【粛清】と【粛正】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「しゅくせい」という読み方の「粛清」と「粛正」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「粛清」と「粛正」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。



粛清と粛正の違い

粛清と粛正の違いを分かりやすく言うと、粛清とは対象を取り除くこと、粛正とは対象から不正などを取り除きあるべき姿に戻すことという違いです。

一つ目の粛清を使った分かりやすい例としては、「反対派の人間は粛清します」「粛清する独裁政治は恐れられている」「反乱分子を粛清する動きがある」「私に刃向かうなんて粛清してやる」「都議会議員を粛清する」などがあります。

二つ目の粛正を使った分かりやすい例としては、「勤務態度が悪い社員達を粛正するように図る」「県庁職員の綱紀粛正に向けて力を入れる」「粛正することはとても大事なことである」「都議会議員を粛正する」などがあります。

粛清と粛正の明確な違いは、粛清は対象を取り除くことに対して、粛正は対象を正してあるべき姿に戻すという点です。粛清とはそのグループから邪魔者を追放すること、粛正とはそのグループの不正を正してあるべき姿に戻すと覚えておけばいいでしょう。

粛清と粛正の違いを上記の例を挙げて分かりやすく説明すると、粛清を使った上記の例は、「都議会議員を粛清する」となり、自分の反対派の人間を追放するという意味になります。言わば独裁政治に近いです。

粛正を使った上記の例は、「都議会議員を粛正する」となり、都議会議員を厳しく取り締まり不正を取り除いて健全な議員にするという意味になります。同音の言葉なのでよく間違われやすいのですが、粛正にはあまりマイナスなイメージはありません。

粛清を英語にすると「purge」となり、例えば上記の「反対派の人間は粛清します」を英語にすると「Opponents purge」となります。一方、粛正を英語にすると「enforcement」となり、例えば上記の「綱紀粛正」を英語にすると「enforce discipline」となります。

粛清の意味

粛清とは、厳しく取り締まって不正や不純なものを取り除くことを意味しています。

粛清を使った分かりやすい例としては、「反論してくる人達を粛清してやる」「監督の粛清リストに載らないように練習を頑張ろう」「彼女を粛清します」「反対派に対して大粛清を開始した」などがあります。

粛清という言葉は厳しく取り締まって不正や不純なものを取り除くことの意味なのですが、不正や不純なものだけではなく、邪魔者や反対派の人々を追放したい時にもよく使われます。そのため、この言葉がよく使われる場面は政治関連になります。

粛清を行った有名な出来事といえば、1930年代にソビエト連邦の最高指導者ヨシフ・スターリンが行った大粛清です。大粛清とはヨシフ・スターリンがソビエト連邦及びモンゴル人民共和国で実行した大規模な政治弾圧のことです。

粛清という言葉は邪魔者や反対派の人々を追放したい時に使うことが多いので、マイナスなイメージでしか使われない言葉になります。

粛清の類語・類義語としては、不要または有害であるとして、その社会から追い払っていくことを意味する「追放」、押し退けてそこから失くすことを意味する「排除」などがあります。

粛清の清の字を使った別の言葉としては、悪いものをすっかり取り除くことを意味する廓清(読み方:かくせい)、乱世を清め治めることを意味する「澄清」(読み方:ちょうせい)、綺麗に掃除することを意味する「清掃」などがあります。

粛正の意味

粛正とは、厳しく取り締まって不正を取り除くことを意味しています。

粛正を使った分かりやすい例としては、「不正を行った議員達を粛正するように図る」「職員の綱紀粛正を徹底する」「都庁職員の指導や監督を徹底し綱紀粛正に努める」などがあります。

粛正という言葉は、政治やビジネスシーンでよく使われています。反対に、日常生活で使われることはあまりありません。上記の例の「不正を行った議員達を粛正するように図る」のように、不正を行った者を粛正するという表現はよく使われます。

粛正を使った四字熟語には「綱紀粛正」(読み方:こうきしゅくせい)があります。綱紀粛正とは、国の法律や規則を引き締めて不正行為を失くすことを意味しています。また、「綱紀粛正を図る」「綱紀粛正を努める」などの表現をよく使います。

粛正の正の字を使った別の言葉としては、不適当な点をを改めることを意味する「改正」、改めて正しくすることを意味する「革正」、規則に従って、悪い点を正し改めることを意味する「規正」、改めて正しくすることを意味する「更正」などがあります。

その他にも、欠点や悪習などを正常な状態に戻すことを意味する「矯正」、不十分だと思われるところを改めて直すことを意味する「修正」、誤りを正しく直すことを意味する「訂正」、批評して誤りを正すことを意味する「批正」などがあります。

粛清の例文

1.ソビエト連邦時代にスターリンは大粛清を行った。
2.よくもこの私を侮辱したわね、粛清してやる。
3.自分に楯突く者を次々と粛清していく皇帝は、みんなから恐れられていた。
4.粛清リストなどという怖い代物を手に入れてしまった。
5.反対派を粛清して新政権の運営を安泰なものにする。

この言葉がよく使われる場面としては、厳しく取り締まって不正や不純なものを取り除くことを表現したい時などが挙げられます。

例文2、例文3、例文5のように、不純なものを自分に対しての反対派や邪魔者とし置き換えて使われることが多いです。例文の1のように、政治関連の最高指導者や会社の社長など基本的に人の上に立つ人が使います。

邪魔者を取り除く意味しか持っていないため、基本的にマイナスなイメージでしか使いません。自分が人の上の立場になった時には独裁者になって粛清を行わないように気を付けましょう。

粛正の例文

1.衆議院議員を綱紀粛正しますと発言をしました
2.仕事をサボっている人達を粛正して、会社の利益を上げる努力をしよう。
3.県庁職員の指導や監督を徹底し綱紀粛正に努めることを誓います。
4.談合工事が行われていたため、建設会社を粛正するように努める。
5.チームの粛正を行わなければ来季優勝することは出来ないだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、厳しく取り締まって不正を取り除きたいことを表現したい時などが挙げられます。

例文1や例文3のように議員や役人の不正を厳しく取り締まる綱紀粛正という表現はよく使います。テレビなどでこの表現を目にしたことがある方はいるはずです。厳しく取り締まって不正を失くすという意味で使うので基本的にマイナスなイメージがない言葉です。

粛清と粛正は同音の言葉なので間違えやすいのですが、粛清がマイナスのイメージを持っており、間違って使うと大変なことになるので、正しい意味を理解してから使うようにしてください。

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