似た意味を持つ「ソリューション」と「プロダクト」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「ソリューション」と「プロダクト」という言葉は、「顧客の要望に沿ったサービス」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
ソリューションとプロダクトの違い
ソリューションとプロダクトの意味の違い
ソリューションとプロダクトの違いを分かりやすく言うと、ソリューションは実体のない製品を表現する時に使い、プロダクトは実体のある製品を表現する時に使うという違いです。
ソリューションとプロダクトの使い方の違い
一つ目のソリューションを使った分かりやすい例としては、「ITソリューションの提供がその企業のサービスのほとんどだ」「汎用性の高いソリューションであればあるほど価値が高い」「ソリューション提案事業はアイデアマンが多そうだ」などがあります。
二つ目のプロダクトを使った分かりやすい例としては、「プロダクトデザインの仕事に将来は就いてみたい」「新しいプロダクトに関わることができる」「プロダクトコードは期限切れで受け取れなかった」などがあります。
ソリューションとプロダクトの使い分け方
ソリューションとプロダクトはどちらも、顧客の需要に沿うサービスやそれらを提供することを意味しますが、指し示すものが若干異なります。
ソリューションは、解決策を意味する言葉ですが、物事を解決するためのプログラムやサービスを指すこともあります。上記例文の「汎用性の高いソリューション」などはどちらの意味でも使われます。
一方のプロダクトは、生産物を意味する言葉ですが、商品やサービスを表したり、それらの企画や開発を表します。上記例文の「プロダクトコード」のように、一つの製品を表すために使われることもあります。
つまり、ソリューションはプログラムやファイルなどのように実体のある製品ではないものを指し、プロダクトは生産物などの実体のある製品を指すという違いがあります。
ソリューションとプロダクトの英語表記の違い
ソリューションを英語にすると「solution」となり、例えば上記の「ITソリューション」を英語にすると「IT solutions」となります。
一方、プロダクトを英語にすると「product」となり、例えば上記の「プロダクトデザイン」を英語にすると「product design」となります。
ソリューションの意味
ソリューションとは
ソリューションとは、顧客の需要に応じてハードウェアやソフトウェアなどのプログラムやサービスを提供することを意味しています。
その他にも、解明や解決、問題解決策も意味する言葉です。
表現方法は「ソリューションを提案する」「ソリューションを生み出す」
「ソリューションを提案する」「ソリューションを生み出す」などが、ソリューションを使った一般的な言い回しです。
ソリューションの使い方
「ビジネスソリューション事業としてセキュリティ対策を提供している」「webソリューションとして事業戦略に合わせた企画の立案を行う」などの文中で使われているソリューションは、「問題解決のための情報システム」の意味で使われています。
一方、「ソリューション営業は先輩の一番得意とする手法だ」「すぐに導入可能なソリューションで取引先に感謝した」「ソリューション事業に興味がある」などの文中で使われているソリューションは、「解決策」の意味で使われています。
ソリューションは英語で「solution」と表記され、解決策や解答という意味で使われる言葉で、日本語でも同じように使われています。
コンピュータ関連分野では業務上の問題を解決することや、顧客の要求を満たすことを意味し、これが転じて問題解決のためのシステムやプログラム、それらシステムの開発を指す言葉として使われています。また、「ソルーション」と呼ばれることもあります。
「ビジネスソリューション」の意味
上記例文の「ビジネスソリューション」は、業務上の要求や課題の解決を指すだけでなく、その手段や方法も意味します。「ソリューションビジネス」と呼ばれることもあります。
「ソリューション営業」の意味
また、上記例文の「ソリューション営業」とは、顧客との間で課題やニーズを分析および理解をして、それらの解決方法を提供する営業方法を指す言葉です。
ソリューションの類語
ソリューションの類語・類義語としては、難関や障害を突破することを意味する「ブレイクスルー」、足りない部分を後から補うことを意味する「フォロー」、様々な過程を経て最終的に落ち着くことを意味する「帰着」などがあります。
プロダクトの意味
プロダクトとは
プロダクトとは、商品やサービスの方向性の検討、企画や開発を意味しています。
その他にも、生産物や生産品、製品も意味する言葉です。
表現方法は「プロダクトを作る」「プロダクトを販売する」「プロダクトオーナー」
「プロダクトを作る」「プロダクトを販売する」「プロダクトオーナー」などが、プロダクトを使った一般的な言い回しです。
プロダクトの使い方
「プロダクトアウトの考えに則って生み出された商品も売れる」「タピオカのプロダクトライフサイクルを考えたが未だに人気は衰えていないように思う」などの文中で使われているプロダクトは、「商品の企画や開発」の意味で使われています。
一方、「プロダクト・プレイスメントによって商品が売り切れているらしい」「プロダクトデザインにも色々ある」「グリーンプロダクトを買うようにしている」などの文中で使われているプロダクトは、「生産品」の意味で使われています。
プロダクトは英語で「product」と表記され、生産物や製品、結果という意味で使われる言葉で、日本語でも同じように使われています。製造することを意味する「produce」から派生した単語です。
マーケティング用語として使われるプロダクトは、商品やサービスの企画から開発を表す言葉で、企業の思うままに作り上げてから売り方を考える「プロダクトアウト」、市場登場から売れず姿を消すまでを表す「プロダクトライフサイクル」などの使い方があります。
「プロダクト・プレイスメント」の意味
上記例文の「プロダクト・プレイスメント」とは、商品や施設、観光地などを、漫画、ゲーム、映画やドラマなどに登場させる間接的な広告手段を指す言葉です。当初はタイアップ商品として扱われていましたが、一般化したことで名称がつくことになります。
具体例として、森永グループの菓子、サッポロビールやキリンなどの飲料品が挙げられ、ドラマや映画などに登場しています。また、この手法によって、作中舞台となった地域やゆかりの場所などを巡ることを「ロケ地巡り」「聖地巡礼」と言うようにもなりました。
プロダクトの類語
プロダクトの類語・類義語としては、品目を意味する「アイテム」、商品を意味する「グッズ」、売買する品物を意味する「代物」、算出する品物や生産品を意味する「産品」などがあります。
ソリューションの例文
この言葉がよく使われる場面としては、顧客の需要に応じてハードウェアやソフトウェアなどのプログラムやサービスを提供することを意味する時などが挙げられます。
例文3から例文5のように、解決策や解決することを意味する言葉として使われることも多くあります。
例文3の「環境ソリューション」とは、様々な環境問題の解決策を提供したり、それら問題の解決を行うことを意味する言葉です。
プロダクトの例文
この言葉がよく使われる場面としては、商品やサービスの方向性の検討、企画や開発を意味する時などが挙げられます。
例文3から例文5のように、生産物や製品を表す言葉として使われることも多くあります。
例文4の「プロダクトローンチ」とは、商品を売る前に購入してくれるだろう客を分析し、その客に大して定期的に情報を与えるなど購買意欲を高めたうえで販売する手法です。
ソリューションとプロダクトは、どちらも「顧客の要望に沿ったサービス」を表します。どちらを使うか迷った場合は、実体のない製品を表す場合は「ソリューション」を、実体のある製品を表す場合は「プロダクト」を使うと覚えておけば間違いありません。