似た意味を持つ「優に超える」(読み方:ゆうにこえる)と「楽に超える」(読み方:らくにこえる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「優に超える」と「楽に超える」という言葉は、どちらも簡単に上回ることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「優に超える」と「楽に超える」の違い
「優に超える」と「楽に超える」の意味の違い
「優に超える」と「楽に超える」の違いを分かりやすく言うと、「優に超える」の方が「楽に超える」よりも一般的に使われているという違いです。
「優に超える」と「楽に超える」の使い方の違い
一つ目の「優に超える」を使った分かりやすい例としては、「昨日の残業時間は3時間を優に超える長時間でした」「今大会の成績は昨年を優に超える素晴らしい活躍でした」「彼の体重は私を優に超える重さです」などがあります。
二つ目の「楽に超える」を使った分かりやすい例としては、「この程度の高さなら楽に超えることができるだろう」「彼の実力があればこの試験は楽に超えるはずです」「たくさんの人が協力してくれたので楽に超えることができました」などがあります。
「優に超える」と「楽に超える」の使い分け方
「優に超える」と「楽に超える」はどちらも簡単に上回ることを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「優に超える」の方が「楽に超える」よりも広く一般的に使われているというて点です。
また、どちらも正しい日本語ではあるものの、広く一般的に使われている「優に超える」方を使うのが無難でしょう。
「優に超える」と「楽に超える」の英語表記の違い
「優に超える」も「楽に超える」も英語にすると「well over」「full」となり、例えば上記の「彼女はあなたを2時間を優に超えるくらい待っていました」を英語にすると「She’s been waiting for you for two solid hours」となります。
「優に超える」の意味
「優に超える」とは
「優に超える」とは、余裕を持って上回ることを意味しています。
「優に超える」の使い方
「優に超える」を使った分かりやすい例としては、「この会場に集まった人は3万人を優に超えるだろう」「このお店はとても人気なので待ち時間は2時間を優に超える」「彼は同級生を優に超える才能の持ち主です」「目的地までは150kmを優に超えるだろう」などがあります。
「優に超える」はその数量や程度に達してなお余裕のあることを意味する「優に」、ある基準や数量を上回ることを意味する「超える」が合わさり、余裕を持って上回ることの意味で使われている言葉です。
したがって、「優を超える」は数量、程度、範囲などが他のものと比較をして十分に上回っている場合に使う言葉と覚えておきましょう。
「優に超える」の特徴
「優に超える」は大きさや多いことなどを物理的に表現する場合だけではなく、能力やスキル、時間などの抽象的なもの表現する場合にも使うことができます。
「優に超える」の類語
「優に超える」の類語・類義語としては、 必要なだけたまたはそれ以上あることを意味する「十分に」、数量や程度などが軽少でないことを意味する「少なからず」などがあります。
「楽に超える」の意味
「楽に超える」とは
「楽に超える」とは、簡単に上回ることを意味しています。
「楽に超える」の読み方
「楽に超える」の読み方は「らくにこえる」です。誤って「がくにこえる」などと読まないようにしましょう。
「楽に超える」の使い方
「楽に超える」を使った分かりやすい例としては、「ここは人気店なので待ち時間は1時間を楽に超えるだろう」「彼の身長は私を楽に超える高さです」「この問題を楽に超えることができるのであればもっと上を目指しても問題ないだろう」などがあります。
「楽に超える」は簡単なことを意味する「楽に」に、ある基準や数量を上回ることを意味する「超える」が合わさり、簡単に上回ることの意味で使われている言葉です。
「楽に超える」は大きさや多いことなどを物理的に表現する場合だけではなく、能力やスキル、時間などの抽象的なもの表現する場合にも使うことができます。
「楽に超える」の注意点
「楽に超える」を使う上で注意しなければならないのは、広く一般的に使われている表現ではないので、伝わらない場面があるという点です。したがって、確実に相手に対して伝えたいのであれば、広く一般的に使われている「優に超える」の方を使うようにしましょう。
「楽に超える」の類語
「楽に超える」の類語・類義語としては、時間や手数がかからず超えることを意味する「簡単に超える」、一際優れていることを意味する「抜きん出る」、他よりも特に優れていることを意味する「秀でる」などがあります。
「優に超える」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、余裕を持って上回ることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「優に超える」はプラスとマイナスどちらのイメージでも使うことができます。
「楽に超える」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、簡単に上回ることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「楽に超える」はプラスとマイナスどちらのイメージでも使うことができます。
「優に超える」と「楽に超える」はどちらも簡単に上回ることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、広く一般的に使われている「優に超える」の方を使うのが無難と覚えておきましょう。