【厭わない】と【嫌がらない】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「厭わない」(読み方:いとわない)と「嫌がらない」(読み方:いやがらない)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「厭わない」と「嫌がらない」という言葉は、どちらも嫌だから避けたりしないことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「厭わない」と「嫌がらない」の違い

「厭わない」と「嫌がらない」の意味の違い

「厭わない」と「嫌がらない」の違いを分かりやすく言うと、「厭わない」とは文語的表現、「嫌がらない」とは口語的表現という違いです。

「厭わない」と「嫌がらない」の使い方の違い

一つ目の「厭わない」を使った分かりやすい例としては、「彼のためなら罪を犯すことも厭わない」「国民のためになるなら減給も厭わない」「彼女と付き合うためならどんなことも厭わない」「彼は雑用をするのを厭わない」などがあります。

二つ目の「嫌がらない」を使った分かりやすい例としては、「彼はどんな仕事も嫌がらない」「私の息子は夏休みの宿題を嫌がらない」「私と話すことを嫌がらないでください」などがあります。

「厭わない」と「嫌がらない」の使い分け方

「厭わない」と「嫌がらない」はどちらも嫌だから避けたりしないことという同じ意味を持つ言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「厭わない」はやや文語的表現で、、本来はやりたくないことでも目的のためであれば嫌がらないというニュアンスで使います。一方、「嫌がらない」は口語的表現で、嫌だという気持ちを外に表さないというニュアンスで使うのが違いです。

「厭わない」と「嫌がらない」の英語表記の違い

「厭わない」も「嫌がらない」も英語にすると「be willing to」となり、例えば上記の「彼は雑用をするのを厭わない」を英語にすると「He is willing to do odd jobs」となります。

「厭わない」の意味

「厭わない」とは

「厭わない」とは、嫌だから避けたりしないことを意味しています。

表現方法は「手段を厭わない」「努力を厭わない」「お金を厭わない」

「手段を厭わない」「努力を厭わない」「お金を厭わない」などが、「厭わない」を使った一般的な言い回しになります。

「厭わない」の使い方

「厭わない」を使った分かりやすい例としては、「クラブが存続できるのであれば減給も厭わない」「彼と結婚できるならどんな苦労も厭わない」「彼女のためならお金も時間も犠牲にすることを厭わない」などがあります。

「厭わない」は嫌って避けることや嫌がることを意味する「厭う」を否定形にした言葉で、嫌だから避けたりしないことを意味しています。ただし、厭うを否定形にしたからといって、好きというニュアンスでは使わないと覚えておきましょう。

「厭わない」は主に、本来はやりたくないことでも目的のためであれば嫌がらないというニュアンスで使います。

また、「厭わない」は目上の人に対して使うことも可能ですが、「厭わない」自体は敬語ではないので、「厭いません」のように前後の文章を敬語にする必要があります。

「厭わない」は公用文では使えない

「厭わない」の「厭」という漢字は常用漢字ではないため、法令や新聞などの公用文では使用できません。もし、公的な書類などに記載したいのであれば、平仮名の「いとわない」を使うようにしましょう。

常用漢字とは、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安として、内閣告示の常用漢字表で示された日本語の漢字のことです。現行の常用漢字表は、2010年11月30日に平成22年内閣告示第2号として告示され、2136字で成り立っています。

「厭わない」の類語

「厭わない」の類語・類義語としては、関わりを持つことを嫌わずにその物事を避けないことを意味する「敬遠しない」、面倒と感じないことを意味する「面倒臭がらない」などがあります。

「嫌がらない」の意味

「嫌がらない」とは

「嫌がらない」とは、嫌だという気持ちを外に表さないことを意味しています。

表現方法は「残業を嫌がらない」「努力を嫌がらない」

「残業を嫌がらない」「努力を嫌がらない」などが、「嫌がらない」を使った一般的な言い回しになります。

「嫌がらない」の使い方

「嫌がらない」を使った分かりやすい例としては、「彼女は注目されることを嫌がらない」「彼は周囲の状況に合わせることを嫌がらない」「嫌がらないで私の目をきちんと見て話してください」「彼女はどんなことも嫌がらないで手伝ってくれる」などがあります。

「嫌がらない」は嫌だという気持ちを外に表すことを意味する「嫌がる」を否定形にした言葉で、嫌だという気持ちを外に表さないことを意味しています。ただし、嫌がるを否定形にしたからといって、好きというニュアンスでは使わないと覚えておきましょう。

「嫌がらない」の特徴としては、実際の動作や態度などの口語的な場面で使うことが多いです。

「嫌がらない」の類語

「嫌がらない」の類語・類義語としては、不都合や不利益が生じると予測される人や事物から離れないことを意味する「避けない」があります。

「厭わない」の例文

1.他人が嫌がる仕事も厭わないで受け続けていたら、いつの間にか日本有数の大企業になっていました。
2.努力することを厭わないで進み続けた結果、バロンドロールを受賞することができました。
3.社長のお力になれるのであれば、残業も厭わない精神です。
4.彼は自分が得するためなら他人を犠牲にしても厭わない、傍若無人な男だ。
5.仕事を成功させるためには手段を厭わない、これもプロの一つのやり方と言えるだろう。
6.生活に困窮していると、犯罪を犯すことさえ厭わないのではないかと思えてくる。
7.この長編小説を書いているときは、なにかにとり憑かれたかのようでした。それこそ、悪魔に魂を売り渡すのも厭わないぐらいの意気込みで書いたんです。
8.失敗なんて厭わないんですよ、私が社長として今の若い社員に対して口惜しいのは彼らがチャレンジしないことなんです。
9.女は彼と結婚するためならどんな苦労も厭わないといって駆け落ちまでしたが、結局ふたりは別れてしまった。
10.母親というのは、自らの子供が健康でのびのびと育ってくれるならどんな犠牲も厭わないだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、嫌だから避けたりしないことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように「厭わない」は、本来はやりたくないことでも目的のためであれば嫌がらないというニュアンスで使うことが多い言葉です。

「嫌がらない」の例文

1.私の息子は注射することを嫌がらないで、とても偉いと思います。
2.キラキラネームは将来的に子供が嫌がらないかとても不安になるので、つけないようにしています。
3.私の妻はどんなお願いも嫌がらずに、笑顔でやってくれます。
4.このチームが存続できるのであれば、どんな要求も嫌がらないで受け入れるつもりです。
5.どんな仕事も嫌がらないで受注し続けていたら、大企業へと成長しました。
6.同じ仕事を頼むんだったら、大して儲けにはならない仕事でも嫌がらず笑顔で引き受けてくれる方のほうがいいですよね、というような言葉にフリーランスの人は弱い。
7.彼女は注目されることを嫌がらないどころか快感を覚える性格なので、積極的にマスコミ対応をしている。
8.彼はどんなたいへんな仕事でも嫌がらないで手伝ってくれるので皆から重宝されている存在だ。
9.子供会のハイキングでは、引っ込み思案の娘が嫌がらないかと心配したが、とても楽しんでくれたようだった。
10.うちの猫はお風呂を嫌がらないどころか大好きだったので、週一回のペースでやっているほどだ。

この言葉がよく使われる場面としては、嫌だという気持ちを外に表さないことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように「嫌がらない」は、本来やりたくないことでも嫌だという気持ちを外に表さない場合に使います。

「厭わない」と「嫌がらない」はどちらも嫌だから避けたりしないことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、文語的な表現なのが「厭わない」、口語的な表現なのが「嫌がらない」と覚えておきましょう。

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