似た意味を持つ「ハンズオンセミナー」と「ワークショップ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「ハンズオンセミナー」と「ワークショップ」という言葉は、「実践学習会」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
ハンズオンセミナーとワークショップの違い
ハンズオンセミナーとワークショップの意味の違い
ハンズオンセミナーとワークショップの違いを分かりやすく言うと、ハンズオンセミナーは解説を受けながら実践する集まりを表現する時に使い、ワークショップは検討をしながら問題解決をする集まりを表現する時に使うという違いです。
ハンズオンセミナーとワークショップの使い方の違い
一つ目のハンズオンセミナーを使った分かりやすい例としては、「ハンズオンセミナーが開催された」「先日のハンズオンセミナーは抽選するほど人気だった」「中級者向けのハンズオンセミナーのおかげで伸びしろがまだあることに気が付いた」などがあります。
二つ目のワークショップを使った分かりやすい例としては、「子ども向けワークショップであれば親子で参加できる」「休日に部活動の一環でワークショップに参加することになった」「成人だけでなく子どもたちのためのワークショップも多い」などがあります。
ハンズオンセミナーとワークショップの使い分け方
ハンズオンセミナーとワークショップはどちらも、複数人が参加し実践して知識や技術を身に付けるための講習会を表す言葉ですが、形式が若干異なります。
ハンズオンセミナーは、参加者が講師の説明や指導を受けながら実際にやってみる形式の講習会で、その場で講師らに質問をすることなどもできます。「ハンズオン」という言葉が体験学習を意味する教育用語でもあります。
一方のワークショップは、参加者たちが積極的に意見を交換したり様々な体験をすることで実践的な技術などを学ぶための講習会です。芸術的技術に関しては創作活動における問題解決をするなど多くの分野でワークショップが開催されています。
つまり、ハンズオンセミナーは指導者に一から学ぶような形式ですが、ワークショップは全て指導されるわけではなく参加者らが自ら解決方法を模索していけるよう助言を受ける形式という違いがあります。
ハンズオンセミナーとワークショップの英語表記の違い
ハンズオンセミナーを英語にすると「hands-on seminar」となり、例えば上記の「ハンズオンセミナーが開催された」を英語にすると「held a hands-on seminar」となります。
一方、ワークショップを英語にすると「workshop」となり、例えば上記の「子ども向けワークショップ」を英語にすると「workshops for children」となります。
ハンズオンセミナーの意味
ハンズオンセミナーとは
ハンズオンセミナーとは、実践する形式の教育手法を意味しています。
ハンズオンセミナーの使い方
ハンズオンセミナーを使った分かりやすい例としては、「開催されるハンズオンセミナーの予定日を確認する」「ハンズオンセミナーで得た知識を持ち帰り共有する」「ハンズオンセミナーの申込締切が迫っている」などがあります。
その他にも、「本ハンズオンセミナーにご参加頂き、誠にありがとうございます」「無償ハンズオンセミナーのフォームはこちら」「ハンズオンセミナーの案内を見て興味を持った」「ハンズオンセミナーで実機を触ってから導入を検討し始めている」などがあります。
ハンズオンセミナーのハンズオンは英語で「hands-on」と表記され、実地や実践を表す教育用語として使われています。
また、セミナーは本来、参加者が講師の講義を聞いて知識を得るという一方的なものですが、「ハンズオン」という言葉と共に使うことで双方的な実践形式の講習会を意味する言葉に変わります。
細かな性能などの指導を受けずに概要把握や操作性の体験などをするための集まりを「ハンズオンセミナー」とし、具体的な習得するための集まりを「研修」と区別するなどの使い分けがされています。
ハンズオンセミナーの類語
ハンズオンセミナーの類語・類義語としては、学術研究の進展や連絡などを目的とした集会を意味する「学会」、実際に見たり聞いたりして得た知識を意味する「見聞」、はっきりと知ることを意味する「了知」などがあります。
ワークショップの意味
ワークショップとは
ワークショップとは、参加者の自主的な活動をメインとする講習会を意味しています。
ワークショップの使い方
ワークショップを使った分かりやすい例としては、「ネットリテラシーに関するワークショップが夏休み期間に開催されるようだ」「モノづくりのワークショップでは子どもたちが嬉々として取り組んでいた」などがあります。
その他にも、「まちづくりワークショップで行政と市民の考えのすり合わせを行う」「ワークショップに参加して問題解決のためのヒントを得る」「以前のワークショップの様子が参考としてホームページに掲載されていた」などがあります。
ワークショップは英語で「workshop」と表記され、仕事場や作業場を表す言葉として使われています。日本では仕事場などの意味で使われることはほとんどありませんが、参加者の積極的な活動をメインとする講習という意味も持つため、この意味で使われています。
また、専門家や講師の指導や助言を得ながら問題解決をする集まりの意味でもワークショップは使われていますが、演劇分野においてはワークショップそのものをリハーサルとしたり、上演をするなどもあるため、場合によって言葉の使い方が異なります。
その他にも、上記例文のように、地方自治体のまちづくりや職場内でのコミュニケーション活性化のためなどにもワークショップが用いられています。
ワークショップの類語
ワークショップの類語・類義語としては、実際に見たり聞いたり行うことを意味する「経験」、体験を通して知ることを意味する「体得」、集まって技芸などを学習することを意味する「講習」などがあります。
ハンズオンセミナーの例文
この言葉がよく使われる場面としては、実践する形式の教育手法などが挙げられます。
どの例文のハンズオンセミナーも、ワークショップに置き換えて使うことはできません。
ワークショップの例文
この言葉がよく使われる場面としては、参加者の自主的な活動をメインとする講習会などが挙げられます。
どの例文のワークショップも、ハンズオンセミナーに置き換えて使うことはできません。
ハンズオンセミナーとワークショップは、どちらも「実践学習会」を表します。
どちらを使うか迷った場合は、解説を受けながら実践するための集まりを表す場合は「ハンズオンセミナー」を、検討をしながら問題解決をするための集まりを表す場合は「ワークショップ」を使うと覚えておけば間違いありません。