似た意味を持つ「三が日」(読み方:さんがにち)と「松の内」(読み方:まつのうち)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「三が日」と「松の内」という言葉は、どちらも正月を祝う期間のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「三が日」と「松の内」の違い
「三が日」と「松の内」の意味の違い
「三が日」と「松の内」の違いを分かりやすく言うと、「三が日」とは元日から三日までのこと、「松の内」とは元日から七日までのことという違いです。
「三が日」と「松の内」の使い方の違い
一つ目の「三が日」を使った分かりやすい例としては、「三が日は家で過ごす予定です」「三が日は毎年親戚一同で集まるのが習慣になっています」「今年の三が日は福袋を買いに行こうと思う」「三が日に初詣に行く日本人は多いです」などがあります。
二つ目の「松の内」を使った分かりやすい例としては、「松の内が終わるといよいよ仕事始まる」「松の内は家に引き籠ってゲームをする予定です」「弊社は松の内は休業となっています」などがあります。
「三が日」と「松の内」の使い分け方
「三が日」と「松の内」はどちらも正月を祝う期間のことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「三が日」は元日から三日までの期間を指しているのに対して、「松の内」は元日から七日または、十五日までの期間を指しているというのが違いになります。
また、どちらの言葉もお正月で使う限定的な言葉というのが特徴です。
「三が日」と「松の内」の英語表記の違い
「三が日」を英語にすると「first three days of January」となり、例えば上記の「三が日に初詣に行く日本人は多いです」を英語にすると「Many Japanese people visit a shrine during the first three days of January」となります。
一方、「松の内」を英語にすると「new year week」となり、例えば上記の「弊社は松の内は休業となっています」を英語にすると「My company is closed for new year week」となります。
「三が日」の意味
「三が日」とは
「三が日」とは、元日から三日までのことを意味しています。
表現方法は「三が日が始まる」「三が日が明ける」「三が日が過ぎた」
「三が日が始まる」「三が日が明ける」「三が日が過ぎた」などが、「三が日」を使った一般的な言い回しになります。
「三が日」の使い方
「三が日」を使った分かりやすい例としては、「三が日なのに営業している店が多く驚いてしまいました」「郵便局員なので三が日はとても忙しいです」「三が日はたくさんゲームをする予定です」「三が日は一歩も家から出ないと決めている」などがあります。
「三が日」の期間はいつからいつまでか
「三が日」は1月1日から1月3日までの期間を指すとても限定的な言葉です。
「三が日」にやる代表的なこと
「三が日」にやる代表的なことを挙げると、おせち料理や雑煮を食べて新年を祝う、初詣、書き初め、お年玉を渡すなどがあります。
反対に「三が日」にやってはいけないことを挙げると、掃除をすること、火を使う料理をすること、水仕事をすること、刃物を使うこと、お墓のついで参り、喧嘩をしてはいけないなどがあります。
「三が日」の由来
「三が日」の由来は1873年に太政官布告が制定されて、元日の1月1日から3日までが祝日となったことです。元日は歳旦祭や四方拝、2日は姫始め、3日は元始祭といった伝統行事が目白押しになっており、この三日間は特別なので「三が日」と言うようになりました。
「三が日」の類語
「三が日」の類語・類義語としては、年の初めを祝う行事が行われる期間のことを意味する「正月」、新年を迎えることを意味する「迎春」などがあります。
「松の内」の意味
「松の内」とは
「松の内」とは、元日から七日までのことを意味しています。
表現方法は「松の内も過ぎ」「松の内が明ける」「松の内が始まる」
「松の内も過ぎ」「松の内が明ける」「松の内が始まる」などが、「松の内」を使った一般的な言い回しになります。
「松の内」の使い方
「松の内」を使った分かりやすい例としては、「松の内は仕事を休む予定です」「松の内なので神社へお参りに行くことにしました」「私は接客業なので松の内でもお休みはありません」「松の内のお休みを使って実家に帰省する予定です」などがあります。
「松の内」の期間はいつからいつまでか
「松の内」は正月の松飾りを立てておく期間のことをで主に元日から七日までのことを指しています。しかし、元日から十五日までのことを指している地域もあるそうです。主に関東地方では元日から七日、関西地方では元日から十五日までとなっています。
ではなぜ、地域によって期間が違うのかというと、江戸時代の慶安4年4月20日に徳川三代将軍である家光が亡くなったため、20日が月命日となりました。そのため、徳川のお膝元である関東地方では月命日の鏡開きを避けて1月11日に行うようになったのです。
しかし、1月11日は松の内の最中なので神様に失礼だという意見が飛び交いました。これが原因で徳川幕府が松の内を1月7日までとする指示を出したのです。この通知が関西には正確に届いておらず、1月15日のまま変わらなかったと言われています。
この「松の内」の期間は年神様がいると言われており、新年のご挨拶や初詣、年賀状のやりとりなどは「松の内」の間に済ますといいと言われています。
「松の内」の類語
「松の内」の類語・類義語としては、年の初めのことを意味する「年始」、新しい年のことを意味する「新年」などがあります。
「三が日」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、元日から三日までのことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「三が日」はお正月に使うとても限定的な言葉になります。
「松の内」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、元日から七日までのことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「松の内」はお正月に使うとても限定的な言葉になります。
「三が日」と「松の内」はどちらも正月を祝う期間のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、元日から三日までのこと「三が日」、元日から七日までのことを表現したい時は「松の内」と覚えておきましょう。