似た意味を持つ「自己管理」(読み方:じこかんり)と「体調管理」(読み方:たいちょうかんり)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「自己管理」と「体調管理」という言葉は、どちらも「健康を維持すること」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
自己管理と体調管理の違い
自己管理と体調管理の意味の違い
自己管理と体調管理の違いを分かりやすく言うと、自己管理とは健康だけでなく様々な面での管理を表し、体調管理とは健康面での管理のみを表すという違いです。
自己管理と体調管理の使い方の違い
一つ目の自己管理を使った分かりやすい例としては、「息子の自己管理スキルが低すぎる」「自己管理が合否の鍵を握る」「自己管理ができる人は目標を達成できるでしょう」「軽症者の体調は自己管理に委ねられています」などがあります。
二つ目の体調管理を使った分かりやすい例としては、「赤ちゃんは自分で体調管理できません」「体調管理を徹底しましょう」「社会人にとって体調管理はビジネスマナーのひとつです」「人それぞれ体調管理の方法は違います」などがあります。
自己管理と体調管理の使い分け方
自己管理と体調管理という言葉は、どちらも健康を維持するよう心掛けることを表しますが、意味や使い方には違いがあります。
自己管理とは、さまざまな方面において自分自身を律することを意味します。健康面での管理だけでなく、時間や感情のコントロール、あるいはいお金の使い方などに対しても使用される言葉です。これらを自分の力で統制する能力を「自己管理能力」「セルフマネジメントスキル」と呼びます。
体調管理とは、体の状態を良くして健康を保とうとすることを意味します。「体が資本」と言われるほど、何をするにも健康な体が必要になります。この健康を維持するために、栄養のある食事をとったり、適度な運動をしたり、十分な睡眠をとることなどを表す言葉です。
つまり、自己管理とは健康面だけでなく時間やお金など多方面において自分をコントロールすることであり、体調管理とは健康面におけるコントロールを表します。二つの言葉を比べると、体調管理よりも自己管理の方が幅広い意味を持ち、汎用性のある言葉だと言えるでしょう。
自己管理と体調管理の英語表記の違い
自己管理を英語にすると「self-managing」「self-supervision」となり、例えば上記の「自己管理スキル」を英語にすると「self-management skills」となります。
一方、体調管理を英語にすると「health management」となり、例えば上記の「体調管理できません」を英語にすると「can’t manage one’s physical condition」となります。
自己管理の意味
自己管理とは
自己管理とは、自身の思考や行動をコントロールすることを意味しています。
表現方法は「自己管理を徹底する」「自己管理をする」「自己管理に努める」
「自己管理を徹底する」「自己管理をする」「自己管理に努める」などが、自己管理を使った一般的な言い回しです。
自己管理の使い方
自己管理を使った分かりやすい例としては、「将来のために自己管理能力を高める」「自己管理のための記録アプリを使っています」「自己管理ができず英語のテストが受けられなかった」「自己管理ができない人は時間の使い方が下手くそです」などがあります。
その他にも、「自己管理不足で寝坊してしまう」「自己管理で体調や感情を安定させる」「病気がちだから自己管理不足とは言えないだろう」「糖尿病の自己管理ノートを付けています」「自己管理能力が高い人ほど仕事ができる」などがあります。
自己管理の「自己」とは自分自身のこと、「管理」とは規準などから外れないよう統制することを表します。自己管理とは、自分の振る舞いや思考をコントロールすることです。「セルフマネジメント」「セルフコントロール」ともいいます。
自己管理を具体的にいうと、体調を崩さないように生活に気をつけたり、安定した感情で人に接したり、時間管理ができていることなどです。自己管理は生活のなかで必要となる能力ですが、特にビジネスマンが仕事をするうえで大切な要素となっています。
「自己管理不足」の意味
上記の例文にある「自己管理不足」とは、時間にルーズであったり、体調を崩しやすかったり、感情や欲望をコントロールできないことなどを表します。
自己管理の対義語
自己管理の対義語・反対語としては、人の行いや態度などに締まりがなくだらしないことを意味する「自堕落」、けじめがなくだらしないことを意味する「ふしだら」などがあります。
自己管理の類語
自己管理の類語・類義語としては、自分自身で立てた規範に従って行動することを意味する「自律」、欲望を理性の力によって抑えることを意味する「節制」、自分の感情を抑えることを意味する「自制」、自分の感情や行動を制することを意味する「セルフコントロール」などがあります。
体調管理の意味
体調管理とは
体調管理とは、体の調子を悪くしないように、規則正しい生活を送ることを意味しています。
表現方法は「体調管理に努める」「体調管理を心がける」「体調管理に留意する」
「体調管理に努める」「体調管理を心がける」「体調管理に留意する」などが、体調管理を使った一般的な言い回しです。
体調管理の使い方
体調管理を使った分かりやすい例としては、「体調管理に気をつけます」「体調管理シートをダウンロードのうえご記入ください」「体調管理アプリで生活習慣が改善しました」「これらからは体調管理に努めるつもりです」などがあります。
その他にも、「英語の先生は体調管理ができてないようで休みがちだ」「体調管理が至らず情けなく思います」「体調管理も仕事のうちだと先輩社員に言われました」「寒い日が続きますので体調管理にご留意ください」などがあります。
体調管理とは、日々を良好なパフォーマンスで動けるよう、体の調子や状態を整えることです。風邪を引かないように留意したり、病気にならないように食事に気を付けたり、健康に気遣う生活を送ったりすることを指す言葉です。
体調管理をするうえで意識すべき要素には「栄養」「運動」「休養」の三つがあります。バランスのよい食事は、体の調子を整え健康を維持します。適度な運動は、骨や筋肉を強化することはもちろん肥満防止にもなます。また、質のよい睡眠や休養は心身の疲労を回復させる効果があります。
体調管理の対義語
体調管理の対義語・反対語としては、健康に気をつけないことを意味する「不摂生」、健康に気をつけないことを意味する「不養生」があります。
体調管理の類語
体調管理の類語・類義語としては、バランスのよい食事や適度な運動などを通して健康な身体作りをすることを意味する「健康管理」、飲食などを慎み健康に注意することを意味する「摂生」、生活に留意して健康の増進を図ることを意味する「養生」などがあります。
自己管理の例文
この言葉がよく使われる場面としては、自分自身で自分の生活や行動をコントロールすることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、自己管理という言葉は体調に関してだけでなく、お金や時間の使い方など幅広い事柄に対して使用されています。
体調管理の例文
この言葉がよく使われる場面としては、食事や運動などにより体調の維持や回復を図ることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、体調管理という言葉は、体の調子や健康状態にフォーカスして使用されています。
自己管理と体調管理という言葉は、どちらも「健康を保つこと」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、さまざまな面で自分をコントロールすることを表現したい時は「自己管理」を、健康面でのコントロールを表現したい時は「体調管理」を使うようにしましょう。