【秋霜烈日】と【志操堅固】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「秋霜烈日」(読み方:しゅうそうれつじつ)と「志操堅固」(読み方:しそうけんご)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「秋霜烈日」と「志操堅固」という言葉は、どちらも「主義を守って変えないこと」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




秋霜烈日と志操堅固の違い

秋霜烈日と志操堅固の意味の違い

秋霜烈日と志操堅固の違いを分かりやすく言うと、秋霜烈日とは刑罰や主義が厳しくおごそかなこと、志操堅固とは意志や主義を守って変えないことという違いです。

秋霜烈日と志操堅固の使い方の違い

一つ目の秋霜烈日を使った分かりやすい例としては、「秋霜烈日の如き裁定が下された」「秋霜烈日である法の下で罪を償いたい」「私は秋霜烈日すぎるルールに疑問を感じます」「検察官記章のデザインは秋霜烈日です」などがあります。

二つ目の志操堅固を使った分かりやすい例としては、「私の父は志操堅固な人です」「相手は志操堅固の姿勢を崩さなかった」「お互いに志操堅固なので妥協点が見つからない」「彼は志操堅固な性格で知られています」などがあります。

秋霜烈日と志操堅固の使い分け方

秋霜烈日と志操堅固という言葉は、どちちらも「主義を守って変えないこと」を表しますが、意味や使い方には違いがあります。

秋霜烈日とは、秋の霜と夏の強い日光を表し、転じて、権威や刑罰あるいは志操などが非常に厳しくおごそかであることを意味します。特に、刑罰などの厳しさを表す言葉であり、秋霜烈日は検察官バッジの通称にもなっています。

志操堅固とは、志をかたく守って変えないことを意味する四字熟語です。考え方や主義主張を変えない、意志の強い人を表現する時に用いられています。

つまり、秋霜烈日とは厳しい権威や刑罰に対して使われることが多く、志操堅固は意志の強い人に対して使われる言葉なのです。

秋霜烈日と志操堅固の英語表記の違い

秋霜烈日を英語にすると「severity」「rigorous」「relentless」となり、例えば上記の「秋霜烈日の如き裁定」を英語にすると「a rigorous decision」となります。

一方、志操堅固を英語にすると「firm purpose」「true blue」「constancy」となり、例えば上記の「私の父は志操堅固な人です」を英語にすると「My father has a firm purpose」となります。

秋霜烈日の意味

秋霜烈日とは

秋霜烈日とは、刑罰・権威・志操などが厳しくおごそかであることを意味しています。

秋霜烈日の読み方

秋霜烈日の読み方は「しゅうそうれつじつ」です。誤って「あきしもれつじつ」「しゅうそうれっか」などと読まないようにしましょう。

秋霜烈日の使い方

秋霜烈日を使った分かりやすい例としては、「卑劣な犯行に対して秋霜烈日な刑罰が求められた」「その判決内容は秋霜烈日なものであった」「違反した者には秋霜烈日の罰を下します」「将軍は秋霜烈日の厳しさを持っていました」などがあります。

その他にも、「秋霜烈日のバッジに憧れて検察官になりました」「秋霜烈日は検察官バッジの異称です」「検事ドラマHEROで秋霜烈日の意味を知りました」「検察官記章は秋霜烈日章とも呼ばれている」などがあります。

秋霜烈日とは、文字通り「秋の厳霜と夏の烈日」を意味し、刑罰や権威あるいは節操や意志などが厳しく厳かなことを表す四字熟語です。また、秋霜烈日は検察官記章の通称であり、烈日と霜に見立てたデザインを指すこともあります。

秋霜烈日の由来

秋霜烈日という言葉は、二つの熟語の成り立ちに由来します。「秋霜」は晩秋の厳しい霜、「烈日」は極暑の激しい日差しを表します。秋霜と烈日は古代中国の歴史書「史記」を語源とし、そのなかで厳しさや厳かな態度を表現しています。

秋霜烈日の対義語

秋霜烈日の対義語・反対語としては、春の景色ののどかなさまや温和でのんびりとした人柄を意味する「春風駘蕩」、穏やかで優しく情が深いことを意味する「温柔敦厚」などがあります。

秋霜烈日の類語

秋霜烈日の類語・類義語としては、税金や借金などを容赦なく厳しく取り立てることを意味する「苛斂誅求」、強い意志で堪え忍び一度決めると思い切って断行することを意味する「堅忍果決」などがあります。

志操堅固の意味

志操堅固とは

志操堅固とは、志や主義などを堅く守り、何があっても変えないさまを意味しています。

志操堅固の読み方

志操堅固の読み方は、「しそうけんご」です。「固」は濁音で「ご」と読むことに注意しましょう。

志操堅固の使い方

志操堅固を使った分かりやすい例としては、「志操堅固な人でなければ起業できないでしょう」「志操堅固な社員に新規ビジネスを任せたい」「書道の先生は志操堅固ですが柔軟な面もあります」などがあります。

その他にも、「女王は志操堅固にして清廉潔白な人でした」「志操堅固な政治家などいるだろうか」「学力優秀かつ志操堅固なものを表彰します」「常に志操堅固であるべきです」「近頃の若者は志操堅固が欠如している」などがあります。

志操堅固とは、自分の思想や主義主張などを一貫して守り、その考えを変えようとしないことを意味する四字熟語です。「志操堅固な人」とは、志をかたく守って変えない人、何があっても自分の信条を曲げないこと人のことです。

志操堅固の由来

志操堅固の由来は、二つの熟語にあります。「志操」は自分の主義や主張などを固く守って変えない心であり、「堅固」は意志が固くしっかりしていることを表します。この二つの熟語が結び付き、主義主張や意志の固さを表現する四字熟語となりました。

志操堅固の対義語

志操堅固の対義語・反対語としては、意志が弱かったり我慢する気持ちの弱いさまを意味する「意志薄弱」、意志が弱く決断力に欠けることを意味する「薄志弱行」、気が弱く決断力に乏しいことを意味する「優柔不断」などがあります。

志操堅固の類語

志操堅固の類語・類義語としては、意志が鉄や石のように堅くて容易には動かせないことを意味する「鉄心石腸」、何ものにも屈しない強い意志をもっていることを意味する「剛腸石心」、どんな困難にも心を動かさないことを意味する「堅忍不抜」などがあります。

秋霜烈日の例文

1.明治時代の司法庁の成り立ちから現代の検察に至るまで、秋霜烈日の姿勢は一貫しています。
2.検察官は公益の代表者であり、その職務はまさに秋霜烈日な仕事と言えるでしょう。
3.日本の検察官が付けるバッジのデザインは、秋霜烈日であることをご存知でしたか。
4.植民地下の大衆運動や暴動に対する弾圧は秋霜烈日を極め、多くの民衆が犠牲となりました。
5.父は秋霜烈日であるからこそ、家族から信頼されているのだと思います。

この言葉がよく使われる場面としては、権威や刑罰あるいは志操などが非常に厳しいことを表現したい時などが挙げられます。

例文1から例文4にある秋霜烈日は、権威や刑罰などが非常に厳しいさまの意味で用いられています。例文5の秋霜烈日は、志操などが非常に厳しいことの意味で用いられています。

志操堅固の例文

1.志操堅固である彼は、起業することを決めてから無駄なお金の使い方をしなくなりました。
2.彼女は志操堅固な人なので、英語翻訳家になるという夢を叶えることができると思います。
3.地域を守る消防団員を募集しています。志操堅固かつ身体強健な方、お待ちしています。
4.新規プロジェクトのリーダーには、志操堅固な精神の持ち主である彼が適任だろう。
5.我が校の生徒たちは校訓である「志操堅固」を胸に、学業や部活に邁進しております。

この言葉がよく使われる場面としては、志をかたく守って変えないことを表現したい時などが挙げられます。

例文5のように、志操堅固という言葉は、校訓あるいは社訓に用いられ、何かをやり遂げようとする強い意志を表します。

秋霜烈日と志操堅固という言葉は、どちらも「主義を守って変えないこと」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、刑罰や主義が厳しいことを表現したい時は「秋霜烈日」を、意志や考え方を変えないことを表現したい時は「志操堅固」を使うようにしましょう。

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