的には一昨日より前の三日前から一ヶ月前程度をいうことが多くなっています。

つまり、昨日とは今日の一日前であり、先日とは今日の少し前を表します。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

昨日と先日の英語表記の違い

昨日を英語にすると「yesterday」となり、例えば上記の「昨日の朝」を英語にすると「yesterday morning」となります。一方、先日を英語にすると「the other day」「a few days ago」となり、例えば上記の「先日はありがとうございました」を英語にすると「Thanks for the other day」となります。

昨日の意味

昨日とは

昨日とは、今日より1日前の日を意味しています。

その他にも、「ごく近い過去」の意味も持っています。

昨日の使い方

「昨日の英語の授業は休講になりました」「昨日の天気を調べる」「日本各地の昨日の気温を一覧にする」「昨日の地震に全く気付きませんでした」「昨日の侍ジャパンの結果を知りたい」「昨日のプロ野球結果を表にまとめる」などの文中で使われている昨日は、「今日より1日前の日」の意味で使われています。

一方、「小学校の遠足が昨日のことのように思い出されます」「数年前のことが昨日のことのように感じる」などの文中で使われている昨日は、「ごく近い過去」の意味で使われています。

昨日の読み方は、「きのう」の他に「さくじつ」「きそ」とも読みます。「きそ」と読まれることは少なく、日常会話では「きのう」と読み、ビジネスビジネスシーンでは「さくじつ」と読まれることが多くなっています。

昨日とは、上記の例文にあるように二つの意味を持ちますが、一般的には「今日より1日前の日」の意味で用いられています。昨日の「昨」は訓読みで「きのう」と読み、今日より一日前の日を表し、「日」は一昼夜を表す漢字です。

ことわざ「昨日の敵は今日の友」の意味

昨日を用いたことわざには「昨日の敵は今日の友」があります。「昨日の敵は今日の友」とは、昨日までは敵だった者たちでも、事情が変わって今日は味方同士になることを意味します。人の心や運命はうつろいやすく、あてにならないことを表し、「昨日の友は今日の仇」とも言います。

昨日の対義語

昨日の対義語・反対語としては、今日の次の日を意味する「明日」などがあります。

昨日の類語

昨日の類語・類義語としては、その日の前の日を意味する「前日」、過ぎ去ったある日を意味する「過日」、さきごろやこの間を意味する「先般」、つい最近や昨日と今日を意味する「昨日今日」などがあります。

先日の意味

先日とは

先日とは、近い過去のある日、このあいだ、過日を意味しています。

先日の使い方

先日を使った分かりやすい例としては、「先日の英語のレッスンは風邪でお休みしました」「先日注文したビジネスマナーの本が届きました」「先日来ご相談している件でお電話しました」「先日はお世話になりまして、ありがとうございました」などがあります。

その他にも、「先日付小切手は受取手形として扱います」「先日来ネットが繋がりにくい状況です」「昨日の会食で先日のお礼を伝えました」「先日はお忙しい中お時間を頂きありがとうございました」などがあります。

先日の「先」は、ある時点より前や時間的に早い方を表す漢字です。先日とは、さほど遠くない過去のある日を意味します。先日は、いつからいつまでを指すのかという定義はありませんが、比較的近い過去を曖昧にいう言葉です。

「先日付小切手」の意味

先日を用いた日本語には「先日付小切手」(読み方:さきひづけこぎって)があります。先日付小切手とは、「先付小切手」とも言い、実際の振出日よりも先の日付を振出日として記載した小切手のことです。振出人の資金繰りの都合から、取引の相手方に先日付小切手を渡すケースが多くなっています。

先日の対義語

先日の対義語・反対語としては、これから先や今後を意味する「後日」などがあります。

先日の類語

先日の類語・類義語としては、過去の1日と過去の数日を意味する「この間」、つい最近やを意味する「この前」、この間や近い過去のある日を意味する「先日」、さきごろを意味する「先だって」などがあります。

昨日の例文

1.昨日の漢字のテストで満点を取ったので、母親に褒められました。
2.昨日は洗濯にはあいにくの天気でしたが、今日はシーツなどの大物もよく乾きそうです。
3.昨日はいつもと違う公園に行ってみたら、珍しい遊具があったので子どもが喜んでいました。
4.昨日読んだビジネス本には、現在の仕事に役立ちそうな知識やノウハウが書かれていました。
5.英語のスピーチコンテストで優勝したことは、昨日のことのように思い出されます。

この言葉がよく使われる場面としては、今日の前の日、きわめて近くに思われる過去を表現したい時などが挙げられます。

例文1から4の昨日は、今日の前の日の意味で用いられています。例文5の昨日は、きわめて近くに思われる過去の意味で用いられています。

先日の例文

1.先日の英語のテストがかなり悪かったので、今日の放課後は補習を受けなければなりません。
2.先日泊まったビジネスホテルは、プライベートでも利用したいほど快適でした。
3.引き継いだ資料に不備があったため、先日より前任者に連絡をして確認しています。
4.彼女は体調を崩して先日から臥せっていると言っていたが、先日とはどのくらい前のことなのだろう。
5.お酒に弱くなったのか、先日に続き昨日も二日酔いになってしまいました。

この言葉がよく使われる場面としては、さほど遠くない過去のある日、過ぎし日を表現したい時などが挙げられます。

例文3の「先日より」や例文4の「先日から」は、数日前から今までの間を表現する言い回しです。

昨日と先日という言葉は、どちらも「現在に近い過去の日」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、今日の一日前を表現したい時は「昨日」を、少し前のことを曖昧に表現したい時は「先日」を使うようにしましょう。

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