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【甚振る】と【虐める】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「甚振る」(読み方:いたぶる)と「虐める」(読み方:いじめる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「甚振る」と「虐める」という言葉は、どちらも痛め付けることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「甚振る」と「虐める」の違い

「甚振る」と「虐める」の意味の違い

「甚振る」と「虐める」の違いを分かりやすく言うと、「甚振る」は肉体的に痛め付けることに重点を置いている、「虐める」は精神的に痛め付けることに重点を置いているという違いです。

「甚振る」と「虐める」の使い方の違い

一つ目の「甚振る」を使った分かりやすい例としては、「立ちの悪い人甚振られる」「親友が甚振られるのを黙って見ているわけにはいきません」「彼は後輩を甚振るのが趣味の酷い先輩です」「彼女は猫がネズミを甚振るように私を痛め付けました」などがあります。

二つ目の「虐める」を使った分かりやすい例としては、「自分より弱い者を虐めるのは良くないです」「あんまり彼らのことを虐めるなよ」「小動物を虐めるのは良くないことです」「子供たちはとかく弱い者を虐める」などがあります。

「甚振る」と「虐める」の使い分け方

「甚振る」と「虐める」はどちらも痛め付けることを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「甚振る」は肉体的に痛め付けることに重点を置いているのに対して、「虐める」は精神的に痛め付けることに重点を置いているという点です。

あくまで重点を置いているだけなので、会社で上司が部下にパワハラを行なうのを「甚振る」と表現することもできます。また、どちらの言葉もマイナスなイメージを伴って使うと覚えておきましょう。

「甚振る」と「虐める」の英語表記の違い

「甚振る」を英語にすると「torment」「harass」「extort」となり、例えば上記の「彼女は猫がネズミを甚振るように私を痛め付けました」を英語にすると「She treated me like a cat tormenting a mouse」となります。

一方、「虐める」を英語にすると「ill-treat」「torment」「bully」「be hard on」「tease」となり、例えば上記の「子供たちはとかく弱い者を虐める」を英語にすると「Children tend to bully the weak」となります。

「甚振る」の意味

「甚振る」とは

「甚振る」とは、痛め付けたり嫌がらせをすることを意味しています。

「甚振る」は漢字よりもひらがなの「いたぶる」の方が一般的

「甚振る」は漢字表記よりも、ひらがなの「いたぶる」の方が一般的に使われていると覚えておきましょう。また、「痛ぶる」という表記は辞書に載っていないので、使用するのはあまり好ましくありません。

「甚振る」の使い方

「甚振る」を使った分かりやすい例としては、「動物を甚振るのは辞めた方がいいと思います」「新入社員を甚振るのは最低な行為だと思います」「上司の立場を利用して部下を甚振るなんて許せません」「あの動物は獲物を甚振るようにじわじわと追い詰めている」などがあります。

「甚振る」は痛め付けたり嫌がらせをすることを意味する動詞です。ただ、痛め付けたり嫌がらせをするのではなく、自分よりも弱い立場の者に対して使うというのが特徴になります。そのため、基本的にマイナスなイメージで使う言葉です。

また、「甚振る」は暴力行為などの肉体的に痛め付けることに重点を置いています。あくまで、重点を置いているだけなので、パワハラなどのように実際に暴力行為を行っていなくても使うことが可能です。

「甚振る」の類語

「甚振る」の類語・類義語としては、叱ったり責めたてたりすることを意味する「苛む」、苦しませることを意味する「責める」、弱い立場の人をいじめて苦しめることを意味する「いびる」などがあります。

「虐める」の意味

「虐める」とは

「虐める」とは、弱い者を苦しめ痛めつけることを意味しています。その他にも、ことさら厳しく扱うことの意味も持っています。

「虐める」は漢字よりもひらがなの「いじめる」の方が一般的

「虐める」は漢字表記よりも、ひらがなの「いじめる」の方が一般的に使われていると覚えておきましょう。また、漢字の別表記としては、「苛める」があります。

表現方法は「虐める人」「友達を虐める」「虐める心理」

「虐める人」「友達を虐める」「虐める心理」などが、「虐める」を使った一般的な言い回しになります。

「虐める」の使い方

「他人を虐めるのは良くないことです」「上司から虐めを受けているので退職を考えている」などの文中で使われている「虐める」は、「弱い者を苦しめ痛めつけること」の意味で使われています。

一方、「厳しいトレーニングで身体を虐める」「上半身を徹底的に虐め抜く筋トレをする」などの文中で使われている「虐める」は、「ことさら厳しく扱うこと」の意味で使われています。

「虐める」は弱い者を苦しめ痛めつけることと、ことさら厳しく扱うことの二つの意味を持つ言葉ですが、どちらの意味でも使われています。

前者の弱い者を苦しめ痛めつけることの意味の場合は、弱者を苦しめるという悪質な行為でしか使わないので、マイナスなイメージでしか使用しません。また、精神的に痛め付けることに重点を置いているというのが特徴です。

「虐める」の類語

「虐める」の類語・類義語としては、いじめて苦しめることを意味する「小突く」、むごく責めることを意味する「責苛む」、心や体に苦痛を与えることを意味する「苦しめる」などがあります。

「甚振る」の例文

1.日常的に部員を甚振ることをしていた監督が、クビになって一安心です。
2.新作映画を観に行ったが、主人公が他人を甚振る描写がありとても不快でした。
3.上司からの甚振る行為がエスカレートしてきたので、パワハラで訴えることにしました。
4.小動物を甚振る子供たちがいたので、叱って反省させました。
5.他人を甚振る人間は、何かコンプレックスを抱えているに違いありません。

この言葉がよく使われる場面としては、痛め付けたり嫌がらせをすることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「甚振る」はマイナスなイメージで使う言葉です。

「虐める」の例文

1.姑が嫁を虐めたことが原因で、嫁がうつ病になってしまいました。
2.公園で野良犬を虐める子供たちがいたので、思いっきり叱ってやりました。
3.職場で上司からの虐めが酷いので、労働基準監督署に相談に行きました。
4.下半身を徹底的に虐め抜く筋トレをすることで、海外でも戦える肉体を身に着ける。
5.理想の肉体を手に入れるために、筋肉を虐めるトレーニングを始めました。

この言葉がよく使われる場面としては、弱い者を苦しめ痛めつけることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、ことさら厳しく扱うことを表現したい時にも使います。

例文1から例文3の「虐める」は弱い者を苦しめ痛めつけること、例文4と例文5の「虐める」はことさら厳しく扱うことの意味で使っています。

「甚振る」と「虐める」はどちらも痛め付けることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、肉体的に痛め付けることに重点を置いているのが「甚振る」、精神的に痛め付けることに重点を置いているのが「虐める」と覚えておきましょう。

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